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ばちんっ
重い空気に響く、軽快な音。
頬があつい。あつい。あつい。目の前には、私の叩かれた頬のように赤い顔をした母。
「何を考えてるの、貴方たちは。」
私と彼に向けられた鋭い言葉。ピンと張った緊張の糸は今にも千切れてしまいそうだ。
「貴方たちはまだ未成年。子供なのよ。子供が子供を作ってしまうなんて、あり得ないでしょう」
まだ人生が始まったばかりの未成年、肉親に愛が欲しいと縋る未成年。ママ、母、お母さん。そんな未成年の私たちが愛を作ってしまったのは何かの間違いなのか。
シングルマザーである母の顔を見る。
なんて美しいんだろう。
母親の性別は女ではない。1人の強い生き物、性別は母親。私もこうなりたい、彼や私の母のように、脆く、美しく、強い存在になりたい。
お腹をさする。確かに私の天使は存在している。
「私は私の天使を産む。私1人でいい」
私は、天使を授かった時点で性別は女ではなくなった。
私は、母親なのだ。