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のりもちさん
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🤍side
🤍「仁ちゃん、顔強ばってる、」
💛「う、うるさい。流石に緊張するだろ、」
朝の一件があっての昼休み。
今度はこっちからと言わんばかりに仁ちゃんは勇斗先輩に会いに行く。
どうしても、いち早く謝りたかったんだと。
なんか、青春だねぇ?、
お弁当を持って、飲み物も忘れずに。
教室内のがやがやな空気は何時まで経っても変わらない。
🤍「ほんと、不器用なんだからぁ」
💛「どこがだよ。俺は素直に生きてくの」
何言ってんだか。
気づいてなさすぎ。
でもそこも仁ちゃんの可愛いポイントなのかも。
……俺と一緒でモテやしないけど。
それは秘密。
教室の扉を開けて、外の生暖かい空気を感じて少しだけ汗ばむ。
まだ夏でもないのにこの暑さは本当に異常だなって毎回思う。
🤍「さーて。勇斗先輩、探そっか。」
💛「だな。どうせ教室いるだろうけど。」
そう言って歩き出すが歩き方がぎこちない。
ロボットみたいで何だか面白い、
💛「…………ふぅ、、」
🤍「もう、しっかりしてよ?、きちんと謝るんだよ??」
💛「分かってる、って。」
長い廊下を歩いて突き当たりの角を曲がって、階段を上がる。
滅多に行かなかった一つ上の階。
無縁だと思ってたのに、人生って何が起こるか分からない。
一つ一つとまた上に上がっていって、2年生のクラスとはまた違った景色が広がって……
「……あ!!、いたいた!!!」
山中!、吉田!、
と、どデカい声で後ろから声をかけられる。
上の階まであと数歩。
そこで俺たちは担任の先生に呼び止められた。
🤍「……え、なになに、」
「おいー、探したんだぞ??」
明らかに汗やら息が上がってる様子。
まじで探してたんだ、
呼び止められて後でなんて出来ない。
この焦りようから相当大事な話とみた。
「すまん、ちょっと時間くれないか?、今から職員室に来て欲しいんだが……」
仁ちゃんとばっちり目が合う。
お互いぱちくりと目を開いて閉じてを繰り返して、
はぁ、っとため息をついた。
あと数歩。数歩あれば、仁ちゃんの悩みは解消されたかもしれないのに。
まさかの妨害に俺たちは仕方なく言われるがままにするしかなかった。
「……で、それでなんだが、」
どーん、と偉そうに職員室の椅子にすわり足を組む先生。
偉くなったもんだなって、初めて新任で来た時のことを思い出す。
あんなにビクビクしてたのに、1年経つとこれまたこんなにも大きくなるんだな、
なんて呑気なことを考えつつ、面倒くさそうだとも思う。
先生は山積みになった汚ったない教科書や紙山から一つのプリントを取り出し、差し出してくる。
🤍「……………え、なにこれ。」
「いやぁ、まぁ、俺も一応お前のこと庇ったんだけどなぁ、」
なんて分かりやすくそれはもう腹が立つほど大袈裟にアピールしてくる。
いや、それよりも、何この紙。
🤍「……2泊3日の、”教育合宿”……、!?」
💛「え、お前それ、…」
色鮮やかなポスターにちょっとしたイラストが目を引く。
そのポスターにでかでかと書かれた教育合宿という文字。
それを見た瞬間、空いた口が塞がらなかった。
いやだってさ、だって、だって!!!
🤍「ま、待ってくださいよ、俺2年生ですよ、??」
対象者1年生と書かれた紙に申込用紙。
これ知ってる。一回行ったことあるし、
申込用紙とか言うけど学校運営で強制的に行かなくては行けない面倒くさいやつ。
わざわざ勉強する意味、って思いながら必死に食らいついた課題が思い出される。
え、もしかして俺留年すんの??、
「そうそう山中は2年生だな。仮。」
🤍「か、……かり、!?!?」
がーん、って絶望的な空気感。
いや仁ちゃんはくすくす後ろで笑ってるけども。
あとで潰しとこ。
「お前、自分の成績見たことあるか?、流石にこのままいかれると進級自体怪しいこと知ってる?」
いやいや待ってよ、まだ2年生なって間もないよ??
2ヶ月しかたってないよ?
え、この時期にもう進級の話??
「て、ことだから。毎年いるんだよ、一年に紛れて一緒に行く2年がさ。」
そんな恥ずかしいことある?
一人だけ体操服の色違うんだから、公開処刑だよね、それ半分。
「でも大丈夫、大丈夫。お前ら含めて2年はあと3人行くからさ。」
💛「それって元々学校来てないやつらでは?、」
「………………………まっさかぁ、」
何その間。図星じゃん、完全に。
あぁ、と崩れ落ちる。
まさかそのまさか、一年生の前で醜態を晒すだなんて。
三年生より遥かに関わるあの一年生に??、
「仕方ない、仕方ない。俺はきちんと説得したし、勉強が出来ないことも伝えたが…。完全に聞き入れてくれなかった、な!!」
💛「ほんとですか、それ。」
ふん、っと自信満々に言われても、、
「いいじゃないか、これを機に勉強する癖を付ければ〜」
🤍「いやいや、勉強する癖はあるんですよ?、…もちろん。」
なかなか、こんな世の中で俺みたいな立場の人間が成績を伸ばすのは難しい。
……って、自分を棚に上げてるけど、頭悪いのは事実。
「て、ことだから。6限にその集まりがある。授業は免除するからそっちに行けよ。 」
最速、公開処刑ってことか。最悪。
はぁぁ、とこれはまたどデカいため息をつく。
それを面白そうに見てる仁ちゃんの顔に一発拳を入れてやりたいくらい、、
「って、吉田は余裕そうだな。確かにお前、勉強はそこそこ出来るよな。」
💛「えぇ、まぁ……」
「そこそこ出来るが…って話か、…… はい。高みを目指してこい」
💛「………………は??、」
後ろにいた仁ちゃんの顔が一瞬にして絶望へと変わる。
え、まって、俺だけでは……ない!?、、
俺と違って仁ちゃんってまあまあ勉強出来るんだよ。
αには敵わないけど…、
でもそれは仁ちゃんの努力であって。
そんな生まれ持った才能のあるやつに負けたくないって毎回言ってたのを思い出す。
そんな彼が、……えぇ、、??
🤍「おやおやおやぁ、仁人くーーん??笑」
💛「は??、いや、は??、なんで、」
「お前、この前のテストの成績きちんと見たか?、」
特に物理、そう言われて引っかかったのか目を見開く。
💛「……え、物理って採点ミスで部分点貰えるって…、、」
「そのまさかだな。吉田が部分点もらっても赤点なのに変わりないのはご存知で??、」
💛「………………終わった。」
ご愁傷さまです。
と、大切な友達なのにどこか他人事。
「そういうことだから!、山中も吉田がいた方が心強いだろ!、実質二人だけだし!!」
🤍「はいっ!!」
💛「あぁ、終わった終わった終わった終わった終わった終わった終わった。」
るんるんな俺に対象的な仁ちゃん。
よかった、ほんとは一人とか不安で仕方なかったから、。
仁ちゃんがいれば大丈夫だ、
「てことで、解散!!」
そう言われて俺たちはそそくさと職員室を後にする。
そそくさと言うが足取りは重く不安でしか無かった。
🤍「……とりあえず、お昼食べよっか。謝るのはまた放課後、かな?」
なんて尋ねれば、返事はしないものの小さく頷いてくれる。
でもその表情はまだ絶望に満ちた顔で。
🤍「じ、仁ちゃん、ほら元気だして〜、ね?」
1年で1度経験してるからこその反応なんだろうね。
凄くわかる。
それに同じ学年でもクラスでもない。
あの1年生の中に混ざるのだから、
気が気ではないのも。
……さて、困ったね。
🤍「ほら、俺もいるよ?、一人じゃない!」
💛「お前がいてもだろ…、」
はぁ、と分かりやすく、また溜息をつかれても…
俺だって嫌に決まってる。
……こんな俺がいくら勉強やったって普通のやつには追いつけないことぐらい、
そんな目に見えることをしたところで。
💛「……はやく、謝りたいのに、」
これからどうなるかなんて俺達には分からないもんね、
……仁ちゃん、はやく勇斗先輩と仲直り出来ればいいな、
その前に超えなくてはいけない山はいっぱいあるけど、、
と、絶望する仁ちゃんを眺めつつ、俺もこれから起こることへの不安を募らせていくばかりだった。
明日に起こることなんて誰も予想できっこない。
明日に関わらず明後日も明明後日も、その来年も。
もし、分かるのなら。
教育合宿で起こる、あの出会いも無かったことに出来るのかな。
……いーや、運命は変わらないって確か誰かが言ってたっけ。
運命だって言うのなら、だけど。
コメント
3件
ついに❤さん出てくるのかな 続き楽しみです!
うわああ第9話読み終えたよ〜!!😭💕 仁ちゃんが勇斗先輩に謝りに行くタイミングでまさかの教育合宿召集、しかも仁ちゃんも赤点で一緒に参加っていう展開に「えええええ!?」って声出たよ!!笑 でもこれで2人一緒に合宿行けるし、仁ちゃんの勇斗先輩との仲直りタイミングはどうなるんだろう…って気になって仕方ない!あと最後の「あの出会いも無かったことに」って意味深な伏線が気になりすぎる…!!🤔💫 次話めっちゃ楽しみにしてるね!!