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# …ㄝぃʖˋꕀ♏︎
7
1,006
匿名
7,627
続き~
特に話すことないので
ちょっと長いかも
꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈𓆪
『誰にも言わない』
「……だったら?」
その声を聞いて、葛葉は眉を寄せる。
(……やっぱ、叶の声だ)
でも。
いつもと違う。
教室で聞く声よりずっと低い。
感情もほとんど乗っていない。
「……」
葛葉が黙っていると、目の前の人物は小さく息を吐いた。
「まぁ」
銃を下ろすこともなく、淡々と。
「そんなんはどうでもいいけど」
「……は?」
「見たなら、生かせないな」
「…………」
葛葉の表情が固まる。
(は……?)
その言葉はあまりにも自然だった。
まるで、
「明日の宿題やってない」
くらいの軽さで言われた。
葛葉は目の前の人物を見つめる。
顔は叶。
髪型も叶。
声も叶。
体格も――たぶん、叶。
だけど。
(……叶、なのか?)
学校で見る叶は、こんな喋り方をしない。
そもそも、こんな場所にいること自体がおかしい。
(似てるやつ……?)
双子とか。
兄弟とか。
そっくりな別人。
そう考えればまだ納得できる。
でも――
(いや……)
今日、教室で見た叶と同じだった。
髪型も。
制服を着ている時の雰囲気も。
歩き方だって。
何より――
「…………」
目。
葛葉は目の前の人物の目を見る。
(……叶だ)
そう思ってしまう。
けれど、本人だとしたら。
今まで見てきた叶はなんだったんだ。
葛葉の頭の中を、いくつもの可能性が駆け巡る。
本物の叶。
叶にそっくりな別人。
自分を騙すために叶のふりをしている誰か。
どれもあり得る。
「……お前」
葛葉が口を開く。
「叶……なのか?」
相手は答えない。
ただ、静かに葛葉を見る。
「…………」
その沈黙が余計に怖い。
やがて。
「……さぁ?」
ほんの少しだけ、口元が動いた。
笑ったようにも見えた。
「どうだろうね」
「…………」
葛葉はさらに混乱する。
(なんなんだよ、こいつ……)
いつもの叶なら。
絶対こんな言い方はしない。
もっと軽く笑って、
「僕だよ?」
なんて言いそうなのに。
目の前の人物には、それがない。
あるのはただ――
冷たく静かな雰囲気だけ。
そして、その手に握られた銃。
葛葉は無意識に一歩だけ後ろへ下がった。
相手はそれを見て、
「……逃げる?」
低い声で問いかける。
葛葉は答えない。
ただ、目の前の「叶によく似た誰か」から視線を逸らさなかった。
――この夜を境に。
葛葉にとって叶は、
「クラスの人気者」だけではなくなってしまった。
「……逃げる?」
低い声でそう聞かれて。
葛葉は少しだけ目を細めた。
「…………」
答えられない。
すると、叶はしばらく葛葉を見たあと――
ふっと銃を下ろした。
「まぁ、いいや」
「……え?」
「誰にも言わないって、約束できるんなら」
淡々とした声。
「今回は見逃すけど」
葛葉は黙って叶を見る。
叶はそのまま続ける。
「もし誰かに言ったら――」
一度言葉を切る。
そして、静かに笑った。
「……分かるよね?」
「…………」
葛葉の背筋がぞくっとする。
その笑い方すら、学校で見るものとは違う。
「じゃ」
それだけ。
叶は葛葉の横を通り過ぎる。
「…………」
葛葉は振り返る。
叶の背中がどんどん遠ざかっていく。
そして路地の角を曲がって――
見えなくなった。
「…………」
静寂。
葛葉はしばらくその場から動けなかった。
「……なんなんだよ」
小さく呟く。
頭の中では、さっきの光景が何度も繰り返されている。
銃。
倒れていた人。
冷たい声。
そして――
「……叶」
名前を口にする。
返事はない。
当たり前だ。
もうそこには誰もいない。
「…………」
葛葉はスマホを取り出す。
誰かに連絡する。
――という選択肢が、一瞬だけ頭をよぎった。
警察。
先生。
家族。
誰でもいい。
けど。
「……言わねぇよ」
スマホをしまう。
約束したから。
というより――
言えるわけがなかった。
もし本当に叶本人だったら。
あの場面を誰かに話したら、叶はどうなる?
逆に、もし叶じゃなかったら。
自分が見たものを「叶だった」と言いふらすことになる。
どっちにしても。
今の葛葉には何も分からない。
「……似たやつだったってことにしとくか」
そう呟いてみる。
でも。
「…………無理だろ」
顔は完全に叶だった。
声も叶だった。
何より。
葛葉は毎日、同じ教室で叶を見ている。
見間違えるはずがない。
「……じゃあ、なんで」
葛葉は夜道を歩きながら考える。
あいつは何者なんだ。
そして――
明日。
何事もなかったように学校へ行ったら。
そこにはきっと、
「おはよー」
なんて笑っている叶がいる。
いつもの叶。
クラスの人気者。
優しくて。
明るくて。
誰にでも同じ態度で接する。
「…………」
葛葉は眉を寄せる。
「……どういう顔して会えばいいんだよ」
今まで。
ただのクラスメイトだった。
それ以上でも、それ以下でもなかった。
なのに今日。
たった数分の出来事で――
叶という人間が、まるで分からなくなった。
葛葉はコンビニへ向かう。
「……とりあえず」
腹は減ってる。
「なんか買お」
今はそれくらいしか、考えられなかった。
꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈𓆪
こんなもん
続き楽しみに見てて~
書き忘れ
⚠︎︎誤字脱字あり
⚠︎︎私の好み通り書いてます、口調が違ったりイメージ違いあるかも
コメント
1件
りなさん、第4話読みました! 「見たなら、生かせないな」ってセリフ、軽すぎて逆にゾッとしました…。あの口調と銃、普段の叶とのギャップが怖すぎる。葛葉の「叶なのか?」って問いかけに「さぁ?」と笑うところ、めっちゃ印象的です。明日、教室でいつもの「おはよー」って言われたらどうしていいか分からないっていう葛葉の気持ち、すごく伝わってきました。続きが気になります!