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「LYCAN」しょぼマダミスのネタバレを含みます
⚠️模造、バットエンド少し盛ってます⚠️
赤い月が上り周りが雲で覆われとても気味が悪い今日、私は兄に全てを話した。
「今日親の仇のために村長を殺す。お兄さん手伝って」
協会が月明かりで照らされ嫌にも私たちが輝いてた。きっと貴方は私を助ける、そして全てを私のために尽くしてくれた…最後のワガママよ、、もうこれ以上はない
「ダメだ、絶対にダメだ……そんなことしてはダメだ…」
兄さんは神父。神様のそばにいて幸福を人々に与える役割を持つ、そんなことわかってる絶対に彼は手を染めたりはしないし、私にも汚させなんかしない
兄は必死になりながら私を説得したが私は頑固だからそのまま協会を出た、兄さんはこんな私を愛してくれた…神への裏切り、そして人狼への信仰…きっとこんなことがバレたら兄さんは怒ってしまう
私は赤い月をたよりに進んだ
ねぇ兄さん…やっぱり居て欲しかった
正直怖いの。お兄さんと一緒にいて楽しかった、村は小さく周りの村は近寄らないけどとても楽しかった。全部全部兄さんのおかげ
だから最後までいてほしかった…全てを投げ出して欲しかった。彼が私の方へ振り返ってまた手を繋ぎながら歩きたかった
ごめんなさい。お兄さん…孤独な私たちはきっとこうなる運命だったのよ
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となり町の人狼が処刑された。そしてその狂人家族も
私の家族が教えてくれた。
彼女を連れて帰りながら、彼女は狂人の子供らしい。見た目も中身も何の変哲も無いただの可愛いらしい子供
私とは少し離れた歳の妹。私の愛した妹
それからずっと一緒に本物の家族として暮らした。狂人なんかでは無い。神聖な光に包まれた私たちは神のご加護を貰ったのだ
親は早くに亡くなり私たちは必死に生きてきた今まで私たち兄妹は共に差さえあってきた私たちだけでも十分幸せだった。一緒に見た星、一緒に育てた向日葵、崖の海を眺め冷たい風になびかれ一緒に夕日を見た
あの全てが綺麗な思い出。幸せだった頃の話
でも来てしまった、この日が
彼女が目覚めた。狂人としてまた人狼を呼び起こそうとしているのか…彼女は昔の彼女じゃない。私は何も言わない、神父として守るべきなのに……きっとまた帰ってくれるそう信じていたよ
「村長を殺す」
暗い協会の中で彼女は言った
もう何もかも手遅れだ。今までの幸せが壊れていく。せめて私の気持ちを照れしてくれ、月よ…彼女に伝えたい。
「ダメだ」
そんなこと言ったところで彼女は止まってくれはしない。月明かりが彼女の顔の輪郭を照らす
目は見つめてはくれなかった
彼女は私に来て欲しかった。一人では行けないと私にはわかる。それでも彼女は進んだ
その後私は村長の死体を見た。何ヵ所も刺され、息一つしてない
決意した。私は妹と共に逃げる
もし妹が疑われたら私が変わりに罪を背負う
私は彼女と共に地獄に堕ちる覚悟だ
それでも彼女に理解してほしかった。
思い出してくれ、あの頃を
思い出してくれ、幸せだった私達を
私はいつだって思い出す。村娘の笑顔を
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崖を背に遊び人が旅人に脅されてる
彼が人狼だ遊び人こそが人狼様なのだ
「殺さないでっ!!!!」
「やめろ!!!」
銃声が響く
その時私の胸が痛む、意識が遠くなる。
「なにしてるんだ…!」
兄さんの声が聞こえる
私を必死に治療している…
「いいの…兄さん、私復讐されできればそれで良いの……」
「お前は殺してなんかいない!お前は何もやってない!死ぬ意味がないだろ!」
兄さんが珍しく怒っている。ホントに過保護な兄だ。私のためにこんなにも尽くす意味がわからない
少しして体力が回復した。しかし遊び人と旅人が崖際で喧嘩をし始めた。海へ落とすつもりだ。
動けない私の変わりに兄さんは二人に加勢した
「兄さん!やめてよ!」
「落とせ!全部…全部お前らのせいだ!!」
向日葵が枯れた
涙が風に吹かれる
胸が苦しくなる
兄さんが二人を落とそうとする
何もかもが悪夢だ。人狼は私の家族を引っ張ってきた。兄の日記に書いてあった
でもこんなの望んでない。
兄の悲痛な叫びは朝日を照らす。その声は全て私を守るための叫びだった。
「あ…」
羊飼いが私から包丁を奪った。
ひ弱な彼女は行動した。あっけを取られているうちに彼女は包丁を握り三人に向かって刺す勢いで走り出した。
「ぐッッ!!」
刺した相手の背中を見た
紺色の神父の服。着なれた服に刺した
「あっ…あ…!そんな……!」
羊飼いが顔を見て青ざめた。本来刺す相手ではなかったようだ。
「兄さん…?」
他の二人はとても驚いていた。本来全く関係ない人物が血を流していたからだ。
「やはり…こうなる運命だったのか……?」
兄さんが小声で言った。
誰にも聞こえなかったが私には聞き取れた。
兄さん…神様なんかいないんだよ
誰も助けてはくれないんだよ…
兄さんはそのままドサッと横たわってしまった
「くそっ!」
遊び人は隙をついて走っていった。旅人もそれに追って走り去ってしまった。きっと彼らはどちらかかが死ぬまで追い追われる存在になって行く。どちらにせよ最後には悪夢が待っている、人狼も狩人も滅びんで行く。
「ごめんなさい…っ…本当にごめんなさいっ…」
愚かなものだ。自分が刺しておきながら羊飼いが泣いている。謝ってるだけで何も出来ないのに。
「…大丈夫、君は…悪くない…」
兄さんが途切れで喋った。もうこれ以上声を出さないでくれ、出すなら私の声に答えてくれ。
「なんで…止めたの?」
「…お前を守りたくて…すまんな…」
そんなところも過保護だ。それがいつもの兄さんだ。いつもは少し神経質で私のこととなるとかなり周りには厳しい。でも村のためとなると真面目に取り組むそんな責任感がある兄さんが好きだった
「…おまえが…無事でよかったよ…」
「人狼も…人殺しも…いない…これで…やっと」
「ばか…」
何もかもが嫌になっていく。聞きたくない…
兄との生活の記憶が思い出してくる
周りにあった花で遊んだっけ。夏には教会の前に向日葵が咲いて、兄さんの背より高く伸びて兄さんの顔がよく隠れた。
お兄さんは私の目線まで目を合わせ、笑ってくれた、私もそれに答えて笑った……
「羊飼いくん……」
「…はいっ…」
泣きながら羊飼いが答えた。
「妹のことは……頼み、ましたよ…」
「はいっ…」
決意の強い言葉を言ったがそのあとのことを察してまたボロボロと涙をこぼした
兄さんはそんな羊飼いを見てにこやかに微笑むと私を見た。
「□□□□□」
そしてゆっくりと目を閉じて、安らかに別れの涙を流した。彼は死など恐れてはいなかった。しかしいざ死を感じると妹との別れに寂しさを感じたのだろうか…
「……っ」
一気に兄さんへの気持ちが溢れてきた。やっとだ、やっと兄さんの愛が伝わった
たまらんぐらいの涙が溢れてきた目がぼやけている。泣くには遅すぎた…彼の前で泣けたらどれほど幸せなことか…
私はしばらくそこにとどまっていた。彼の亡き骸に抱きつきながら一人で、誰にも触れられないこの手で彼の手を握った。声を震わせた、彼の声のように低く悲痛な叫びを、大地に、崖下の海まで響かせた。
私たちの周りを天から一筋の光が包み込んだ
神は「自己犠牲」の兄を迎えた
ねぇ思い出したよお兄さん。
小さな星を見て一緒に笑ったあの時間
小さな花があるところをお花畑って呼んでいた頃
向日葵をみて兄さんの背を比べた思い出
そして……
手を繋いでいつまでもずっと一緒に居ようって誓いあったこと。
でも私が悪いことして兄さんがそれを守ったから、神様が怒って私達に天罰を与えたのきっと。
”思い出してくれ”
多分私がおかしくなった頃の日記なのだろう。お兄さんの必死な思いがどんどん書かれていた。
私の胸が苦しくなる。今は主がいない教会で静かな一筋の光の朝日が私を照らす…
兄さんの最後のように。
歓迎されているかのように。
私は元からお前なんぞ信じていない。神よ
私は兄さんを信じる。人狼がいない今、私は今は亡き兄さんを信じる
静かな教会で兄さんの大切な日記を読む…いつしかあの事件からずっと読見続けている。
でももうこれで最後。
まだ完全に朝日が上ってない
私は罪を犯した。兄さんに罪を着せてしまった。
「償うよ兄さん」
お兄さんの墓地をみて、初めて心の底から祈った。
生まれ変わったらお兄さんとまた手を繋げますように。
また…兄さんと一緒に笑い合うますように。
私は天からの光から逃れるため、崖から落ちた。
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”思い出すのは、あなたの…”
BATEND
~Sunflower~
「月を見て貴方を思い出す」