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ムスカは疲れきったヴァンを心配して、食堂から湯気立つスープを運んできた。
深妙な味わいがあり、ヴァンの身体を芯から温める。
「このスープはローの考案なんだ。稽古で倒れてばかりの僕を思いやり、食堂の料理人と一緒に、薬草を飲みやすく煎じた特別なスープを考えてくれて。後で料理人がこっそり教えてくれたんだ。いい友達を持ったねと」
ヴァンは小さく笑う。意外性など感じなかった。
「ローラント様はそういう方だ。表向きは素っ気なく振る舞っていても、実は情に厚い。カスダール家は皆、偏見なく公明正大で熱い辺境伯の精神が息づいているから」
「……うん。自慢の家族だってローは言っていた」
ムスカが語る、ローラント視点での家族の肖像は愛に溢れていた。
どれだけ彼がヴァンを兄として慕い、ルクレシアの毅然とした姿と******
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