┈┈┈┈┈┈Prolog(jmside🐣)
僕は世界のはみでもの
金を貰って事情がある人を守る仕事をしている
それはもちろん、
保護対象が重大犯罪人だろうが、貴族の血を引いた高貴な身分だろうが関係ない
守る上で人を殺すことになろうと関係ない
僕は金を貰うことさえできれば何でもした
人を愛したことはもちろんあったけれど、その度に裏切られ、酷い目にあい、
今ではこの仕事に邪魔なものは何もいらないとさえ思っていた
怖いものはなかった
でも、このひねくれ者の僕でもひとつ言えるのは、
誰よりも抜きん出ていて、腕は確かだってこと
失敗したことは1度もない
だからお得意様は金持ちばかりで
金には困らない程度、いや、裕福だと言える程度は稼いでいる
だが、この身分上、敵も沢山いるし、うかつに外には出られない
都会の外れ、静かなところにそれなりに贅沢な家をぽつんと建てて暮らしていた
そんな僕が、変わってしまった世界の中で
生まれて初めて心から守りたいと思える存在ができた話
-————— story
jmside
ある朝布団の上で目覚めると、
なにかが昨日までと違うような気がした
これが長年ぎりぎりを生きてきた人の勘ってやつなのか、とにかく違和感を感じた
朝食、仕事の依頼の確認、銃の手入れ、、
いつも通り淡々とこなすうちに、その違和感の正体に気がついた
音がしないのだ
都市郊外とはいえ、栄えた街が見えるくらいの場所には住んでいる
毎日朝から動き回る車の音も、たまに聞こえる街の遊園地の音楽、、
そういったものが全部無くて、静まり返っていた
外を見ても、人っ子一人見当たらない
なにかあったのかと、普段はあまり見ないテレビをつけてみる
👩💼「えー、ただいま緊急事態が発生しております、皆様、家から絶対に出ないでください、繰り返します、絶対に家から出ないでください」
アナウンサーの声は緊迫していた
👩💼「たった今、中継が繋がりました!
〇□さん、いったい何が起こっているのでしょうか、そちらは大丈夫なのでしょうか」
👨💼「はい、こちらは安全な位置におりますが、ただいますぐそこにまで迫ってきていますので、映像を映します、」
👨💼「刺激的な映像ですので小さなお子様はご覧にならないように保護者の方、ご配慮をお願い致します」
迫っている?なにが?
残っていたコーヒーをすすりながら呑気に見ていた僕は、
次の瞬間固まった
テレビには、ゾンビが映っていた
そう、ゾンビとしか言いようがなかった
仕切りとなっているガラス張りの壁の向こうに、ひしめくように群がっている
そのガラスにも、血のようなものがべっとりと付いていた。
もう亡くなっているのだろうか、ゾンビたちの足元には倒れている人も見受けられて、
まるでホラー映画のワンシーンのような、非現実的な映像がそこにはあった
さすがの僕も平常心を保てなくて、うっと顔をしかめる
👨💼「うわあああああああああっこっちにもいるぞ!逃げろ早く!」
さっきまで話していたアナウンサーの叫び声が聞こえて、カメラがそちらに向けられる
揺れる画面に、彼らがいる室内に入ってくる数人のゾンビの姿がちらりと映り、
そのまま画面は荒れ狂いブチッと切れた
中継が戻ったスタジオでも唖然とした空気が漂い、
ハッとしたように女性アナウンサーが口を開く
👩💼「はい、、皆様、、本日は絶対に外に出ないでください。命の危険があります、どうか正しい情報が入るまで、しばらく自宅で待機願います」
震える声で言うアナウンサーを冷めた目で見ながら
正しい情報ったって、どれが正しいかなんて誰にもわからんだろ、とぶつぶつ呟く
とりあえずテレビを消して、外を伺った
ここら辺にはまだ居ないみたいだ
僕はそこから素早く、
自分の身を守るため、
ただ、この面白そうな状況に興奮した気持ちも含みながら、
できる限りの装備を固め出した
jkside
何が起こっているのか分からなかった
生臭い匂いで起きて、
何一つ音がしない周りの様子に、動いてはいけない気がして、うずくまっていた
長いこと捨て子の僕は、情報を教えてくれる人などおらず、
眠る場所にしていた線路の高架下で、線路の上や近くの道路をたまに通りかかっている、
人のものとは思えない沢山の呻き声の正体に、
1人震えながら怯えていた
🐰「誰か、、助けて、、、泣」
年齢はまあお好きに考えてくれていいんだけど、とりあえず時の経過がない今は
ちょっと怖めのおとなっぽい🐣(22)
世間知らずで、可愛い顔した🐰(16)
って感じでしょうか?
あ、話の内容上、🐰の方がちょっと背が低いのをイメージしてくださった方がいいかも?
コメント
2件
凄く面白そう!! 続き待ってます❣️