「萩原ー今日は?」
放課後毎日勉強を誘い続けて4日目。振られてるのに何回も告る人の気分だ。
「ああ」
「ああ?良いってこと?」
「まあ」
やっとだ。誘い続けてる間に課題ももう終わらせてしまったから、教えてもらう準備は万端だ。
「これ化学ってか算数の問題なんだけど」
「い、いやいや算数は言いすぎだって」
「中学で習ったろこんなん」
「だからどうやんのか教えてよ」
課題をやっていて一番わからなかったのが化学だったので、今日は化学を教えてもらうことにした。
「質量10のやつ20%分と質量11のやつ80%分が合わさってホウ素ができてるってことだろ、両者を足すだけ」
「どういうこと10+11ってこと?21?」
「だから20%と80%だって」
だから計算式を教えてくれよ。そこからもうわかんないんだから。萩原が思ってるより馬鹿なんだから。
「10で100%。10の20%は」
10×0.2?でいいんだよな?
「えーっと、、、に、2?」
「そう」
「えすごくない?今暗算したんだよ」
「いや10の2割なんだから2だろ」
教えてもらっている立場の人に向かってなんだが、なんだこいつまじで。
「11の80%は」
「えっと、、はっ、、てん8」
「そう、2と8.8足して10.8」
「なんだ大したことねえな」
はあ、と小さくため息をつかれた。
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