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村上[俺だよ!村上上等兵だ!]
小島[村上さん!?]
林[む、むら、かみ?]
この村上という人物は小島の先輩であった。
村上[まぁ、ここで話すこともない、そして本部はもう移動した。]
小島[え?それじゃあ…どこいけばいいんですか…]
吉田[そんじゃ俺たちのとこ来いや〜]
林[なんかあるんですか?]
村上[あぁ、とある森の深くに壕があってだな、そこに多くの生き残りが潜伏している。そこに俺達もいる。]
サイパンの前線より少し後方のところにある森のところに壕があった。
松男[とりあえずいきましょう村上さん。ここで長話は禁物です。]
村上[そうだな、とりあえずついてこい。二人とも。]
林[はい。]
小島[了解しました。]
そして二人は村上についていった。
やがて時間はたち…
1時間後
村上[ここだ。]
林[?なにもなくないですか。]
バサッ
扉にかかっていた布を取り払う。
小島[これかぁ…]
吉田[久しぶりの帰還だぜぇ。]
松男[私たちは敵情の偵察に行っていたのです。お二人は…もしや、西浜に出陣されたのでありますか?]
林[は、はい。僕らは田中班長の第2班にいました。しかし…米軍の猛烈な攻撃に班員2人はやられてしまい…今に至るわけです…]
林は悲しげに言った。
鮮明にあの死体の光景がよみがえるのだ。
思い出したくもないのに。
松男[それはお辛いですね…とりあえず…今日はお休みください。]
林[は、はい。]
小島[ほら、早くはいるぞ~]
村上[はやくこないと閉めるぞ〜。]
松男[いきましょう。]
林[う、うん。]
タッタッタ
そして扉は閉まる。
村上[ほかには、誰もいないっと。]
スタッスタッスタッ
中には戦傷者、病人ばかりだった。
そこら中からうめき声が聞こえる。
うるさい…
うるさいうるさい…
小島[おい、どうした?]
林[はっ、いや…なんでもないよ…アハハ…]
小島[んじゃとっとといこうぜ。]
林は我に帰った。
林[そ、そうだな…]
林[っ…くそっ…無視だ…無視…]
林[うるさい…]
小島[っ!?]
村上[ど、どうした…]
周りの人たち[?]
林は気づかない間に大声を出してしまっていた。
林[ご、ごめん…]
松男[と、とりあえず…むこうにいきましょう…報告はあとででもいいので…]
林[う、うん…]
奥の部屋
林[……]
松男[うめき声で…おかしくなりそうだったんですよね…わかります…]
林[はい…もう…なれたと思っていましたが…やっぱり慣れません…]
林[っ…今も…ずっと頭に響いてます…]
林の頭のなかには、戦場で聞こえた兵士たちの悲痛な叫びがずっと響いていた。
松男[やはり…最前線に立つものの宿命ですかね…]
林[そんなの…嫌ですよ…]
松男[とりあえず、報告しにいきましょうか…]
林[う、うん…]
上官室
タンタンタン
小松少尉[うむ、入れ。]
ガチャ
林たちが入室する。
林[失礼します。]
小島[失礼します。]
小松少尉[君たちが、林、小島一等兵かね。]
林[はい、そうであります。]
林たちは堅苦しく返事をする。
小松少尉[ははっ、堅苦しくするなっそこにかけろ。]
小島[し、失礼します。]
林はふと机に目をやった。
大量に果物があった。
そう、この果物はすべて兵士たちが献上したものであった。
この小松少尉という人物は人望が厚く、多くの部下から信頼されている。
小松少尉[今回は西浜での戦いぶり、すさまじかったと聞いた。]
林[ありがとうございます。]
小松少尉[そこでだな、二人には偵察および遊撃を敢行するここの主力部隊に入ってもらいたい。]
小島[部隊名は…?]
小松少尉[おっと、部隊名はだな、サイパン独立歩兵小隊だ。]