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市内の芸大の一室。レッドのコスチューム姿の玲奈がポーズを決めた姿勢で立ち、そのままじっとしている。
芸大の学生が4人、スマホのカメラを四方から玲奈/レッドに向けている。少し離れた机に座っている男子学生がPCの画面を見ながら言う。
男子学生「はい、そのまま、もう少し動かないで下さいね。よし、カメラゆっくり下に下げて。はいOK! データ取り込み完了」
玲奈がふうと息をついて、部屋の隅へ移動する。同じくコスチューム姿のチバラキVの他の4人に合流する。
男子学生「じゃあ、次のブルーの人、お願いします」
瑠美「あいよ。そこに立てばいいんだな」
スマホを持った4人の学生が同じようにポーズを決めたチバラキブルーをカメラで撮影し始める。
北野が芸大の男性助教に言う。
北野「スマホで立体データが取れるんですね」
助教「うちの教授が開発したシステムでして。特別なカメラが要らないのが肝なんです」
場面転換。芸大の別の部屋。部屋の中央に透明なアクリル板で囲まれた高さ1メートルほどの機械。ロボットアームの先に、細いチューブがついている。
さっきの男子学生「じゃ、レッドからいきますね」
学生が機械につながっているPCを操作すると、ロボットアームが動き、何もない空間に半分溶けた状態のプラスチック樹脂を吹き出す。円盤状の土台が形成され、レッドの姿が足元から見る見る出来上がっていく。
玲奈「わあ、すごい! これが3Dプリンターですか」
男子学生「さっきカメラで撮影したデータを忠実に再現してるんです。本物そっくりのミニチュアフィギュアを作れるんですよ」
十分後、高さ15センチのチバラキレッドの全身が形成される。他の学生が二人、アクリル板の一枚を開いて慎重にフィギュアを取り出す。
助教「しばらく乾かしてプラモ用の塗料で着色します。この工程はさすがにまだ手作業なんですけどね」
北野「うわあ、本当に実物そのままだ。芸術作品も3Dプリンターで作るわけですか?」
助教「今はまだ試験的な物ですけどね。チバラキVのフィギュア作って、実験させてもらったわけです。着色終わって完成したら差し上げますよ」
北野「それは助かります。いつかチバラキVのフィギュアを売り出す時が来たら、ぜひ協力して下さい」
場面転換。
Fortress の店内。裏口から北野が段ボール箱を抱えて入って来る。店内に客がいないのを確かめて5人に声をかける。
北野「みなさん、先日のフィギュアが完成しましたよ」
倫「おや、もう出来たのかい?」
智花「さっそく見てみましょうよ」
北野が箱から5体のフィギュアを取り出し、近くの棚の上に並べる。
玲奈「すごい! 本物そっくり!」
沙羅「今どきの大学生ってすごいな、やる事が」
瑠美「ねえ、北野さん。これって量産するの?」
北野「いえ、今の時点ではそこまでは。量産するとなると、それなりに予算がかかりますからね。今回のフィギュアはみなさんのための記念品という事で」