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緑谷視点
「助けて…(泣」
それが振り絞って出てきた言葉だった
頭がクラクラして目眩がする
お腹が減った
まともなご飯を食べてみたい
ねむたい
ふかふかな布団で寝てみたい
疲れた。
汚れて汚い服
クラクラする頭
冷たい手
涙が溢れて止まらない目
傷だらけの体
全部、全部、抱えて、歩く
どんなに痛くても耐えなきゃダメ
鋭い言葉が飛んできても耐えなきゃダメ
疲れたよ…
謝ってばかりの人生
奴隷にされる人生
何回も傷を負わなきゃいけない人生
目に涙が浮かぶ人生
生きたくない人生
「やだなぁ」
「デク」
「…」
「泣いてんだろ」
「んーん、泣いてない」
「それだから弱いんだろ」
なんも言い返せない自分が嫌いだ、
嫌いだった。
「帰ろーぜ」
「やだよ、帰りたくないもん」
「俺ん家行くぞ」
「…ううん。行かない」
「それじゃ行く宛てないだろ」
「ないのでいい」
「飯食おう」
「いい。」
「タヒぬぞ?」
「いいよ。」
「無理」
「なんで?」
「…」
「ツンデレ…」
「アァ”!!?てめぇ、今なんつった!!」
「かっちゃんのツンデレ」
「ぶち殺す」
「これが二重人格?」
「チッ…いいからさっさと行くぞ」
「知らない人には着いてくなって
先生が言ってたよ」
「おいこら。誰が知らない人だァ?」
「しつこ〜い」
「てめぇもだろ」
「僕は、自分の意思で動いてるだけ!」
「あっそ」
「クソナードは人の言うことも聞けねぇのかよ」
「別にそういう訳じゃないけど」
「じゃなんだよ」
「自由人ってこと?」
「…」
「無言気まずっ」
「じゃあもう、腹減っても助けねぇーし、
怪我の手当もしない。飯も勝手に食っとけ」
「なんで…ツンデレくーん」
「誰がツンデレだァ!!」
しばらく無言が続く
だけどかっちゃんが口を開く
「チッ もう一回だけ聞くぞ。
来るか、来ねぇのか?」
「……行く」
「ほらこいよ」
差し伸べられた手に僕は
吸い付くように手をとった
言葉遣いも悪いし
ツンデレだし
圧も怖い。
だけど、それが僕には暖かい
見た目からして、ヴィランのみたいだけど
差し伸べられた手も簡単にとっちゃダメだけど
その手が僕には1番暖かい
僕の冷たい手を暖めてくれる
血だらけ、傷だらけの体と顔を
乱暴だけど、必ず、優しく、丁寧に拭いてくれる
きっと僕が帰る家は、緑谷家だけど
僕が信用してる人は、かっちゃんだけなのかも
そして
手を掴んで立った瞬間、目眩がした
ガタッという物音と共に倒れていた
目を開けたらすぐそばに君の手があった
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あけおめことよろ
(2026/01/01 01:20:22)