ふと目が覚めた。
誰かとドズルさんが話している。
でも寝起きで頭が回ってなくて何を言ってるのかわからない。
しばらくするとドズルさんが立ち上がるために手を離そうとした。
いやだ。離したくない。
でも、眠くてうまく体が動かない。
握ったつもりだけど多分力が入ってない。
「….ぼんさん?起きたんですか?」
気づいてくれた。でももう少し寝てたい。
この人と居たい。
ドズさんには悪いが、少し寝たフリをしてようかな。
「…ちょっと台所に行くだけですから。心配しなくてもすぐに戻ってきます。どっか行ったりしませんよ。」
そう言って一度強く手を握ってから、ゆっくりと離していく。
今度は引き留めなかった。
ドズルさんの言葉なら信頼できる。
あの人がすぐに戻ってきてくれるなら、俺はそれを待つだけだ。
しばらくして、ドズルさんがコーヒーをもって戻ってくる。
そろそろ起きようかな。
体を起こすとドズルさんと目が合う。
「あ、ぼんさん起こしちゃいました?」
「いや?いまちょうど目が覚めたのよ。」
「ならよかった。コーヒー飲みます?」
「あ、飲む飲むー」
「ブラックでいいですか?」
「うん。」
コーヒーを受けとる。
淹れたばかりの香りが鼻をくすぐる。
「熱くないですか?」
「んー?これくらいがちょうどいいよ。」
「なら、良かったです。」
「そういえば、起きたら毛布かけてあったんだけどあれってドズルさん?」
「…いや、それ嫁ちゃんなんですよね。」
「あれ、みるく氏来てたんだ。」
「それで、そのー….」
「ん?」
「さっき嫁ちゃんと話したんですけど。」
「?うん。」
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「ドズルさん。」
「あれ、いつの間に来たの?」
「たった今ですね。なかなか帰ってこないので」
「あー、ごめんね。ここで寝ちゃってたんだよね。」
「浮気は絶対にだめですよね。」
「?はい。絶対にだめですね。」
「でも私は見てしまったんですよ。ドズルさんとぼんさんが恋人繋ぎをしているところを。」
「あー….これは、ぼんさんがホラゲーやって、怖くて寝れないって言ったから….」
「ぶっちゃけ、ぼんさんのこと好きですか?」
「….え?いや、そりゃあ好き…ですよ?」
「そうじゃなくて、ドズルさんぼんさんに恋してませんか?」
「え?!」
「だってぼんさんといるドズルさんは恋した乙女みたいな目してましたよ?」
「い、いや….それは…,.」
否定しきれない。流石、嫁ちゃんは鋭い。
「私、女の人と手を繋いで寝るのはよくないと思うんですよ。」
「はい。」
「でも、ぼんさんは男性ですね。」
「….はい。」
「じゃあ浮気ではないですね。」
「…..へ?」
「ドズルさんがぼんさんのことを好きなのは分かってました。でも、ドズルさんはそんな自分を許せて無いように感じました。」
「…….」
「でも、私はいいと思います。」
「え……」
「だから、ドズさんは自分に正直になって欲しいんです。」
「えっと…..つまり……」
「ぼんさんが好きなんでしょう?なら、そう伝えてください。そのほうが、ドズさんにとってもいいんじゃないですか?」
「….っありがとう。」
「いいえ。夫のそんな目を見てなにもしないわけにはいかないですからね。」
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「という訳で。」
「えっと….じゃあドズさんは俺のことが….好き….ってこと?」
「….はい。」
「知らなかった。」
「…ですよね。」
「もっと早く知っとけばよかった。」
「え?」
「だって…..その方が長く幸せでいられたじゃん?」
「…っぼんさん!」
「はい。」
こんなプロポーズをしてるのはきっと俺達くらいだ。
「….これからも、僕の隣にいてくれませんか。」
「…もちろんです!」
コメント
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〜〜〜〜〜〜〜!!!!(( 手が勝手に1000いいね押してましたね……
ああああああすき()