駿佑 side
双子の弟の謙杜はみんなから
可愛がられる存在。
それに俺は嫉妬している。
謙杜の方が弟だし俺の方がお兄ちゃん。
謙杜の方が小さくて甘え上手。
なのに勉強も出来て…ずっと元気。
それに比べて俺は身長大きいし、バカだし、
体が弱くてしょっちゅう体調を崩す。
今日は、親戚が家に来ててん。
でも俺は、体調崩して、熱出して、
自分の部屋のベッドで寝込む。
下からは、
親戚「 謙杜くんは可愛いね~ 」
謙「 えへへっ、嬉しい! 」
なんて楽しそうな会話が聞こえて来る。
…また、「謙杜は可愛い」か。
俺も「可愛い」って言われたい。
謙杜ばっかりなんてつまんないよ。
ひとり…寂しいな。
でもみんな謙杜やもんな。
こんな奴、家に居て欲しく無いよね。
謙杜みたいに、可愛くて、頭が良くて、
ずっと元気な人の方が良いよね。
きっとお兄ちゃんたちはそう思ってる。
…何か、考えたら自然に涙が出てくる。
駿「 ……ぐすん…ッ、ぐずッ、… 」
?「 駿~?体調どう~? 」
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