満腹寺の大僧正と、尼僧修行中の黒木夫人が密かに始めた、クラブ「キャッチ」は、夜になると、寺社の男性一同がホストとして奉仕する。寺である以上営利目的の水商売は論外で有る。しかし、金持ちの檀家の未亡人ばかりに当たりをつけて呼び込む。お会計は「お気持ち」で、表向きは寄付ということにした。
黒木は異常な力を発揮し、アンドレが夫人に対して言い寄ったトークを教えた。「奥様ほどの美人は見たことが無い。無くなったご主人様は、さぞ御心残りでしょう。」「奥様ほどのセンスの良い人はいない」と言って、着物の好きそうな夫人には振り袖なんかを勧める。他人が何と思ったって良い。要は自分たちだけに奉納が有れば良いのである。大僧正は「今度ひとつ若返る密教があるんで、その祈祷をしましょう」と軽く引っ張る。1歳でも若く美しく見られたい夫人達は、水を得た魚のように奇声を発して喜んでいる。
幻覚寺の亜漕と金隠氏は「してやられた…夫人をあんなところに紹介なんかするんじゃなかった。」と悔やんだが、幻覚寺は尼僧修行しか置いていない為に太刀打ち出来ない。
さてこの辺で、この話のシリーズもひとまず休暇を頂く事に致します。
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