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会議室を出ると、膝がガクガクと震えていた。
あんな啖呵を切るなんて、今までの私なら考えられない。
デスクに戻ると、美咲が駆け寄ってきた。
「桜川さん……大丈夫ですか? あの、変な噂、私信じてませんから!」
「……ありがとう、美咲」
私は荷物をまとめ始めた。数日間の謹慎処分。
事実上の「排除」かもしれない。
でも、不思議と心は軽かった。
アパートへ帰る道。昼間の太陽が、ボロアパートの錆びた階段を照らしている。
光の部屋の前を通る時、中から微かに、ノートをめくるような音がした。
光。あんたが、あんなボロシャツで必死に笑いを取りに行こうとしているのに、私が高いパンプスに固執してどうするのよ。