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すいません!! 続きっていつですか!?
ありがとうございます!!!
「ってことがあって〜」
俺は気づけばたっつんに相談していた。
「って、聞いてる?」
「ん?あぁ、聞いてる」
「どうすればいいんだろう…」
今たっつんに話している内容はこの前のゆあんくんとうりのいざこざの件だ。
「…多分、その話を話せえへんのはじゃぱぱだけやないで」
「どういうこと?」
「分からんけど、そのゆあんって子、お前に恋してんとちゃうか?」
「はぁ?なんでよ笑そんなわけないでしょ〜」
最初は冗談だと思っていたのに、彼の眼があまりにも真剣だから。
「俺がじゃぱぱを好きやから分かる」
「…やめてよ急に」
「お前は無意識で人を魅了しとる、それでゆあんくんが惚れたのかも」
「あの子はそもそもの話、生徒と教師が恋愛するのなんて嫌だからって言う理由で授業を受けてなかったんだよ?なのになんで…」
「人を好きになる理由なんて簡単に変わる」
「そんなこと…」
「俺やって最初は同棲愛なんかに興味なかった。でもじゃぱぱと出会ってから俺の恋愛の価値観は変わった」
「……」
やめてよ、実体験を持ってこないで。生徒が教師を好き?そんなわけない。そうだとして、そんなの叶わない恋に決まってる。あの言い方的に同棲愛なんておかしいって表情だったのに。
「…待てよ、」
違う、同棲愛に嫌悪感を抱いていたのはうりだ。ゆあんくんはそんな発言まだ今のところしていない。もし、もしもゆあんくんとうりのいざこざの内容が俺関連だとしたら?いや、そんなことあるはずが無い。
「どうした?」
「…たっつんの言ってた通りだとしたら、俺はどうすればいいの、?」
なんでそんなことを聞く?例え彼に想いを伝えられようと俺にはたっつんしか居ない。
「…婚約相手がいるって言うのは嫌なんか?」
「俺はそれでもいいけど…」
ん?待って、婚約相手?今、婚約相手って言った?
「え、今婚約相手って……」
「俺は正直結婚を前提に同棲したいって意味だったんやけど、その感じじゃ伝わってなかったっぽいな」
「結婚!?」
さすがの俺でも頭が追いつかない。どういうこと?同棲はただ一緒に住みたかっただけじゃなかったの?
「いやか?」
「そういう訳じゃないけど…」
「籍を入れるとか、結婚式開くとか、そういうのを済ませてやっと結婚したって言えるけど、俺はそんなのしなくてもいいと思ってる」
「同性で結婚までたどり着いてる人あんま見たことないし」
「俺は、お互いが婚約相手って思ってるならそれでいいと思ってる」
「……」
突然過ぎてまだ頭が追いついていない、が、たっつんがそこまで考えてくれてるとは思わなくて、嬉しいという思いが涙で表現される。
「え、ま、ご、ごめん!!泣かせるつもりは…」
「ううん、嬉しい…嬉しいの…」
「まさかそこまで考えてくれてると思わなくて…」
「……」
たっつんは黙って俺を抱きしめてくれた。
「…今週末の土曜夜、空けといて」
「…うん」
プロポーズだと分かっているのに、サプライズもクソもないのにこんなに幸せだと思えるのは相手がたっつんだから。
「好き、」
「俺も。好きやで、じゃぱぱ」
その後、起きたらベッドにいたため沢山泣いて疲れて寝てしまったのだろう。恥ずかしすぎてたっつんと目が合わせることが出来なかったがそれでもたっつんは容赦なく話しかけてくる。
「今日は出るの早いんやね」
「…うん、」
「何時に帰ってくる?」
「19時とか…」
痺れを切らしたのか顎をグイッとあげて無理やり目を合わせるようにする。
「…かわいい、」
キスをしてくるのかと思ってオドオドしていたら肩に顔を埋めてくるたっつん。
「はーー、キスしたかったんに可愛すぎて無理やったわ」
「…しないの、?」
「その顔誰にも見せんといてね」
そう言いキスをする。
「行ってらっしゃい」
「行ってきます、!」
学校についても俺の落ち着きは取り戻せなかった。思い出すのは昨日のたっつんばかり。
「顔赤くなってないよね…?」
鏡で何回も確認しては安心する。
「今日はやけに鏡をチェックしますね」
「…」
「一ノ瀬先生、貴方のことですよ」
「あ、俺ですか」
「はい」
「…昨日なにかありましたか?例えば…月城くんと何かあったとか」
「え?ゆあんくん?」
昨日のたっつんのことで頭がいっぱいだったがそうだ。ゆあんくんの事もあるんだ。それもどうにかしないと…と考え込んでるとまた話しかけてくる。
「彼のこと、下の名前で呼んでるんですね」
「あ、はい。ゆあんくんがそう呼んでって言ったので…不味かったですかね?」
「いえ別に、僕もそう呼ぼうかな〜」
何故かこちらをチラチラと見ながら言うので
「どうぞ!ご自由に!」
とだけ言ってその場を去った。
「はぁ、やっぱりあの人苦手だ」
いつどこにいても何故か話しかけられる俺。何かしたかなと思っても心当たりなんか何一つない。
「先生」
後ろからそう言われ、聞き馴染みのある声だと思い振り返るとそこにはゆあんくんがいた。
「ゆあんくん、どうしたの?」
「そういえば1週間たったね、どう?楽しかった?それともつまんなかった?」
「…そんなことどうでもいいんです」
「え?」
「先生って転勤する気とかってありますか」
「今のところないけど…そんなに嫌だった?だったら担任変えてもらうけど…」
「ならいいです」
「ほんとにどうしたの?」
いつもと様子が違う彼に若干違和感を抱えながら尋ねる。
「…先生のせいだ」
「へ?どういう…」
「先生のこと、好きになっちゃった」
何度も見てきたから嘘偽りない瞳なんて簡単にわかる。俺の目の前にいるゆあんくんの目は、そんな瞳だった。