テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
僕はちょっとキレてます
なぜなら!!!
田村サマ関連のBLものが少なすぎるから!!!
僕結構田村サマ好きで、なんか、ね
伊沢サマと高校生のときからの仲間で、先輩で、でも伊沢サマとはタメ口っていうのはなに()
あんなん妄想するためにあるだろあんなん
ってことで書き殴ったやつです☆
ちなみにこれの前の話とセットで書き殴ってました
【注意!】
・キャラ崩壊してるかもです
・口調迷子です
・解釈違いかもです
・フォントの大きさめっちゃいじってるので見にくいかもです
・誤字・脱字・誤用に注意です。見つけたらご報告お願いします
・これを読むことによっての被害について、ヌッシは一切責任を負いません
・もうなんでもいい。なんでもこい。受け止めてあげるから(?)の人だけお読みください
QuizKnockのオフィスには、いくつかの「不可侵領域」が存在する。
それは物理的なパーティションで区切られた場所という意味ではない。
特定のメンバー同士が向かい合い、ある種の思考の深度に入り込んだ瞬間に形成される、目に見えない空気の壁のことだ。
午後3時を少し回った頃、外回りでの打ち合わせを終えてオフィスに戻ってきたふくらPは、手に持ったアイスコーヒーのプラスチックカップを結露で濡らしながら、ホワイトボードの前でピタリと足を止めた。
そこでは、河村拓哉がノートに何やら複雑なフローチャートを書き込みながら、熱心に独り言を呟いていた。
「お疲れ、河村。次の動画の構成、なんか難航してるところでもある?」
ふくらPが声をかけると、河村は眼鏡のブリッジを人差し指でクイと押し上げながら、ゆっくりと振り返った。
その視線はふくらPを通り越し、オフィスの最奥、無造作に学術雑誌や資料がうず高く積まれたデスクへと向けられている。
「いや、僕の担当している企画は極めて順調なんだけどさ。……ちょっとね、あそこの『空間の歪み』を観測していたんだよ」
河村が視線で示した先には、伊沢拓司と田村正資が向かい合って座っていた。
二人の間には、何やら英語で書かれた認知科学の専門書と、いくつかの統計データが印刷されたプリントが広げられている。
傍目には 、単なる真面目な企画会議か、あるいは新しい学術系動画のディスカッションをしているようにしか見えない。
しかし、ふくらPもその場に立ち止まり、二人の間に流れる会話の「音」に耳を澄ませた瞬間、河村が「空間の歪み」と表現した意味を完全に理解した。
「これさ、例の」
伊沢がプリントの右端にあるグラフを、人差し指の爪でトントンと叩く。
「ああ、あの3章のやつね。でもあれだと、こっちが立たないでしょ」
田村が手元のボールペンを器用に回しながら、パソコンの画面から目を離さずに返す。
「そこは、あれをこうすれば。昨日言ってたみたいに」
「なるほどね。じゃあ、それでいこう。向こうには僕から言っておくよ」
わずか十数秒のやり取りだった。
「これ」「あれ」「こっち」「向こう」「あれをこうすれば」という代名詞と抽象表現だけで会話が構成され、具体的な固有名詞も、企画のタイトルも、何に関するデータなのかすら一切明かされないまま、二人は完全に納得した様子で互いに深く頷き合い、何事もなかったかのようにそれぞれの作業に戻っていった。
ふくらPは呆然とコーヒーをストローで吸い上げ、それから小さく息を吐いた。
「……相変わらずすごいね、あの二人。僕と河村がこれだけ近くで聞いてても、何について合意したのか、どこの誰に連絡するのかすらさっぱり分からない。高難度のクイズの押し合いをしてるとき並みに、相手の思考の先読みが完璧すぎるっていうか、僕らじゃ今の会話に1ミリも介入できる隙がないよ」
「そうなんだよ。あれは言語学やコミュニケーション論における、極限状態の『高コンテクストコミュニケーション』だね」
河村は待ってましたと言わんばかりに、ノートの余白にいくつかのキーワードを綺麗な文字で書き込みながら、嬉々として語り始めた。
「文化人類学者のエドワード・ホールが提唱した有名な概念なんだけど、コミュニケーションのスタイルには『高コンテクスト』と『低コンテクスト』がある。低コンテクストは、言葉そのものに全ての意味を込める文化。主語や目的語、背景を明確に言語化しないと何も伝わらない。多民族国家や、共通の前提を持たない人同士の会話で重視される。それに対して、高コンテクストは、言葉そのものよりも『共有している背景、文脈、人間関係、その場の空気』に意味を依存させる。日本文化はその代表格って言われるけど、あの二人のレベルになると、もはや文化っていうより『二人だけの独立した専用の言語体系』だよ」
ふくらPは「確かに、長年一緒にいる夫婦でもあそこまでは省略できないかもね」と感心しながら頷く。
河村はさらに、認知科学的な視点からの分析を付け加えた。
「認知心理学には『シチュエーション・モデル』っていう概念もあるんだ。僕たちが文章を読んだり話を聞いたりするとき、脳の中にその状況の『3Dマップ』みたいな認知的な模型をリアルタイムで組み立てる。普通は、新しい言葉を聞くたびにそのマップを少しずつ更新していくんだけど、あの二人の場合、最初から頭の中にある『シチュエーション・モデル』の初期設定が完全に同期してるんだよ。だから、主語を言わなくても、相手が脳内マップのどこのピンを指しているのかが、一瞬の視線や仕草、あるいは『これ』という一言だけで分かっちゃう。高校生クイズの時代から、お互いの思考の癖を何万回、何百万回とトレースし続けた結果、脳の配線自体が最適化されてるんだろうね」
「シチュエーション・モデルの同期か。言葉にするとなんかSFのシステムみたいで格好いいね」
ふくらPが感心したように笑った、まさにその時だった。
「――え、何それ! 俺と田村、そんなにSFチックに同期しちゃってる!?」
背後から突然、嬉しさを隠しきれない、やけにボリュームの大きい弾んだ声が響いた。
振り返ると、オフィスに設置された自販機で強炭酸水を買ってきたばかりの伊沢拓司が、目をこれ以上ないほど輝かせて立っていた。
どうやら河村たちの会話をバッチリ盗み聞きしていたらしい。
「あ、伊沢さん。聞いてたんですか?」
ふくらPが苦笑する。
「聞いてた聞いてた! 高コンテクスト! シチュエーション・モデルの完全同期! いいねそれ、今度の学術系企画のオープニングトークのネタとして最高じゃん。河村、今の話あとでテキストで送っといて」
伊沢は、自分が田村と「主語なしで完璧に通じ合っている」と他人に客観的に評価されたことが、よほど誇らしく、そして嬉しかったのだろう。
普段の鋭い代表の顔は完全に鳴りを潜め、ニヤニヤとした笑みが顔全体に張り付いている。
「いや、本当に客観的に見て異次元ですよ。僕らじゃあのスピードの会話には絶対に入れないですし」
ふくらPが素直に称賛を重ねると、伊沢は「でしょ?」と自慢げにパチリと指を鳴らした。
そして、手に持った冷えた炭酸水のボトルをきゅっと握り直すと、オフィスの奥で静かにパソコンに向かっている田村の方へと、明確な「企み」を含んだ足取りで歩き出した。
その背中には、あからさまに『構ってほしい』というオーラが漂っている。
「ちょっと、その『完全同期理論』が本物かどうか、当事者として実験してくるわ」
楽しそうにそう言い残すと、伊沢の背中はすさまじいスピードで小さくなっていった。
「……あーあ、嬉しくなっちゃって。完全に『かまちょモード』に入ったな。田村さん、可哀想に」
河村は、肩をすくめて呆れたように呟いた。
田村正資は、画面に表示された論文の構成案を推敲しながら、背後に近づいてくる独特の「熱量」を敏感に感じ取っていた。
足音のテンポ、衣服が擦れるわずかな音、そして周囲の静かな空気を一瞬で自分の色に染め上げる特有のエネルギー。
振り返らなくても、それが伊沢拓司という男であることは、脳の認識システムが瞬時に弾き出していた。
「たむらー」
案の定、少し間伸びした甘えるような声とともに、伊沢が田村のデスクのすぐ横にやってきた。
伊沢はわざわざ空いているキャスター付きの椅子をガラガラと派手な音を立てて引きずってくると、田村の真横、肩が触れ合わんばかりの距離にぴったりと設置し、そこに深く腰掛けた。
田村はキーボードを叩く手を止めず、画面の文字列を見つめたまま淡々と応じる。
「何、伊沢。さっきの構成案の確認なら、もう僕のパートは終わって共有フォルダに入れたよ。君の確認待ちのはずだけど」
「いや、仕事の話はもういいんだよ。それは後でやるから。そうじゃなくてさ」
伊沢はわざとらしく、田村のパソコン画面と田村の視線の間に、自分の持っている炭酸水のボトルをぐいっと差し込んできた。
視界を物理的に遮る、古典的かつ強引な「かまちょ」の仕草だ。
冷たいボトルの結露が、田村のデスクに一滴、ぽつりと落ちる。
「これ、開けて」
「……自分で開けなよ。炭酸のキャップくらい、君の握力なら余裕でしょ。何のために毎週ジムに行って筋肉を鍛えてるのさ」
「そうじゃないって! 筋肉の問題じゃないの。お前、今これ考えてるだろ」
伊沢はボトルのキャップではなく、ラベルに印字された白黒のバーコード、その下にある数字の列を人差し指の爪先でチキチキと叩いた。
田村は、ようやくパソコンを叩く手を止め、伊沢の顔を正面から見据えた。
伊沢は「どうだ、お前なら分かるだろ」と言わんばかりの、いたずらを仕掛ける直前の子供のような、あるいは飼い主に褒められたくておもちゃを持ってきた大型犬のようなドヤ顔をしている。
他人に自分たちの絆を褒められたのが嬉しくて調子に乗り、その「通じ合っている心地よさ」を田村に直接甘えながら確認しにきている状態だった。
田村は小さくため息をつき、椅子の向きを伊沢の方へと変えた。
伊沢がこういう「構ってほしいモード」の時は、下手に無視したり適当にあしらったりすると、余計に面倒なクイズや難解な議論を吹っかけてきて、自分の作業が大幅に遅れることを、田村は長年の経験から嫌というほど熟知していた。
田村は、伊沢の手にある炭酸水のボトル、そしてそのバーコードをじっと見つめた。
伊沢が持ってきた、市販の強炭酸水。
ラベルのバーコードの下にある、一見すると不規則に見える数字の羅列。
そして、自分が今まさに執筆していた論文のテーマ。
さらに、数分前に二人で交わした「主語のない会話」の内容。
そして――今日の午前中に、伊沢が「これ、面白いんだよね」と言って嬉しそうにスマートフォンで見せてきた、ある海外のクイズのデータベース。
(……なるほど。そういう文脈か。相変わらず、思考のジャンプが極端だな)
田村の頭の中で、河村の言う「シチュエーション・モデル」のパーツが、一瞬でガタガタと音を立てて組み上がっていった。
伊沢がどの文脈の、どの深さの引き出しからこの球を投げてきたのか、その「脳内マップ」の現在地が、鮮明な立体像として浮かび上がる。
「伊沢」
「何? 分かった? 俺の言いたいこと」
期待に満ちた目で、伊沢がさらに身を乗り出してくる。
瞳が、少年のように爛々と輝いている。
田村はふっと不敵な笑みを浮かべ、少しだけ声を落として、すらすらと言葉を紡ぎ出した。
「君が言いたいのは、さっき僕たちが話していた新しい動画企画の『第3章の補足データ』の件でしょ。僕が今書いていた論文の中に、情報理論に関する統計のグラフがある。そのグラフの数値の並びの規則性が、ちょうどその炭酸水のバーコードの下にある数字の羅列に酷似している。だから君は、『さっきの構成案に、田村のこの論文のデータをそのまま当てはめれば、視聴者にも視覚的に分かりやすいギミックになるんじゃないか』って、それを思いついて言いに来た。……さらに言えば、午前中に君が見せてくれた海外のクイズの傾向とも合致する。違ってる?」
完璧だった。
主語も背景も、何一つ説明していない伊沢の「かまちょ」に対し、田村は伊沢の思考の軌道を、1ミリのズレもなく完璧にトレースし、言語化して見せたのだ。
伊沢は一瞬、言葉を失ったように呆然と目を見開いた。
それから、顔全体をクシャッとさせて、この上なく嬉しそうな、子供のようにはしゃいだ笑みを浮かべた。
「……すげえ! 本当に一発で当てやがった! お前、マジで俺の脳みそハッキングしてんの!? 怖いくらいなんだけど!」
「ハッキングなわけないでしょ。君の思考パターンなんて、高校の時から数え切れないくらい見てるんだから。君が『このデータ面白い』って言うときの目の輝き方と、その炭酸水を持ってきたタイミング、そして僕の進捗を考えれば、これくらい予測がつくよ。君は分かりやすいんだ」
田村は呆れ半分、でも自分の予測が完璧に欲しかった通りの形で的中したことに、少しだけ誇らしそうに口元を緩めた。
「でも、河村たちの言う通りだったな」
伊沢は興奮が冷めやらない様子で、椅子の背もたれに再び体重を預け、オフィスの天井を見上げた。
「俺たちが、ほとんど主語なしで会話できてるの、周りから見ると本当に異次元らしい。俺とお前の頭の中のマップが、完全に同じ形をして、同じ速度で更新されてるってことじゃん。それってさ、なんか……すごく、クイズ屋として、いや、一緒にコンテンツを作る相棒として、めちゃくちゃ光栄で、嬉しいことだと思わない?」
伊沢は再び田村の方を向き、真っ直ぐな、混じり気のない信頼と親愛の視線を向けた。
そこには、世界中で誰よりも自分を理解し、思考の速度を合わせてくれる存在に対する、最大級の「懐き」の感情が溢れていた。
その真っ直ぐな熱量に、田村は胸の奥が少しだけくすぐったくなるのを感じた。
甘い言葉の応酬も、特別な演出も、この二人には必要ない。
ただこうして、お互いの思考のマップが完璧に重なり合っているという事実だけで、どんな言葉よりも深く、強く通じ合っていることが証明されるからだ。
「光栄、だね」
田村は静かに微笑み、伊沢の手から炭酸水のボトルを受け取った。
カチリ、と小気味よい音を立ててキャップを開け、伊沢に返す。
「ほら、開けたよ。これで満足?」
「おう、サンキュー! さすが俺の最高の理解者!」
伊沢は嬉しそうに炭酸水を一口飲むと、「よし、じゃあお前がそのデータを実際の構成案に落とし込んでくれるのを、俺はあっちのデスクで応援してるわ!」と、今度は完全に満足した様子で、自分の椅子を引きずりながら元の位置へと戻っていった。
遠ざかっていく伊沢の背中を見送りながら、田村はふたたびパソコンの画面に向き直った。
思考のマップが完全に同期している。
その事実が、これからの長時間の作業に向かう田村の心に、静かで確かな活力を与えていた。
一連の様子を、少し離れた給湯室の前から固榻を呑んで見守っていたふくらPと河村は、同時に深い、そしてどこか感心しきったため息をついた。
「……ねえ、河村」
「うん、ふくら。僕の言った『シチュエーション・モデルの完全同期』っていう仮説、当事者たちの手によってこれ以上ないくらい完璧に証明されちゃったね」
「うん。証明されたのはいいんだけどさ……」
ふくらPは、自分のデスクに戻って、ものすごい勢いで次の作業(田村のデータをいつでも組み込めるようにするためのスクリプト修正)を始めた伊沢の、妙に上機嫌な様子を眺めた。
「伊沢さん、本当に分かりやすく嬉しそうだったね。田村さんに『自分の意図を100%分かってもらえた』だけで、あんなにモチベーションが跳ね上がるんだから、ある意味で子供みたいっていうか、相変わらず田村さんには敵わないんだなって思うよ」
「高コンテクストな会話ができる相手、自分の思考の飛び石をそのまま踏んづけてついてきてくれる相手がいるって、知識人にとっては最高の贅沢だからね」
河村は開いていたノートをパタンと閉じ、ペンを胸ポケットに差した。
「言葉にしなくても伝わる関係。それをあえて無茶振りという形で確認しに行って、案の定完璧に返されて喜ぶ。……まぁ、あの二人にしか分からない、あれは一種の『贅沢な遊び』であり、彼らなりの信頼の確かめ方なんだよ」
オフィスの白い蛍光灯の光の中、二人の天才は、今日も主語のない、でも誰よりも雄弁な会話を頭の中で交わし続けている。
その特別な領域には、他の誰も立ち入ることはできないし、立ち入る必要もない。
ただ、お互いがそこにいて、同じマップを見つめているという絶対的な確信だけで、二人の世界は完璧に成立しているのであった。
【参考文献】
https://xn–euts3n8lg6bk91h.jp.net/tcj-column/%E9%AB%98%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%81%A8%E4%BD%8E%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E6%96%87%E5%8C%96%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F/
はい!満足!!!(*´ω`*)
え?なんか長いって?
うるさいな☆
知識の解説とか、会話の内容の解説とかで字数がとんでもないことになってしまったんだ許してくれ()
いやぁ、また書きたいねこれは\(^o^)/
ばいちゃ!
コメント
9件
殴り書きでできるレベルじゃねぇって言ってんだろ!!!!!!!(?) ねぇ、待って、好きなんだが??????🫵😸 マジで、本当に好き 物語も貴方も好き エグいエグい、本日もありがとうございます(?)
うわあ、この14話、めちゃくちゃ良かったです……! 「かまちょ伊沢サマ」が本当にかわいくて(笑)でもその裏にある、田村さんとの圧倒的な思考の同期の描写に心が温かくなりました。炭酸水のボトルを差し出して「開けて」って、あの距離感、最高ですよね。河村くんの高コンテクスト理論の解説がこれでもかというほど活きていて、設定厨としてはたまらない構成でした。また書いてほしい!