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コメント
2件
まじでほんとに好きです(真剣)
(゚д゚)ウマー最高過ぎて草生える(もう生えてるよ)
こんにちは。
やはり、どのmodでもサイブラが一番至高ですね…
今回も前回に引き続き2pです
サイモンが寝る方法
⚪︎サイモン視点
⚪︎両片想い…?
↓始まります
(あれ…?いつの間に寝たんだ…?)
俺は多少の精神病を抱えていて、そう簡単には寝付けないのだが…どういうわけか久しぶりの睡眠に落ちていたらしい。
だんだん感覚が戻ってきて、後頭部に妙な暖かさがあることに気づいた。
なんだろう…
寝起きで頭が回らず身体も動かせなかったのでボーッとしていると
「おや、サイモン?起きていたのか」
なんて、聞き覚えのある声が聞こえたような気がした。
「おい、起きているのだろう?」
…いや、どうやら勘違いではなさそうだった
天井から少し上に視線を動かすと、しかめ面で自分の顔を覗き込んでいる藍色、ブラッドがいた。
「…なんか近くない?」
「そりゃあ…こんな体勢なのだからそうなるだろ」
体勢?そう言えば後頭部の温かく、少しの柔らかな弾力を持つ物体はなんなのだろう
「なあ…俺、何に乗ってるんだ?」
聞いてみればブラッドは苦笑し、顔を背け、こう言った
「…私の膝の上だ。」
…ん?
膝の上…?もしかして、後頭部の温もりって…
理解した瞬間、俺の意識は覚醒し、バッと飛び起きた。
鼓動がバクバクと脈打ち、冷や汗が垂れた。
「な…なんで…」
と動揺しながら問う。
「ああ、覚えていないのか」
「え?」
数分前__
俺は精神の不安定さにより、ガクッと気分が落ちる時があった。
その日は何をするのにも手につかず、寝ることもできず、ただ不安に襲われるひどい日となる。
(最悪だ…)
今日は文字通り最悪なことに、珍しく布団の側から離れていたところで発症してしまい、硬い床の上で動けなくなってしまったのだ。
(もう何もかもがめんどくさい…移動することでさえ…もう、このままでいいか)
と思いつつも、それが結構しんどい。
しばらく硬い床で寝そべっていると、俺を呼んでいたブラッドが立っていた。
「来ないから見に行ってみたら…ここで寝て何をしているんだ?」
ブラッドは不思議そうに覗き込む
「動け、なくて…」
「ほおん、君を動かすことができればいいのだが…生憎、君を運ぶ力量は持ち合わせていない」
「クッションある…?」
「すまない、ちょうど洗濯に出してしまった」
「…そう」
俺はそんなに顔を顰めていたのだろうか、ブラッドが心配そうに頭を優しく撫でてくれた。
一定のテンポ感で落ち着く…
特に何も言わないでいると、俺はあっと何かを思いついた
「ブラッド…」
「なんだ?」
「正座してみて」
何なのか分からず、言われるまま従うブラッド。
俺も大分頭は働いていなかったけど…
俺は正座したブラッドの腿に頭を乗っけた。いわゆる膝枕だ。
ブラッドの腿は痩せていて細いが、それでも温もりと柔らかさを感じられた。
「サイモン…?何を」
動揺した様子で俺に聞くブラッドだったが、
(硬くない…落ち着く…)
なんて事ばかりを考えていて返事ができなかった。
君は、まったく。と聞こえた後、ブラッドはまた頭をふんわりと撫でてくれた。
なんだかそれが、あまりにも心地よくて、うつらうつらとし始める。
「寝てしまえば、すぐ元気になるさ。」
そう聞いて、俺は意識を手放した。
__そして現在
俺は思い出し、さぁっと血の気が引いた。頭が回っていなかったとは言え、気持ち悪い奇行を…
「ごめん…」
ブラッドはフッと笑った
「寝れたようで良かったな。」
「…気にしてないの?」
「あれがお前の解決策だったなら、別に気にすることはない」
あまり俺はブラッドのことが理解できなかったが、とはいえ、ブラッドのおかげで精神は安定した状態に入ることができた。ここは感謝すべきなのだろうか
「…ありがとう」
「それでいい、あまり自分を悪いと考えるな」
「う、うん…」
それにしても…よく眠れた気がする
「なあ、ブラッド」
「なんだ?」
「…いやじゃないなら、また、撫でてくれないか…?」
後日
「ねえ、ブラッド」
「ん?…分かった」
俺はあれから、寝たいときはブラッドに撫でてもらって…寝かしつけをしてもらっている。
これが最近の睡眠導入材となった。
「なんだか赤子を寝かしつけてるみたいだな」
「俺を赤子だと思ってるのか?…今はそうかも…しれない」
「ふふ、赤子ならしっかり甘やかさないといけないなぁ」
俺を寝かしつけてくれるブラッドは、嫌な顔をせずに、むしろ、愛おしげな表情で見守ってくれる。
「おや?サイモン。顔が赤い…風邪か?」
そんな顔が近いと、つい、意識してしまうじゃないか
「な、なにもない。大丈夫だから…」
「そうか。早く寝て治すことにしよう」
ブラッドが俺の目を手のひらで覆い、光さえも何も見えなくなった。俺はブラッドに完全に身を委ねる。
そして、だんだん意識が薄くなって、俺は重くなった瞼を下ろした。
暫くすると、ブラッドは手を離し、俺が目を閉じて寝息を立てていることを確認する
「…おやすみサイモン」
と言い
頬に軽くキスをして、部屋を後にした。
(…驚いた)
実はこのとき、微かに意識があり、初めてブラッドからこのようなことがされていたことを知った。
キスをされた直後に、一瞬時が止まっていた分の血流がドクドクと一気に流れ出したようだ
治ったと思った赤面がまたぶり返し、熱さで布団を蹴って吹き飛ばす
(また、当分眠れそうにないな…)
俺は、はぁ、とため息をついた
俺の睡眠剤は、もう、
「覚醒剤…とでも言うべきだな…」
まったくどうしてくれよう
まだ、あいつの事が理解できない
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