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はたまた一瞬で5000いいね……ビビり散らかしていますが、
今回も書いてきました!
裁判中は 殆ど会話文となっております。
文字数多いと思いがちですが、意外と読みやすいかと思います……😊
楽しんで見て下さいね!
あ、あと今度 平和な方の短編も描きたいなと思っていますので、
リクエストなどあれば遠慮なくどうぞ…!!
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葛葉「へっ……うわあぁぁあぁ?!」
一瞬内臓がふわっと浮く感覚に襲われた。落ちてる状況下で 辺りを見渡したが、人が横になれる位の広さは有りそうだ。自分の部屋の天井がどんどんと 離れていく。
……大丈夫か これ、思ってる以上に落下してますケド。
そう思って、咄嗟に翼を広げた。ゆっくり降りよう、この際。そう翼を仰がせながら 下を向いた。少しづつ明かりが見えてくる。あぁ良かった、普通の部屋っぽいな。そして 床目前辺りになって 翼をしまっ……
葛葉「……ぅおっ?!」
その床は とても柔らかく、まるでマットのようだ。ボスと 音を立ててその場に沈み込み、少し目をぱちくりさせた。
どうやら 配慮はあったみたいだ、怪我しないようにと。だってそうじゃなければ こんな俺の身長より高く分厚いマットを用意しないだろう。猫のように上を這って、ようやく普通の床に足をつけた。
葛葉「おー……デカッ。眠気冷めたァ…。」
こんだけ分厚けりゃ、次から翼生やす必要もなさそうだ。はぁ、と溜息を吐いた所で、入れと言わんばかりに目立った、映画館のような赤い扉を開いた。
甲斐田「あ、やっと来たぁ…!!」
『遅かったね、そんなに怖かった? あの仕掛け。』
葛葉「なっ、怖くねぇよ全ッ然!!」
そこには勇気ちひろ以外の全員と、ホログラムの彼奴が居た。
景色はまさに裁判所って感じ? 円型に人が経つ場所があって、そこにそれぞれ名前が書いてあった。
( ※ 立ち位置の大まかな表 )
葛葉「えっ……と、俺は此処か。」
剣持「お、葛葉が隣かぁ! ちょっかいとか かけて来んなよ?」
葛葉「かける訳ないじゃないっすかぁ!w」
そうたわいも無い会話をしながら、隣は誰か と視線を横にずらした。
するとそこにあったのは ” 勇気ちひろ “ の文字。そしてそこには顔写真が載った看板があり、赤色で罰が描かれていた。
それを見て 第一に感じたのが、本当に死んでしまったんだ という喪失感。そして悲しさと共に 前に進まなければという気持ちも強まった。
そして、俺がぼーっと彼女の席を眺めていると、奥の葉加瀬さんが此方を見て眉を下げていた。彼女もきっと、同じような事を考えていたんだろう。
そして皮肉にも、機械音が響いた。
『……では、今から裁判の説明を行います。』
その声で、少しガヤついていた周りの音も一瞬で静まった。
『普通なら、動機……というか、まぁ あるカードを引いて貰って、殺す犯人を決めるはずだったんだ。
まぁ、犯人を黒として 殺される可能性がある人を白とすると、
黒を引いた人は24時間以内に人を殺さなければならない。
……まぁ、殺したくなければ 殺さなくても良いけどね。何が起きても良い覚悟があるなら。』
『というのも一旦置いといて、裁判の説明ね。
此処では 色々と議論を重ねて、犯人を見つけ出して処刑する人を決める場所。
犯人を見つけられたならラッキー、違う人を処刑したら……まぁ、黒の人が優秀過ぎたって事。
まぁ、そんな感じだから頑張ってね。質問があればその時言ってくれれば良いよ。』
一通り話も終わって、ホログラムは どう? というように首を軽く傾けている。しかし、皆は黙りこくるばかり。だって、本来ならその動機に近いカードが配られるはずだったという事だろう? なら今回の犯人はなんなんだ、ノリと勢いで殺したとかだったらサイコパス過ぎて怖いぞ……。
只管に思考が巡るばかりで、少し溜息を吐いた。
『…うん、なさそうだね。じゃあ 適当に始めて良いよ。』
淡々とした音でそんな声を奏でているホログラムに腹が立った。こちとら友人が知らない場所で殺されて……。
そうイライラとして 顔を顰めていると、1人が声を上げた。
叶「…はい、じゃあ話し合い始めよう。ぼーっとしてちゃ何も進まないしね。」
弦月「そうですね、じゃあ まずは死体の状況からが妥当かな。」
月ノ「えっと…あれだけ血が出てた訳ですし、刺殺じゃないですか?」
不破「ん? 委員長 ちょい待ちちょい待ち。絞殺ちゃうん?」
月ノ「え? 絞殺…? 首絞めた痕跡なんてありましたっけ?」
夜見「私も見たよ〜、首近くに手跡があったんだよね。」
死因の話。今絞殺の意見が出たけれど、それは違う筈だ。何故なら……
葛葉「いや、絞殺は違うんじゃね? だってあの手跡鎖骨辺りについてたんだ。
鎖骨に手ぇ当てても窒息はしねぇだろ?」
不破「……おぁ、ホントじゃん! 皆御免なぁ! 」
弦月「えっと、じゃあ死因は刺殺で良さそう?」
長尾「ハイハイハイ!! 毒殺の可能性もあると思いまぁす!」
葉加瀬「うん! 可能性としてあると思う! だって私の検死で 毒があるって分かったし…!」
伏見「毒ゥ?! ひえぇ 怖いなそれ……。」
笹木「え、毒ってどんなの? 薬とか液体とか…色々あるやん。」
葉加瀬「えっとそれはぁ……、」
叶「…僕は気体、だと思うよ。」
星川「気体ぃ?」
叶「そう、気体。僕ら 武器庫で凄い情報手に入れちゃったもん。ねぇ葛葉?」
葛葉「へ、あぁ……おう。」
叶が言ってるのは……。
葛葉「気体化すると危険とかいう液体の毒瓶の事だろ?」
叶「そうそうそれ! で、あの部屋の空気口に それっぽいボウルがあったんだよ。
液体が入ってて、まぁ触ったらただの液体だったんだけど。」
甲斐田「ただの液体? なら毒じゃなくないですか?」
夕陽「え、触ったんですか?! そんな馬鹿な……w」
剣持「気にしたら負けだな、w」
叶「いや、多分毒だよ。なんでだっけなぁ…、」
長尾「あ、そういや水溶性って書いてあった。」
甲斐田「ちょ覚えてるなら早く言えよぉ!!」
長尾「ごめんごめんww」
弦月「えっと…まぁ、毒殺の可能性出ちゃったけど どうする?」
本間「えぇ……そんなんわからんよぉ…!」
夜見「あぁ、だから彼処に手跡があったんだね! 毒ガス吸い込んだら絶対苦しいもん。」
葉加瀬「うーん……、毒殺じゃないと思うんだけどなぁ…。」
夜見「えぇ? なんでぇ?」
葉加瀬「えっと……、」
不破「ハイッ! 血が扉近くから滴ってるから違うと思います 僕はぁ!」
弦月「…と言うと?」
不破「あの位置的に 刺されたのは 心臓近くだと思うんで、ほぼ一瞬で死ぬと思うんすよ。
で、血の滴り位置から刺されてなきゃ 可笑しいじゃないですか。
先に刺されたんならその場でくたばるなり 血が滴る所か 床に血がへばりつくと思うんよ。
で、毒吸わせて死んだ後に 刺したとかだと 血は最後の位置でしか つかないとだろうし…
あとあt」
三枝「ちょっと待ったァ!! ふわっち それキリないから! 絶対他の話した方が良いって!
ほら、その毒瓶とかナイフが何処で何時調達されたか とかさ!」
剣持「あ、はは……w えっと、多分武器庫からが妥当ですよね?
何時から取ってきたかの話だけど…うーん、皆のアリバイ聞いてからが良いかな。」
弦月「そうだね、じゃあ…時計回りで 適当に行こっか。」
星川「あ、じゃあ 星川から?! 全く 仕方ないなぁ…。
星川はアリバイも何も、昨日の夜から見つかる時間までずっと部屋にいたかなぁ。」
剣持「僕も大体部屋ですけど…あぁ、深夜に1回ガクくんの部屋に言ってちょっと話してましたよ。」
伏見「そうッスねぇ…叩き起されたんだよw あ、ちなみにもちさんが来る前に 1回食堂に行きましたよ。」
葛葉「えっと俺はァ…ロビー的なのを離れてから大体部屋に居て、途中から叶と一緒に過ごしてたな。」
叶「朝までね!」
葛葉「うるせぇ。」
葉加瀬「えっと……私も大体部屋に居たよ。途中で夜見の部屋行っただけだけど…。」
葛葉「…ん? なんか可笑しくね?」
葉加瀬「……え?」
葛葉「いやだって、可笑しいんだよ。社長に聞いたアリバイと。」
今日の朝話してた内容と少し違う。
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叶 『 社長は昨日の夜何してたんですか? 』
加賀美 『 私は基本部屋に居ましたね、夜見さんと 葉加瀬さんが訪ねてきましたけど……あ、
泊めてませんよ?!w 』
叶 『 分かってますよ そんなのwww 』
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社長の言う事が本当なら そういうアリバイがある筈だ。
加賀美「…嗚呼、そうですね。私はSMC組で集まったと言いましたが…。」
葉加瀬「えっ…と、」
葛葉「で? どうなんだよ。」
本間「んな威圧的な……」
葉加瀬「……うん、はい。そうだよ。社長の言う通り。」
長尾「え、なんで嘘ついたんすかぁ?」
葉加瀬「だって怖かったんだよ、疑われるかもって。」
長尾「へぇー……。」
弦月「ま、まぁ…景くん、そんな怖い顔しないで、ね?」
叶「えと…取り敢えずアリバイ言うの辞めにしない? 20人分は骨が折れるよ。
武器庫に行ったかどうかで手挙げたら?」
笹木「お、名案やん! じゃ、せーのっ!」
唐突にそう声を上げた彼女に困惑する人も居る中、数人が手を挙げた。
俺と、叶と、長尾と、本間と、椎名と、社築と、社長と、葉加瀬だった。
____ 次回へ続く 。