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呪詛の王は、まるで時間と空間を自在に操るように、その姿勢を崩すことなく冷徹に語り始める。彼の力、最も恐ろしいもの、それは「因果律操作」と呼ばれるものだった。
呪詛の王「この世界の根本に存在する“因果律”――すべての出来事には必ず原因があり、その結果が待っている。だが、私はそれを操作することができる。この力で、すべての因果の流れを変えてやる。」
呪詛の王が両手を広げると、背後の空間が歪み、時間が瞬時に引き裂かれ、未来と過去が交錯する。
透「因果律…!それじゃ、奴はすべての出来事を操ることができるってことか?」
景井「そうだ。俺たちの今までの戦いだって、もしかしたらすでに予測されていたかもしれない。」
呪詛の王「その通りだ。貴様らがここに来たことも、私の計算のうちだ。すべては因果の流れによって繋がり、私はその中で最も有利な運命を選んできた。」
呪詛の王が手を振ると、空間がさらに歪み、透たちの過去の記憶や戦いがその目の前で繰り返されるように現れる。過去の失敗、挫折、苦しみがリアルに映し出され、全ての出来事が呪詛の王の掌の上で踊る。
呪詛の王「お前たちがどんなに抗おうと、私の力の前では無駄だ。どんな選択をしても、最終的な結果は同じだ。」
その言葉が現実に変わり始める。呪詛の王は因果律を操作して、過去と未来を繋ぎ、透たちがこれから起こす行動をすでに知っているかのように動き出す。
透「待ってくれ、これは…どうなってる…?」
透が必死に思考を巡らせ、力を集めようとするが、全てが無駄に感じる。過去の自分の選択が、目の前に再現され、すでに彼がどんな戦いを繰り広げても、すべてが予想され、すべてが無意味であるかのように思えてくる。
神風「くっ、こんなことが…!」
神風が手を広げると、自分の過去の記憶が次々と映し出され、その中で自分の間違った選択や苦しみが再生される。
白川「…これは…。」
呪詛の王「そうだ。お前たちが選びし過去は、今の瞬間を生んだ。そして、私はその因果を引き寄せ、望む方向へと導いている。」
しかし、透は絶望の中で何かに気づく。呪詛の王の操作が、実は一つのパターンに縛られていることに。因果律操作には限界があり、完璧ではないことに気づく。
透「…なら、俺たちにも反応する隙間があるはずだ。」
景井「それが因果律の本当の脆さだな。決められた未来に対して、無理に違う選択肢を選び続けることで…その隙間をつける。」
呪詛の王「…何を…?」
透「俺たちが予測通りに動くのなら、終わりだ。だが、もしその予測から外れた選択をし続ければ、因果の鎖に亀裂が生じる。」
景井「その亀裂を突いて、奴の支配を壊すんだ。」
その瞬間、透たちは計画的に行動を変え、予測の枠から外れた動きをすることで、呪詛の王の因果律操作に反撃を開始する。
呪詛の王が力を放つ瞬間、透たちはその反動を狙って攻撃を加える。因果律操作を無効化するためには、選択肢を予測の外に持っていくことが必要だ。
呪詛の王「こんなことが…できるはずがない!」
透「できるんだ。運命を操るのはお前だけじゃない。」
透の言葉とともに、彼の力が解放され、因果の流れが逆転し始める。空間が歪み、呪詛の王の支配する世界に亀裂が生じる。
因果律の操作が崩れた瞬間、透たちの力が最大限に引き出され、呪詛の王への反撃が開始される。しかし、呪詛の王はその力を無効化しようとする。
呪詛の王「私が支配する世界は、決して崩れぬ…。だが、もし本当にお前たちが逆転できるのなら…」
透「その時は、全てをお前の呪いから解き放つ…!」
戦いは続く、運命と因果の枠を超えた戦いが、最終決戦へと突入する。