テラーノベル
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「ありがとう、いいタイミングがあったら手をつないでみるよ」
「そうね。じゃあ次!」
「次?」
「座間さんと手をつないだらゴール?」
「ゴール?いや、そんなのないけど… 」
「付き合ってればその先だってあるでしょ?」
「まぁ…そう?かな…」
「そこで!次!キスの練習!」
「キス!?そんなの…まだまだ先じゃ…」
「わかんないわよ?二人の仲がどうやって進むかわからないし」
「え?でも…」
「いいからいいから!」
「あっ」
孝介を強引にベッドに座らせ隣に座る。
「この部屋でいちゃつくならこうして座るのが自然だと思わない?」
「まぁ…そうかな…」
孝介は周りを見る。
「で、話すでしょ?話が止まった時にふっと目を合わせる」目を合わせる。
「そしたら目を離さないまま…」顔を寄せる。
どきどきする。
「ね?わかる?」あたしの心臓の音…聴こえてないよね…
「ん、うん…なんか…どきどきした」
!?どうしてあたしじゃないんだろう…
「ほら、孝介、やってみて!」
「う、うん。話してて、で、話が止まったら…」
孝介があたしを見つめてる。
見つめたまま…あっ…
「って感じ?」
「そ、そうね。…ふり、だけで大丈夫?」
「ど、どういう意味?これだけだって…あやのちゃん相手でもどきどきしてるのに」
どきどき…したんだ!
「それよ!幼馴染相手でもそんななのに座間さんと普通に出来るはずないでしょ!?」
ここで押さなきゃ!
「あたしなら大丈夫だから、練習、しときなよ」
「えっ…練習…?いいのかな…」
「それであんたが彼女と」ずきっ「上手くいくなら、利用できるものはなんでも利用しなよ」
「う、うん…ありがとう」
二人の会話が止まった。
あっ、孝介を見る。あたしを見てる。
目が合った。孝介の顔が近付いて…
ちゅっ…あぁあたし…好き…
「ぷはっ、これ、息はどうするんだろう」
「普通に、すればいいんじゃない?鼻息が荒くならなければキモくならないし」
「ふ、普通…か…」
「わからないならもう一回、する?」
今度はあたしから、ちゅっ…
そのまま息をする。孝介も息をしてる。
離れたくない。でも…
「はぁ…ほらね?息、出来るでしょ?」
「うん…」孝介、顔が赤くなってる。
「なによ…顔、赤いわよ」
「あきちゃんだって」
!?やだ!
「それは…整理反応ってやつよ!」
「じゃあ僕もなんじゃないかな…」あっ…
「ま、まぁ?こんな感じってとこね」
なんか熱い…
「孝介…さ、その…座間さんとエッ、エッチも…する…じゃん?…きっと」
「エッ!?そ、それは…まぁ…そうなりたい、とは思って…いや、本当はそこまでなんてまだ考えてないよ!」
「いやいや、考えておいた方がいいって!いつどんなチャンスがあるかわかんないんだよ?」
嫌だけど!そんなのないまま別れたらいいのに!
「だからさ、ついでだし…途中まででも…知っておいたっていいんじゃない?」
「なに…を?」
「だから!エッチよ! 当たり前だけど女の子の体のことなんて知らないでしょ?」
「そんなの当たり前じゃん!」
「そこで、あたしよ。幸運なことにあんたにはあたしという幼馴染がいるんだから」
「でも…そこまでしてもらうなんて…おかしくないかな…」
「おかしくなんてないわよ!どこの幼馴染だってみんなそんなもんなんだから」
コメント
1件
うわ、この展開…胸がぎゅっとなるね。あやのが孝介に恋してるのに「練習相手」に徹しようとするもどかしさ。「ずきっ」って心で言いながらも押し切っちゃうところ、切なすぎる。キスの練習シーン、距離感と息遣いの描写が生々しくて、読んでるこっちまでどきどきしたよ。幼馴染のジレンマ、上手いなあ。