眠い…瞼越しに太陽がチカチカして二度寝したくてもできそうにない
あれ、今何日だ
ブルーロックが勝ったあの夜からずっとベッドの住人だった気がする
まともに食事なんてできた記憶なんてない
結構太陽が眩しいのだからもう起きなきゃ行けない時間帯だろうか
「…スマホ…」
声が出にくい
龍聖は起きそうにないし腰に腕が回って解きそうにないし
「…ぇ」
見間違いだろうか
いやそうであって欲しい
あの時から2週間たってるなんて言わないで欲しい
落ち着け俺
そんなわけないだろ
そんな2週間ぶっ通しでやるなんて
「…龍聖っっ!!!」
「…ん〜?」
「起きろってば!」
「朝からご機嫌斜めなの?世一ちゃん…」
「はぁ?そういうのいいから、っ?!」
腰に回っていた手が俺の手首を掴んでベッドに逆戻りになった
「機嫌直して?…俺世一ちゃんの怒った顔も好きだけど笑った顔が1番好き♡」
「…なっ?!そんな恥ずかしいこと言うなよ!ていうか!…あれ」
いない、龍聖がいなくなっていた
「やられた!」
あいつ面倒臭いからって俺を油断させて逃げやがった!
「龍聖っっっ!!!!」
「久しぶり〜!潔!なんで遊んでくれなかったの?」
「久しぶり!あ〜…まぁ色々あってな」
「もぅ、寂しかったんだからね!」
「ごめんごめん!次は遊ぼうな!」
言えない、龍聖と夜の営みをやっていたなんて言えない
純粋な目で見ないで、蜂楽
俺の心が痛い
「決めた?」
「え?あ、あー…俺は…まだ、かな」
「そっか!俺はねドリブルの強いスペイン!」
「スペイン!蜂楽に似合ってるぞ!」
「そー?うれし!」
5カ国の中から選べって言われても特にここがいいとかそんなのないしな
そうだな、思い切って1番のストライカーが存在するドイツにでもしようかな
凛がいるフランスにでもしようか
イタリアも捨てがたい
「龍聖はどこにするんだ?」
「俺はね、フランス」
「え意外、なんで?」
「俺にとっては熱い場所だから♡」
「熱い場所…」
熱い場所か…
俺にとっての熱い場所
「…うん、決めた」
「ちょ、苦しいって龍聖」
「だって世一ちゃん、また離れ離れなんでしょ〜?」
「まぁ、ドイツ選んだし…てかもうそろそろ時間だろ?行かなきゃ怒られちゃう」
「えー?一緒にいたいくせに」
「それとこれとは話が別だ! 」
「否定しないんだ」
「…」
「そんな睨まないで、世一ちゃん♡」
『あー、あ…久しぶりと行こうか、原石共』
※説明は省略させていただきます
「あ、氷織!雪宮!國神!」
「久しぃな潔くん」
「久しぶり」
「よ、潔!」
やっぱ2週間の休日ちゃんと遊びに行けば良かったかも…
『やぁやぁ、ドイツを選んだ諸君。合理性と秩序のフットボールへようこそ』
「ホログラム絵心だ…!」
『現在ドイツで最も強いクラブチーム”バスタードミュンヘン”。お前らにはこのチームのu_20カテゴリーのメンバーに混ざりトレーニングに参加してもらう』
いきなり?!てかドイツでいちばん強いチームって…なんでそんな急に…
「ドイツに行くってこと?」
「まじ?!」
『残念、その逆だ…』
『そのために5大リーグ最強チームからそれぞれお前らと同年代の超新星11人を招聘した』
「ま、じかよ…」
『その中で勝ち上がることがお前らの次の目標となる、そしてここからお前らを指導するのは俺じゃなく___』
「っ…」
『それぞれトップチームに君臨するエースストライカーだ。紹介しよう、バスタードミュンヘンの絶対的エースであり現在世界最高選手の称号を持つマスターストライカーノエルノア! 』
「ぇ」
サッカーを始めたきっかけ
俺の憧れ
ノエルノアが目の前にいる
『あとは宜しくマスターストライカー』
「wir sehen uns im Ziel.Ich warte dort auf dich.」
チ、チ、チ、…
え、カウントダウン?!
なんのだ?!
それよりも…
なんて言ったんだ?
「なぁなんて言ったかわかる?」
「…ゴールで待ってるってさ」
3、2、1…
ダッッ
最初は直列か…
やっぱ最強チームなだけあって早いな…
急な斜線…馬力がいるな
「っ?!」
なんだコイツら
ドイツメンバーはんやっ!
ほんとに同世代なんだよな?!
このままじゃドイツメンバーに置いてかれる
そんなのさせるか!
なるほどな
これは基礎トレーニングを測ってる
ピロンっ
もうゴールしたヤツがいるのか!
いや、まだ終わってない
俺の存在を証明しろ!
焦ったら周りが見えなくなる
落ち着いて一つ一つクリアしていけばいい
あとは最後のゴールポイントを狙えば…
ドッ
「上手く入っ…!」
「Endlich treffen wir uns ,Yoichi Isagi. 」
「!」
「Ich werd dich duzen Yoich,okay?」
「っ…?!」
俺のボールに狙いやがった…!
「Ich heibe kaiser,und werd “das
Unmögliche”schaffen!Auf die Knie,BLUE ROCK 」
カイザー?
やばい、ノエルノアしか興味無さすぎて周りの選手とか見てなかった
有名な人なのか?いや有名なんだろうな、皆オーバーリアクション取ってるし
それよりもあいつおれのボール邪魔しやがった
「どしたん、トラブル?」
「突っ立ってんじゃねぇよ!潔!」
「あいつが俺のボールを邪魔したんだよ…」
「Das bringst nichts,Kaiser.Die können dich nicht verstehen.Hier benuts das.」
誰だ?紫色の髪色だ…あれ地毛か?
さっきのカイザーってやつも毛先が青色だし…
いやあれは染まってると思う…
それよりもボールだよボール!
なんて言ってんのかわかんないし…
「Ein MikroーDolmetscher.」
イヤホン…?
「Designt,um mit Menschen aus aller welt reden zu können.Ist erst mal moch ein Prototyp.…設定した言語に瞬時に変換してくれる代物です。個々の声質にも限りなく近いニュアンスで聞こえるでしょ? 」
「!」
「申し遅れました、はじめましてブルーロック。ネスと申します」
「すんげー!聞こえる!」
「激しく動いても落ちねー」
「つーかこのスポンサーって御影コンポレーション?!」
「まじか!」
「おいおいネス、こんなレベルのチンカス共に愛想振りまいてんじゃねーぞ、ブルーロックがすげぇってクラブオーナーが言うからきたのによ、これじゃ顔だけいいクソ女のゴミ話聞いてた方がマシだぜ」
「お口悪い、ゲストーク出てますよゲスナー」
「チンカスなんだからいいんだよ、チンカス」
「いやこれは我々の選択ミス…怒っても仕方ない…怒りとは悲しみを享受しない反発のサインなのだから。あぁ…悲しみを受け入れなければ成長しない…しかし、悲しみは常に苦しいのだ…しかしこの悲しみこそ生きてる証…たまらん身悶え…おぉ」
「うるせぇぞグリム、悲劇主義者のドMチンカスめ」
クセつっよ!アイツらの方がまだマシか…?
「何言って…」
ガッ
「世一、俺はお前に逢いに来たんだ。ブルーロックエースストライカー潔世一。ガッカリさせるなよニューヒーロー」
「っ、触んな!…っ?!」
「クソ黙れ、俺がここに来て無駄じゃなかったと思える理由を示せ。ちゃんと俺の人生に立ちはだかってくれよ世一?」
なんだコイツ
妙に腹立つな…
「うっせーな…そんなに俺に壊して欲しいとかドイツってドMが多いわけ?お前が言わなくてもお前が想像してる何倍ものの屈辱を味あわせてやるよ」
「…」
黙った…なんかやばいこと言った?
ドイツでのNGワード言っちゃった?
それはやばいな、謝った方がいいのかもしれない
「ぇ、…と…なんか、ごめん」
「…」
喋らない…どうしよ、まじどうしよ、そろそろ手はなして欲しい
恋人繋ぎしないで欲しい
「あーぁ、罪な男ってほんま嫌やわ〜」
「ぇ?!」
「潔くん…」
なんでそんな哀れみの目で見るの?
見てないでどうにかしろよ!
カイザーside___
「うっせーな…そんなに俺に壊して欲しいとかドイツってドMが多いわけ?お前が言わなくてもお前の想像してる何倍ものの屈辱を味あわせてやるよ」
最初は同年代とか信じられないぐらいティーンみたいな姿だったから言い返してくるとは思わなかったか
いや多少は言うだろうと思ったけどここまでとは聞いてない
「え、…と…なんか、ごめん」
謝るとさらにティーンだな
ほんとにティーンなんじゃないか?
アジアンは童顔と言うがここまでとは…
「な、なぁ…なんかダメなこと言ったなら謝るから…なぁってば…」
いやほんとにティーンだな
12、13?クソ最低でも14だろ
「ぇ、えぇ?…何、どうすればいいの?」
これで17か…16だったか?
そこら辺は知らないが2、3個下か…クソ信じられん
それよりも…ちゅぅっ
「…あ?」
「…離してくれない?」
なんだ今の感触
クソ温い
…キス?
「カイザーぁ…!」
俺は今キスされたのか?
なぜ?
あんなティーンなやつが?
俺に?
そんなに運動なんてしてないのに体が熱い
胸も痛い
何故だ
「いい加減離せ」
またもや人を誑しちゃう潔世一だった
コメント
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この話のお陰で今日1日頑張れます😭😭😭最後のカイ潔最高すぎませんか🥰