テラーノベル
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hsrb🐙⭐️
注意
◇ご本人様には一切関係ありません
◇nmmnです
◇地雷&苦手な方はお早めにご退出
◇暴力(首締めなど)の描写あり
◇この先、名前の伏せ字なし
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〈星導目線〉
(今日はいい買い物したなぁ)
焼きたてのパンの入った袋が揺れるのを見る。
香ばしい香りが眼前まで昇ってくる。
前を見て、少ししたらパンの袋を見る、というセットを何回かやった時、向かいの歩道に人だかりができているのが見えた。
スーツの人やワンピースの人。
そんないろいろな人たちが綺麗に円になってある一つの場所を見つめている。
(なんか分かんないけど…めんどくさそ)
こういうのは関わらないのが1番だ。
そう思って帰路へ軌道修正した刹那、俺の腕が道路の方から来た謎の人物によって掴まれ、あれよあれよと路地へ。
一瞬のことで、脳が歩みを止めるよりも、何故だ、ということにキャパを割いている。
ようやく相手の駆け足ほどの歩みも止まり、俺の頭もようやく機能しはじめた。
hsrb「…あの、何ですか?」
第一声は、支離滅裂。
聞きたいことがありすぎて、逆に答えづらい聞き方になってしまった。
hsrb「あの、俺________」
俺は目の前の人……彼の顔を見て気付いた。
この人がさっきの人だかりの中心だ。
ろくに走ってもいないのに、不自然にあがった息。
苦しそうなのに、両頬は快楽に溺れるように蒸気している。
目はこちらを見ていない。
いや、見えていない。
ただ彼の目は、俺の落とす光と影の境目を認識しているだけだ。
(…きもっ………)
え、絶対人だかりになってたってことはなんかやらかしたってことだよね??
そんな奴に腕掴まれてんの?
無理すぎ
hsrb「あの、離してくれないと警察呼びますょッがぅッはッ………」
目の前の奴は”けいさつ”という4文字に過剰に反応して俺の首を掴む。
俺の背後には壁。
目の前にはガン決まった男。
(やばいッ…)
そう思った頃にはもう、俺の喉には酸素はもう通らない。
hsrb「ぁがッぅッ…ハう゛ッがッ…ぁ……ッ」
苦しい、痛い、辛い。
そんな感情を四肢に込めても、酸素の欠けた彼らに対抗する力なんてなくて。
少しでも逃げようと頭を逸らしても、そこには無機質な冷たい壁が当たる。
hsrb「ッぅぁ゛…ッ……はッァッ……ガぅッ…」
目の前の男は俺が出す音に興奮したのか、目を細め、口を歪ませ、さらに手の力を強める。
こいつ絶対さっきも首絞めてたんだろ。
そんな呑気な戯言が脳に溢れては消えていく。
hsrb「…ぁ……ぅッ…かハッ………カぁッ…」
地面に落ちたパンの袋。
そこから香ってくるはずの香ばしい香り。
今はもう、何もない。
「ッるべっ!!!」
hsrb「…ッひゅッ…がはッゅッはッはぁッ…ぁ」
急に身が自由になって、地面に当たる。
喉を通る乾いた空気。
意図しない音を発する体。
どこからか漂ってくるパンの匂い。
inm「大丈夫。ゆっくり吸って……はいて」
ライが俺の背を優しくさすって語りかけてくれる。
inm「大丈夫…大丈夫。…もう苦しくないから」
その言葉に、俺の目は止めどない涙をこぼした。
後日聞いた話だが、俺の首を絞めたクソ野郎。もとい犯罪者は、俺の読み通り他の奴の首を絞めていて、それを通行人に見つかり人質のような感じで俺を路地裏へと連れて行ったらしい。
そいつは、肋骨の骨を一本骨折し、全治3ヶ月だそうだ。
誰がやったのかは言わずもがなだが、何よりも、ライの優しい手の温もりが、俺の背中に残って仕方がない。
コメント
6件
ありがとうございますううううう😭😭流れが超好きでやばすぎました😇