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知る由もなかった…

だって……私の…

……あれ?…ナンダッケ?

あの人は……私の…

大切な……ナンダッタンダッケ…?

???「……心穏ちゃん…」

心穏「な…んですか?…」

あの人が優しい声で話し掛けてきた…

???「…泣かないで…」

心穏「……へ?……」

彼に、云われる迄…私は自分が泣いていた事に気づいていなかった…

……泣けれたのなんていつ振りだろう…

私の予測が正しければ、おそらく3年ぶりだろう…

……私の大切な何かが消えたのも、三年前だ…

そう……あの日

私は全てを失った……

感情も、存在価値も、それ以外にも沢山の物を闇の中に落としてしまった…

それ以外の物も……

胸のドス黒い物も隠していた

……そうだ…私は…最初から

“存在価値”と云う呪いに縛られていたんだ

そうだ……産まれた頃から

保育園に通い始めた時だって

ずっと私には……

黒いがくっ付いていたんだ…

だから……私はその闇が退か無い限り

ず~~~~~~~っと…このままだ

だから…

このまま…死んだ方がきっと……良いんだ

心穏「そうだ……きっとそっちの方が何倍も良いんだッ!」

???「…?…心穏ちゃん何のk(」

私は…この部屋の窓を開けた…

そして、足を窓の外に出す

今は、黄昏時…

あの人と私が”あの場所”で出逢った思い出の時間でも在る

外はすっかり、橙色に染まっており

夕陽が眩しかった

私は……その夕陽を観ながら

彼にこう云った

心穏「……サヨナラ…(ニコッ」

久しぶりに、イイ笑顔を創れたかもしれない

彼は、青ざめて私を止めようとするが

その手は、私の服を微かに掠ったカスッタだけだった

私は……闇に堕ちて行く中

こう思った…

嗚呼…あの人とまた逢いたいな…

と…

でも……良く考えたら

もう逢えてるな…

御免ね…千遥チハル

約束…守れなかった…

グチャッ





《速報です》

「女子高校生が○○工場の窓から落ち…死亡しました……○○工場は、既に封鎖されており、誰も入れない状況だったそうです…」

???「嗚呼……”心穏”…御免ね……」

千遥「君の事……守れなかった…(泣)」

《オワリ?》

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