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(いむくん視点)
その場所に足を踏み入れた瞬間、
間違えたと思った。
空気が重い。
音が、遠い。
世界が、初兎ちゃんの呼吸に合わせて沈んでいる。
「……来たんだ」
闇の中心で、初兎ちゃんは立っていた。
懐かしい声。
懐かしい顔。
なのに、決定的に違う。
「初兎ちゃん、帰ろう」
言葉は、何度も頭の中で練習したはずなのに、
実際に口に出すと、驚くほど頼りなかった。
「帰る?」
初兎ちゃんは、小さく笑う。
「いむくんさ、
“帰る場所がある”って思ってる?」
闇が、彼の足元から静かに広がる。
威圧じゃない。
諦めが形になったものだった。
「俺はね、
ずっと戻る途中だったんだよ」
胸が、嫌な音を立てる。
「でも、