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今は春の時期だ__
春は桜が満開になり、景色は 暖かな色で染まる。
アイツはこんな髪色で、吸い込まれるような桃色の瞳で、今頃「いるまッ見て!桜咲いてるって!!」なんて笑っていたのだろう。
「……らんに会いてぇ…」
そうぼそっと言ったのが、近くに居た看護師さんに聞こえていたのだろう。
てか、今俺は病院に居るんだった_
とか、結構自分のことが心配になりながらも看護師さんに「大丈夫ですか?」と面倒くさそうに聞かれて「あ、、すみません大丈夫っす」と礼儀が無い返事を返した。
少ししたら、メンバー達がやってきた。
緑頭に黄色頭だ。
こさめとなつは、俺とらんが居ない分で溜まった編集に追われてるらしい。
予測だが、俺が嫌いだから会いたくないからなんじゃないかと考える。
「いるまちゃん杏仁豆腐持ってきたよ〜」
「、、、さんきゅ」
こんなにも愛想が無い返事でも、コイツらは笑ってずっっと看病してくれる。
申し訳なくて、すっと目を逸らし窓から見える桜に目を細めた。
すちは近くにあった小さな机にそっと杏仁豆腐やフルーツを置き、撫でるように置いてあったらんの写真を眺めていた。
「、、いるまくん!お大事にな!!」
「あ!みこちゃん待っててよ!!まぁ、、いいや、、いるまちゃんまたね〜」
そうやって忙しなくここから出ていく。
正直言って、確かだがみことは少し涙目になっていた気がする。
俺がさっき桜を見ていたからだろう。
すちは少し目を伏せて、けど、心配させまいと気付かせさせないと、ふわりと笑っていた。
はぁ、、、とため息を付き、何もかもが嫌になって目を閉じ、真っ暗は空間へと、らんが居なくなった直後の頃の苦い苦い思い出を思い返していた__
***
「は、、、?、、ちょもう1回言ってくれ、 」
「、、、らんが死んだ。落下死で。」
俺はらんが死んだみんな、らん以外の奴にそう突き放すように言った。
皆を急遽呼び出し、仕事中だったとしても絶対来いと送った。
死因は”落下死,,だ。
これは自殺と考えるほうが辻褄があう。
事情聴取的なものはないこさんにやってもらった。
俺が始めのほうで教えてもらったのは、らんが書いていた日記に沢山書かれていたからだ。
「え、?ちょいるまくん嘘は辞めてよ、、、そうだ!ドッキリでしょ、?」
「、、、違う」
なつは放心状態でぽかんとしていた。情報が追いついていないのだろう。
ドッキリと聞いてきたこさめは俺が多分苦しそうに否定したからか、ぽろっと涙1粒を床に落とした。
「、、、そっか、いるまちゃん大変だったね、、」
淡々と話してくるすちに驚いた。
しかも、俺なんかに笑いかけながら大丈夫?と心配してくる。
ちょっと怖い。なんだか、もうこの前のすちとは違うような気がした。
みことはだんまりでははっと静かに笑っていた。笑っていたのかもしらないけどな。愚かに見えた。何かが壊れた気がした。
「、、なんで、なんで!!!!!らんくんが死んだの、?!1番大切だったのに、、っ、、いるまくんも可笑しいよッなんで泣かないで居られるの?!大切じゃなかったの、、 ? 」
怒涛のこさめが吐いた言葉が俺の心臓に奥深く突き刺さった。
こさめの言う通りだ。俺は、泣いていない。けど、心臓はばくばくと痛いまま。
ただ悔しそうに顔を歪めることしか出来ない。
俺だってなんで涙が出ないのか知りてえよ、、、
「、、、いるま、もう俺と話すのは最低限にしてくれ、お願いだ、、、」
今にも泣きそうになってしまったなつにそう祈るように心底嫌いと言っているような目でそう言われた。
「、、おう、」
そう一言だけ発して、承諾した。
動画は?歌は?等と疑問に思ったが、これは遠回しに”死ね,,と言っているのではないかと考えた。
そう、考えることでらんが死んだことについてもっと苦しくなる必要もなくらるから。
「、、、ごめんな、」
と下に俯きながら呟いて、この最悪な雰囲気のまま会議室から抜け出した。
__そこからは早かった。
今、12階のベランダに居る。ここから落ちたら確実に死ねると思った。
落下死はらんと同じ死因だから。今すぐにでも飛び降りたかった。
けど、最後に、アイツらと話してもいいんじゃないかと呑気に考え、電話した。
そのせいで生きることになるとも知らずに__
「、、もしもし」