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愛憎
馬車の音が響く朝、二人の小太りな女が一軒の酒屋の前でひそひそと噂話をしている。
「マークさんね、奥さんに殺されちゃったらしいわよ」「そうそう!私も聞いたわ!親愛の奥さんに殺されるなんてマークさんも可哀想」
事実であり、真実ではない噂が街中を飛び回り人々の記憶には稀代の悪女として一人の女が刻まれた。
その名はイザベラ
11歳の時イザベラは有名な貴族であるマーク家に嫁いだ。
当時15歳のロゼット・マークの一目惚れである。
そうして見事金持ち家に潜り込んだイザベラは順調にロゼットとの深い関係を築いていく。
そうして、15歳の時イザベラは妊娠した。
ロゼットは喜び、街中からは歓喜と嫉妬が寄せられた。
そして、そして、
その小さな命はこの世に生まれ落ちることなく不慮の事故で虹の橋を渡っていった。
ロゼットは塞ぎ込み、イザベラにはマーク家の子供を落とす者などいらないと批判の嵐だった。
ロゼットは、跡継ぎを持つために
愛人を持った。
最初にロゼットはローズ・アンヌータという少女を持った。愛らしく、喜ぶと頬を赤く染める愛想のいい子だった。次にレイレット・モーナという女性を持った。凛としていて黒が似合う女性だった。
そして、ロゼットの女癖の悪さは悪化し実に13人もの愛人を持った。
そして、ローズが妊娠をした。
イザベラは完全に地位を失い、家を追い出されそうになった。しかし、皮肉なことにローズがそれを止め自分の侍女になるように仕向けたのだ。
愛人をつくる。それはイザベラにナイフを何回も何回も突き立てるようだった。傷口から赤黒い血が流れ、吹き出し、傷跡さえも痛々しく体全体を埋め傷つけてくる。
それでも、彼女は_イザベラは
ロゼットを愛していた。
愛して愛して愛して愛してるから寂しくて寂しくて寂しくて寂しくて!そんな思いをさせるあなたが憎くて憎くて憎くて憎くて!怒り、そして諦め
狂った。
だから自分の大切なものを全てまとめて壊した。
今度は自分にナイフを突き刺すように。
そして、ロゼットと愛人は全員殺された。
果たしてそれは、イザベラが殺したと本当に言えるのか