ゆき12才

「おはよーございまーす」

元気に挨拶する児童たち。

その中に元気のないゆき。

朝礼が始まって少しした頃

(昨日の林間学校のプリント持ってきてくれましたか？)

教室中に聞こえる声をだす。

(あ！)

と思い出しカバンの中や机の中をあさる子供たち。

一斉に1番前の先生のところにプリントを渡しに行く児童。

そのプリントに目を通すと、1番下の連絡欄に

「毎日おねしょがありオムツで寝かせています。ぜひ参加させてあげたいのですがご迷惑であれば休ませるようにします」

そう書いてありゆきの羞恥心を逆撫でするものだった。

書いてあることが見えないように2つ折りにして先生に私に行く。

(こんなことだったらちゃんとトイレトレーニングしとくんだった…)

そんなことを思っていると

プリントを集め終えた先生が朝礼終わりの合図を出し教室をでていった。

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そのまましばらくして授業が進んでいく。

2限目がおわりにさしかかだたころ

(おしっこしたいかも)

終わりまではあと3分ほどなので我慢できるだろうと考えそのまま授業を受ける。

が、一度気になるとトイレのことしか考えられなくなってしまう。

トイレに行きたい！

と言ったところで(もう少しだから)と言われるのが予想できる。

とけいのはりを とにらめっこしているものの、こんな時はたかが1秒がとてつもなく遅く感じてしまう。

(学校でおもらしなんて絶対に嫌)