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「楓〜!早く起きなさい!」
あれ…ここは…
彼女は謎の声と共に目を覚ました
ゆっくりとあたりを見回す
勉強机に小説で満たされた本棚、クローゼットらしきものもある 壁は白でシンプルだが、照明は花のような形をし、人間の「女の子」らしさが感じられた
「もういつまで寝てんの!」
怒声にも近い声と共に勢いよくドアが開く
先ほどの声の主だろうか、おそらく「大人」と言われる部類だろう 性別は私と同種のようだ
「なんだ起きてるじゃん!朝ごはんできてるから早く降りておいで」
「あ、あの…ここは…」
「なぁに寝ぼけてんの ここはあんたの部屋!しっかりしなさいよ…」
状況を飲み込めない彼女はただただ戸惑うしかなかった
「あなたは…?」
「はぁ…?どこまで寝ぼけてんの!私はあなたの母親であなたは私の娘!顔洗ってこい!」
そういうと母親と名乗る者は勢いよくドアを閉め、部屋をあとにした
彼女はわけがわからず、とりあえず言われるがまま顔を洗いに部屋を後にした
ここまでの状況を整理しよう…
彼女は朝食を頬張りながら一旦脳内を整理することにした
どうやら私はあの果実を食べて、「神」の立場を失い人間になったらしい
そしてこの世界では私は「苧環楓 (おだまぎかえで)」という名前らしい
先ほど私を起こしてきたものは彼女の言っていた通り母親で間違い無さそうだ
父親は仕事というもので家にはしばらく帰ってこないらしい
そして肝心の望んだ「才能」だが…今の所変化を感じられるものはなかった…
「騙されたのかな…」
あの果実の効能に疑念を抱きつつ、彼女は箸をすすめていた
『あなたもできるか?フラッシュ暗算問題〜!』
必死に状況整理している彼女を横目にいきなり陽気な男性の声がテレビから流れる
どうやらテレビ番組の企画らしい
まぁ頭の弱い私に解けるはずがないが…
無理だとわかりながらもなぜか彼女は画面を凝視してしまった
『では開始いたします!スタート!』
次々と、画面に数が映し出されていく
…
無意識に手が動く
数々と流れていく数字が私の元へ流れてくる…
目に見えるほどに…
「456026821。」
無意識だった
数字が流れた後、その数字が頭の中で弾き出された
『では!正解を発表いたしましょう!』
緊張する…
彼女は手に汗を握り、答えを待った
『正解はこちら!』
456026821
…え?
まさかの正解に驚きを隠せなかった
「あんた相変わらずすごいねぇ…」
母親は深く感嘆する様子だった
ドキッ…
認められた…認められた…!
今までに感じたことのなかった「特別」
彼女はその初めての感覚に心が舞い踊る
「あんた、やっぱ天才ね 天からの贈り物よその才能は」
才能…才能…私が…
『あぁやっと感じれた… 』
彼女は初めて感じる「特別」に心躍らせ、泣きたくなるほど暖かい心地を強く噛み締めた