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涼ちゃんが支配してた?! お話作るのうますぎですね?! 尊敬です!
お久しぶりです…!😆 展開のしかたも最後の終わり方もすっごく上手で……🥹 やっぱり今回も号泣しちゃいました…笑 この短編小説を見るとなんだか元気が出るんです、なんででしょうかね…書いてくださりありがとうございます🙂↕️ ぁ…それと!私のイラスト部屋にハート押してくださってありがとうございます!! すっごく嬉しいです😊 これからも頑張ってください! 長文失礼しました🙇
「どう?」
「今の気分は」
「最高そうには見えないけどね」
「まぁ無理もないか」
「だって」
「キミ…今から自死するもんね」
「楽しかった?」
「今までやってきたこと」
「俺は楽しかったよ」
「いろんなことできたしね」
「ちょっとさ、振り返ってみようよ」
「今までのコト」
「キミのなかでも結論つけときたいでしょ?」
「これが」
「良いことなのか」
「それとも…」
「悪いことなのか」
「最後なんだからさ」
「ちゃんと考えてよ」
「キミの持ち前の想像力でね?」
僕は…今まで…
「はぁ…」
どうしたものか
「最近あまりアイデアが浮かばないんだよね」
「どうしたら良いと思う?」
「涼ちゃん」
「どうするもこうするも」
「ボクはキミのお友達」
「ボクにはどうすることもできないよ」
「元貴の夢はみんなが笑顔になれるような曲を書くことでしょ?」
「うん…」
「キミの考えたことはボクにはわからない」
「まぁ頑張ってよ」
「此処でずっと応援してるよ」
「わかった」
「ちょっと頑張ってみる!」
「涼ちゃんっ!」
「出来たっ!」
「おぉ」
「良い曲だね」
「流石元貴」
「やっぱりキミの想像力は無限大だね」
「そうでしょ」
「すごいでしょ!」
「うんうん」
ナデナデ
「元貴…聞いて」
「なぁに?」
涼ちゃんは僕の頭を指差してこう言った
「キミの此処が壊れてしまう時…」
「それはボクが消える時だ」
「なぁんてね」
「なに?涼ちゃん」
「らしくないね」
「だはっ…そう?」
「うん、かなり」
「そっかぁ…」
僕はまだこの言葉の意味を知らなかった
しばらくして
僕の曲に大量のアンチがつくようになった
動画投稿サイトを開けば、一面に僕の曲へのアンチコメント
最初の方はなんとか見て見ぬふりをしていたけれどずっとそうとはいかなくて
僕の心はだんだん壊れていった
「涼ちゃんっ?」
「ねぇ…涼ちゃん」
いつしか涼ちゃんも現れなくなって
僕は本当に独りになった
広い世界で僕だけ
独りぼっち
相変わらず僕の曲をみんなで輪になって叩く人々
お前らにこの曲の何がわかるって言うんだ
これは僕が…あれ?
何のために書いたんだっけ?
僕は…何がしたかったんだっけ?
「壊しちゃえよ」
「…え?」
「なに?」
「だから…壊しちゃえよ」
「全部」
「キミの曲をあらぬ理由で叩いたやつ」
「キミが助けを叫んでいるのに見向きもしてくれなかったやつ」
「キミのことを理解してくれない人たち全員」
「壊しちゃえよ」
「でも…」
「これは僕が悪いからみんな叩いてきて…」
「そんなことないよ」
「キミは悪くない」
「悪いのはこの世界なんだ」
「だから…」
「俺と一緒に壊しにいかない?」
「この世の全部」
「……っ」
「行く」
「壊しに行く」
「流石元貴」
「貴方…名前は?」
「リョーカとでも言っておこうか」
「リョーカ…」
「よし」
「行こうか」
「うんっ」
この時からだ
僕の中の歯車が狂い始めたのは
「元貴…派手にやったねぇ」
「相変わらず」
「キミの想像力には頭が下がるよ」
「次…行こ」
僕はいちばん人の心に響く状態…
いちばん人が恐怖を感じる状態でこの世を壊していった
まずは僕の頭の中でストーリーを創り
それを現実にする
まるで
曲を創るかのように
リョーカは手伝ってくれなかった
ただそこにニコニコしながら立っているだけ
だけど、それだけで安心できる気がした
「そろそろ…最後にしようか」
「最後って?」
「内閣総理大臣」
「そいつを殺す」
「相変わらず派手なことするねぇ」
「まぁいいけど」
「スリルがある方が楽しいもんね」
「僕はどこへだって着いていくよ」
「ありがと…」
そして、僕はついに内閣総理大臣を殺した
そこから逃げて今に至る
「どう?」
「一通り振り返れた?」
リョーカは相変わらずそこに佇んでいる
ニコニコ笑顔で
あれ?
リョーカっていつから居たっけ
涼ちゃんが消えて…しばらくしてからか
じゃあ…涼ちゃんは…
僕の家庭環境は最悪だった
「いたっ…やめて!」
「お前が…お前が生まれてきたから…」
「お前が生まれてこなければ…」
「滉斗はっ…滉斗はっ!」
僕には双子の兄がいた
名前は滉斗
僕よりも運動ができて
友達もいて
明るくて
優しい人だった
僕よりも
滉斗がいた時は僕も学校に行っていた
滉斗に連れられて
そんなくだらない日々の途中
滉斗は死んだ
僕を庇って
横断歩道を渡っている最中
信号無視のトラックが突っ込んできて
「元貴っ!」
急に名前を呼ばれて、背中に衝撃が走ると僕は地面に倒れていた
起き上がって後ろを振り返ると
滉斗が跳ねられて死んでいた
「滉斗っ…滉斗っ!」
僕が近寄って滉斗を抱き抱えると…
滉斗は冷たくなっていた
そのときからだ
両親の僕への当たりが強くなったのは
前々からいい扱いは受けてきてなかったけど
滉斗が僕のせいで死んで…
僕のせいで…
そんな時に現れたのが涼ちゃんだった
不登校になって…
僕から関わりを遮断して
憂鬱な日々を過ごしていた時
涼ちゃんはいつしかそこに立っていた
「あなたはだれ?」
「ボクは涼架」
「キミのお友達だよ」
涼ちゃんにはどんなことも話せた
まるで普通の友達のように
僕は高校を卒業したと同時に家を出た
その頃から曲を創り始めたんだ
結局僕には涼ちゃん以外の友達はできなかった
当たり前の話ではあるんだけどね
外に出ていないから
通販で何でも手に入るし
曲の収益でお金ならあるしね
僕を理解してくれる人は涼ちゃん以外にいなかった
僕の世界には涼ちゃんだけだった
滉斗が死んでからはね
涼ちゃんが現れるまで僕のたった1人の理解者だった滉斗
「やっぱり元貴はすげぇな!」
「俺に無いものを全部持ってる」
「元貴となら何でもできそうだ!」
そう思うと滉斗と涼ちゃんは何処か似ている
僕を褒めてくれるところとか
言動とか
顔は全く違うけどね
だとすると滉斗はずっと見ててくれたのかな?
僕のしてたこと全部
滉斗…今からそっちにいくから
そっちで出会ったら思いっきり怒ってね
こんなになった僕のこと
「リョーカ…滉斗に先に言っておいて」
「ありがとうって」
「よろしくね」
そう言って僕は天井から垂れ下がった先が輪っかになったロープを首に入れて、椅子を蹴り飛ばした
「元貴…」
あのバカ
オレはただ生きてくれるだけでよかったのに
オレが元貴を助けた意味わかんなくなるじゃん
だけど…
元貴をこんなにしてしまったのはオレだから
涼ちゃんの名前を使って元貴を励ましてもダメで
いつしかリョーカになってて
あれ?リョーカって…
でも今は
「ごめんなぁ」
「元貴」
「こんな兄ちゃんで…」
ダメだオレ
ちゃんとしろ
まずは元貴にごめんなって
ありがとうって
大好きって、
伝えなきゃ……
「はぁ…」
今回もこのエンドだ
やっぱクソゲーじゃんかコレ
「おい」
「あんまり人間の人生で遊ぶんじゃねえぞ」
「リョーカ」
「はぁい」
でも楽しかったな
ありがとね
元貴くん、滉斗くん
キミたちの人生…最高だったよ