皆さんこんにちはねこねこマンです!!!
今回は、ロボロさんの過去のお話です!!
注意
・これは我々ださんの二次創作作品です。
・解釈違いは見逃してください(?)
・軍パロです
・文章が拙いところがあります。
それでは、ゆっくりしていってね!
視点 ロボロ
目を隠されて何も見えず朝か夜かもわからない状態で小さな小屋に今日もまた閉じこもる。
突然だが俺はどうやら化け物らしい。
なんでも俺のご先祖様は鬼だったようだ。遠い昔だしそもそも鬼なんて非科学的すぎるだろう。でもここの村人たちは俺を化け物だと言う。証拠は俺の目だそうだ。ピンク色をしているこの瞳は絶対に人間に有り得ない色らしい。馬鹿らしいかもしれない。こんな些細なことで自分はこの部屋に2年は閉じ込められている。2年前、故郷であるこの村に戻る前俺は決して一般人ではなかった。軍で指示官をしていた。その仕事に疲れて記憶もほとんどない故郷に帰ったら歓迎どころか小さな小屋に閉じ込められる始末。よくよく思い出せば幼い頃から母は決して俺の目を他人に見せようとしなかった。
でもここを逃げ出そうとは思えなかった。
いや
思わなかった。
どうでもよかった。
親しくなった仲間は自分が出した指示で死んでいく。
戦争で仲間は絶対に死ぬ。
指示を出すことへのプレッシャーに耐えられなくなった。
逃げ出したのだ。死んだ仲間が恨み言を言ってくる気がして面倒だった。俺は非道だと言われるだろう血も涙もないと、だが心などとっくの昔に捨ててしまった。そんなもの持っていた方が面倒だ。
だから俺は今日も死んだように生きる。
視点 グルッペン
コソコソと茂みに隠れながら様子を伺う。今日はこの村にいると言う〝鬼〟を見に来た。だが村人たちにそのことを聞けばわざとらしく話題を変える、何かを隠しているのは絶対と言うことで今鬼のいる場所を探っている!
「ほんまに鬼なんておるんかぁ?」
「いるに決まってるだろ!!!あの村人たちの反応は絶対に何かを隠しているゾ!!」
「はぁ、こんなことしてる間にも仕事は溜まってくんやでグルさん。」
「こんなこととはなんだ?!男のロマンだろ!!!!」
胸を張って答えた直後に少し離れた所から足音が聞こえてきた。気配を殺して近づけば村の若い娘が残飯のようなものを持って村の奥へ入って行く。霊感が働いた俺は渋るトン氏を引っ張って後をつけていった。少し奥に入ったらもう着いたようで娘は小屋の前で立ち止まっていた。何があるのかとワクワクしていたのに少し拍子抜けだった。せっかくだからとしばらく見ていると娘は怯えるような蔑むような目をして戸をゆっくりと開けたかと思うと残飯を置いてすぐに閉じてしまった。足早に去って行く娘を尻目に小屋へ近づく。人の気配がしているが何も音がしない。ゆっくりと戸を開けてみれば中には目に布を巻かれた少年が座っていた。
「どう言うことだ?」
「?!、誰や。」
つい口に出てしまった言葉にすぐに返事が返ってくる。声を聞いてみるとどうやら少年ではないらしく大人だった。全く動こうともしない男との間にトントンが守るように前にでる。
「私達はこの村にいると言う鬼を見にきただけのものだ。」
「鬼を?」
「あぁ、だがどうやらここには居ないらしい。」
「いや、ちゃうな。鬼は俺やで。」
「はぁ?お前はどっからどう見ても人間やろ?!」
「そうやで、村人達が勝手に言っとるだけや。」
「ほう。なるほど、鬼は最初からいなかったと。うむ、しかし貴殿に興味が湧いた。」
「ん?」
「は?」
「また明日会いにくるゾ!」
「勝手に決めるなぁ!!!」とトントンに叩かれてしまったが思っているよりも面白いものを見つけたと思った。それと同時に彼に既視感を感じた。
視点 ロボロ
あれからグルッペンとトントンと名乗る男が毎日来るようになった。最初の方は質問の嵐だったがしばらくしてからはグルッペンが勝手に話をするだけだ。たまに聞こえるトントンの相槌とツッコミ以外は全てグルッペンの声でこいつは変人だと思った。そして2人が来るようなってから一週間たった今日突然グルッペンが大きな声を上げた。
「そうか!!!!」
「うるっさいわ!バレたらどないすんねん!」
「すまないトン氏。だがやっとこの既視感の謎が解けたんだ!」
「既視感?」
「あぁ、名前は知らないからな〝鬼〟と呼ばせてもらおう。貴殿は軍人だったな?」
ビクリと心臓が跳ねる。初めて話した時以来は話していなかったのに気づかれ慌ててしまう。
「軍人?こいつがか?」
「〝天の声〟と言う指揮官を知っているか?」
「?、知らんな?」
「そうか。何でもそいつは天才的な指示の出し方、状況把握、音の聞き分けに長けているらしい。」
「音の聞き分け?」
「色々な音が混在している戦場でも音を聞き分け兵士の声、戦場の状況を聞くらしい。」
「へぇ〜凄いな。」
ゴクリと唾を飲む。
「俺はその天の声の声を一度だけ聞いたことがある。」
目で見なくてもわかるほどにグルッペンの視線が突き刺さる。
「特徴的な声だったからな。今でも覚えてる。なぁ?〝鬼〟」
「ッ!」
「まさか、、、!そいつがその天の声なんか?!」
「あぁ、間違いないゾ!」
嫌な汗が頬を伝う。正直バレるとは思っても見なかった。自分の声を知っているのは勤めていた国の軍人くらいだとおもっていたからだ。本当にこいつらは何者なんだ。いくら人が近づかないと言ってもここまでバレずに一週間通うなんてそうそう運が良くなければ出来るはずない。
「ん?待てよ、じゃあ何でそんなすごい奴がここで目隠しまでされて捕まっとるんや?」
「さぁ?わからないな!」
「・・・・」
「それはそうと鬼よ俺たちと一緒に来る気はないか?俺たちの国でもう一度その力を奮ってほしい!」
驚いた。
こんなところでこんな風になっている自分に何も聞かずに誘うなんて馬鹿らしい。
でも、それと同時に二人の姿が見てみたくなった。どんな顔をして自分を誘ったのだろう。どんな目の色なのだろう。
単純な興味だろうか。
何故気になるのか
自分でもよくわからなかった。
「残念やけど俺はもう軍に入る気はない。」
「ほう。理由を聞いても?」
「面倒なんや、俺の指示で死んでく仲間を見るのもそいつらに恨まれるのも。自分の生活に支障をきたすのだけはごめんや。」
「面倒ってお前なぁ。」
「さぁ、お前達の望んでいるような人間では無かったんやから早よ帰り。」
「、、、何を怖がっている。」
「どう言う意味や、、、」
「今のお前は何かに怯えているようにしか見えないゾ。」
「ッ!俺は!、、、、もう、もう。疲れたんや。何度も何度も思った。死んでしまった、あいつが生きてたらって、俺の指示で死んだ仲間は!!!それでも最後まで俺を信頼してたから!!今度こそって!!でも何度やっても必ず仲間が死ぬ。もう俺は仲間を殺したくない、、、」
あぁ、まだこんな心があったのか。
自分でも驚く。
きっと本当に俺は鬼なのだろう。
だってもう何人も信頼してくれた仲間を殺してきた。
見殺しにした奴だっている。
何が「素晴らしい指揮官」だ。
何が「天の声」だ。
自分は何一つ正しい判断などできていないではないか。
苦しい。
あいつらから平和を奪ったくせに俺はいつまで生きていたらいい。
誰か
誰か
俺を責めてくれ
恨んでくれ
信頼なんてしないで
俺をーーーーー
「俺達なら。」
沈みかけた心に低い声が響く。
「お前が間違ったその時は俺達がその間違いを埋めよう。お前が逃げたくなったらその時は休む暇を与えよう。お前が信用できるような力を磨こう。そう簡単に死んでなどやるかお前が導く道を俺たちが正しい道にしてやる。」
「間違わない人間なんておらへんわ。お前はその死んでった奴らにとって正しく〝天の声〟だったんやろ。ならそいつらの為にもお前は胸張って生きるべきやろ。」
「さぁ、立ち上がれ。お前の心はもう決まっているはずだゾ?悩んで立ち止まっている暇などないはずだ。答えはなんだ?」
あぁ、選んでいいだろうか。
もう一度、望んでいいだろうか。
もしも、本当に進むことがあいつらの望みだというのなら
俺の答えは!ーーーーー
「なる。なったる。お前達の軍の〝天の声〟俺が任されたるわ!」
少しの笑い声の後目隠しが外される。久しぶりの光に目が刺激される。
やっとわかった。
俺はあの瞬間あいつらに希望を見出していたんだ。 光に慣れた視界には久しぶり過ぎる世界が写る。
ルビーとガーネットの瞳がキラキラと輝きながらこちらを見ている。
あぁ、今度こそ守り抜こう。
立ち止まることなく。
こいつらを導けるよう。
最後までご覧いただきありがとうございました!
また次の作品でお会いしましょう!
コメント
3件
これの続き見たいなの書いてほしい