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竜蘭
蘭side
ある日、弟の部屋を漁っていると、こんな手紙を見つけた
拝啓、12年後の俺へ
飯は食えてるか?病気ひとつなく、元気に過ごしてるか?兄貴は元気か?昔っから兄貴は危なっかしいから、俺が居なきゃ駄目なんだ。そうだ、今の俺には、彼女とか居るのか?兄貴はモテるから、居そうだな。想像つく。今も、兄貴に振り回されてばっかりか?今は、結構振り回されてる。12年後の俺は、どんな仕事に就いてるんだ?真っ当な仕事?それとも、反社的な奴か?……まぁ、今の俺なら、反社を選ぶけどな。まぁ、この手紙は、俺が見ても見なくても、この瞬間に、俺という存在がいた事が分かる手紙として、残しておく。多分俺が読むけど……。俺が見た時は、この頃の俺を思い出してくれよな!
灰谷竜胆より。
「あいつ、こんなの書いてたのかよ……笑」
この手紙を見た瞬間、俺は思わず笑った
「久々に竜胆の字を見た気がするな」
この字は、どこか幼さを残しつつ、懐かしいように、綴ってあった
その時、胸に熱い何かが込み上げてきた
「……ッ竜胆」
俺は思わず涙を流した。数十分は泣いた
「ははッ……こんな泣いたの、竜胆の葬式以来だな」
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