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ジョンファン 「今日、歓迎会あるんでしょ」
〇〇 「そうそう」
〇〇 「新入社員の歓迎会なんだ」
ジョンファン 「え、お酒飲む?」
〇〇 「まぁ、まだ私、新人だからね…」
ジョンファン 「〇〇たちの歓迎会?」
〇〇 「そうだね」
〇〇 「ちゃんと断るよ?お酒強くないし…」
ジョンファン 「男の先輩とかに絡まれないでよ」
〇〇 「女性もいるし、流石に大丈夫でしょ笑」
ジョンファン 「んー、なんかあったら電話して」
〇〇 「わかったよ笑」
ジョンファン 「俺、年下だけど、〇〇の彼氏だから」
〇〇 「うん。ファニちゃん大好きだよ」
軽くキスをして、家を出た。
歓迎会
女性 「〇〇さんこれ飲める?サワー系なら甘くて飲みやすいよ」
〇〇 「え、あ、ありがとうございます 」
席に着いた瞬間から、
グラスがどんどん回ってくる。
歓迎されてることは伝わる。
でも、それ以上に“飲まされてる”空気もある。
なんとか笑顔を作って、グラスに口をつける。
〇〇 「私、お酒あまり強くないんで、こんだけにしときます笑」
女性 「え~?今日は〇〇ちゃんたちの歓迎会なんだから、飲まなきゃ〜」
上司 「いやいや、もっといけるって!若いんだから!」
上司 「お酒、強くなるのはこれからだよ〜」
顔が熱くて、頭が少しぐらぐらする。
グラスの数が、テーブルに何個あったか、もう数えきれない。
同僚♂ 「〇〇さん、大丈夫?顔真っ赤だよ?」
〇〇 「…へへ、大丈夫です…たぶん」
二次会に行こうとする空気が流れた時、
誰かが声を上げてくれた。
同僚♂ 「いや、今日はここで終わりにしません?〇〇さんもこんな感じだし!」
「おー、そうだな!また今度やるか!」
その声に救われた。
なんとか会はお開きになって、
気がつけばわたしは同僚の男の子に
おんぶされていた。
同僚♂ 「家どこですか~?」
〇〇 「んー…〇〇区…○丁目…」
頭がふわふわして、目が開かない。
気づけば、家の前に着いていた。
ピンポーン。
玄関のドアが開いた音と同時に、
重たい空気が流れた。
ジョンファン「は?」
目の前に立っていたのは、
Tシャツ姿のジョンファン。
片手にスマホを持って、
眉をひそめたまま、
じっとおんぶしている同僚の男を見ていた。
同僚♂ 「あっ、あの…すみません、〇〇さんが酔っちゃって、送ってきたんですけど…」
ジョンファン「…ども。ありがとございます。もう大丈夫なんで、離してくれます?」
同僚♂「は、はい…」
慌ててわたしを下ろして、
深く頭を下げた同僚はそのままで帰っていった。
扉が閉まる音。
そして、静寂。
ジョンファン 「…なんで男に背負われて帰ってきた?」
〇〇 「…ふぁに、ちゃん…メール、してた?」
ジョンファン「10件ぐらい送ったわ。電話もした。出んし、既読もつかない。さすがに心配するでしょ?」
〇〇「ごめん…」
ジョンファン「…俺が年下やからって、甘く見んなよ」
その声は怒ってるというより、
悔しそうで、寂しそうだった。
〇〇「怒ってる…?」
ジョンファン「怒ってるよ。当たり前やん」
〇〇「…でも、同僚くん、優しかった、から…」
ジョンファン「は?“同僚くん”?」
〇〇 「……」
ジョンファン 「…お前、まだ酔ってるな。もう寝ろ」
ヨロヨロするわたしを、
ジョンファンが片腕で支えてくれる。
その腕の力が、ちょっと強くて、でも優しくて。
ベッドに座らせたあと、
彼はしゃがんで目線を合わせてきた。
ジョンファン 「…明日、正気戻ったら、説教やからな」
〇〇「えー、それはやだぁ…」
ジョンファン「知らん。〇〇が悪い」
翌日にしっかり怒られた〇〇でした。
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