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04 狂った君
〜Seid さぁーもん〜
夏休みの終わりを告げる花火だった。
明日からは学校、そんな重たい空気を切り裂くような花火の音が頻繁に鳴っていて、花火大会の終わりを知らそうとしていた。
別に学校とか、%|0位w~“) と一緒に行けるなら、憂鬱とかそんな言葉は一切なかった。
『あのね、私____』
そう、%|0位w〜“) が言いかけたときだった。
「っ!?」
目が覚めたのは8時だった。
いつもより1時間ぐらい遅いことに一瞬慌てたものの、休日だったことに安堵してベットから降りた。
数えきれないほど見た夢に呆れを覚えつつも、一階のリビングへ降りる。
両親はいつも帰ってこない。
父さんは仕事熱心で、真面目だ。
家に帰ってくることはなくて、どうせ不倫でもしてるんだろ___そう思った。
母さんは俺が小さい時に他界して、顔も覚えてない。
父さんが新しく連れてきたお義母さんは俺には無関心だった。
お義母さんは少し前に家出して帰ってこない。
「あ、起きたんだ。」
凸さんが荷造りしながら行ってきた。
凸さんはお義母さんの子供___いわゆる血のつながっていない兄弟だ。
「うん。」
そう返すと「ご飯できてるよ」とテーブルを指差す。
「今日凸さんは部活じゃないの?」
「うん、だから部員でカラオケ行ってくる。」
凸さんは笑顔でリュックサックを持つと「行ってくる」と言った。
「うん。いってらっしゃい。」
俺も笑顔でそう___言いたかった。
〜Seid 凸もり〜
さもさんは滅多に笑わない。
いや、笑おうとはしているんだろう。
二年前に両親が再婚して、初めてさもさんとあった。
初めて会った時の第一印象はザ・引きこもりって感じだった。
何がったのかは知らないけど家から出たがらないで、ずっと寝てる___って感じだった。
でも最近は出るようになったし、心配はしてないけど。
「お〜い!凸さんこっちこっち!」
気づけば集合場所についていて、名前を呼ばれる。
まあ首の突っ込み過ぎは良くないか。
「遅いですよ凸さん!」
怒ってきたニグさんに「ごめんごめん」と謝罪する。
自分より遅い部員がいないか周りをキョロキョロした時に気づく。
「誰かいる____?」
木の影に誰かいた気がする。
「どうしたんですか?凸さん?」
まあ、俺の勘違いか。
「なんでもない!」
みんなに言って信じないだろうし。俺はその考えを頭から消した。
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