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『 く に 視 点 』
目覚ましで目を覚ます。
リビングから音がする。
きっとご飯を作っているんだろう。
お腹すいた。
でもリビングにいくのは気まずいのでご飯は食べない。
兄弟は、義理の兄弟で、血が繋がっていない。
俺は兄弟だと思っていない。
他人とルームシェアしているようなものだ。
俺には誰にも言えないことがある。
自分の性別がわかんない。
体の性別は男なんだけど、
男でもないし女でもない。
俺も俺のことがわからない。
毎日毎日性別のことで悩まされる。
なんで性別によって違うんだろ。
動物みたく男女別でも体は一緒ならいいのに。
コンコンとドアを叩く音がした。
橙「…おきてる」
怒り気味の声で返事をする。
紫「ん、おはよ」
今日は次男のこったろが起こしにきた。
紫「…今日は、ご飯食べる…?」
橙「いらね~、てか毎日聞かなくていいから」
紫「そか…」
自分でも素っ気ないな~とは思うけど、仲良くする気なんてない。
どうせ俺の気持ちはわかんないんだから。
あまり兄弟と話したくないし、早めに学校いこ。
いつも、誰かしら「いってらっしゃい」って言ってくれる。
俺は、玄関を閉めてから「いってきます」と返す。
素っ気ないのに返事するとかださいし…
でも、無視はよくないからね。
まあ聞こえてないだろうけど。
橙「いつか仲良くなれるかな…?」