テレビを通して石川祐希に会って早6年。俺は高校に入って中学の時よりもっとバレーに全てを詰め込む様になった。
「おい!そこは俺に(トス)あげろや!」そう中島健斗、新しい相棒セッターに言っては寝る前に後悔する毎日やった。
東山に入ってからバレーに対する価値観がガラッと変わった気がして、キャプテンになってたからはチームへの価値観も変わった。元々怒るのは好きじゃ無かった俺は無理やり自分を変えてチームの嫌われ役になるしか無かった。
「高橋ってさー」
「分かるー」
陰口も言われる様になった。それでもバレーは続けた。自分がどんどん進化してるのは明らかだったし石川祐希と同じ様な練習が出来るのは何より嬉しかった。バレーが楽しいと思えた来たのはこの頃だった。
「おい、さっきのトスどうだった?」中島はそう言いながら軽く俺の背中を押して体育館を二人で出た。今思うと陰口から遠ざける為のあいつなりの配慮やったんやと思う。
「良かったわ、、、まぁ、、、さっきは怒鳴ってごめん」そうバツが悪そうに俺が言うと中島はバシッと俺の背中をもう一回叩き、気にすんなと笑った。
「お前が一番俺達の事考えてくれてるって知ってっから。大丈夫。どこまでも着いてってやんよ」
少し胸がジンとした
「おう、ありがとう。でもどこまでもはちょっと困る」そう言ったら笑われた。
石川祐希ならどうしたかな
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