テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
1件
ああ、読んだ読んだ……このエピソード、重かったですね。 特に、みどりくんがらっだぁに向かって「どうしてそっちを選んだの」って詰め寄るシーン、胸がぎゅっとなった。 それぞれの立場と正義があるからこそ、ぶつかり合っちゃうもどかしさが切なかった。 それに、きょーさんの脈をみどりが確認したときの「まだある!!」──あの一瞬の希望と、次に訪れるかもしれない現実の落差が怖くて、ページをめくる手が震えました。 生きていてほしいな、本当に。続きが気になります。
ふらん
5,889
Nera🍀︎❄🐈⬛
5,317
#CR
兎ゞ亜 @はじめたばかり
10,839
rd side――――――――――
「……こっちは何もない」
みどりがため息をつく。額には汗が滲んでいた。らっだぁは返事をしない。ただ黙々と瓦礫を退けていく。ぐちつぼも真剣に探している。時間の感覚が曖昧だった。
どのくらい経ったか分からなかった。
「……頼む」
見つかってくれ。
生きていてくれ。
「……ッ!」
みどりの動きが止まったので緑の方を見る。
「どうした?」
返事がない。
みどりはただ一点を見つめていた。
「……いた」
「どこ…?」
王城の折れた柱の下にいた。
見慣れた黄色の洋服の端が見えた。
「っ……!」
3人で瓦礫をどかし、やがて顔が見えた。きょーさんだった。その痛々しい姿が、この戦争の恐ろしさを物語っていた。
「……おい」
返事はない。
「おい」
もう一度呼ぶが返事はかえってこない
嫌な想像が頭を埋め尽くそうとする。
「ばど」と呼ぶ声が震える。
「……頼む」
みどりがすかさず脈を測る。
「まって、脈まだある!!」
「…!?」
ぐちつぼが言う。
「おい!急いで戻るぞ!」
「え…いやでも城が…」
「城は崩れたけど、緊急用の医務室、街中にあるんだろ!?行くぞ!」
1日後、レウとコンちゃんは意識が戻った。その時俺はその日の出来事について聞いた。
ru , cn side――――――――――
「レウさーん、資料できt…」
ドカーン
…
「ぁえ!?なになに?」
「襲撃!?」
「…!コンちゃん、外に大量の敵が」
そこに広がっていたのは大量の敵の軍隊で、とても倒せる量ではないのが一目瞭然だった。
「やばいよコンちゃん」
「もう大量の兵が城の下に集まってる」
「…レウさん、“ アレ ”使うしかないね」
「えぇ!?いやでも…」
「いや、使う時でしょ」
「らっだぁならなんとかできるかもだけど俺たちじゃ出来ない」
「運営国を守るためだよ」
「…分かった」
「じゃあ、使おう」
「自爆覚悟の運営国中心の城爆破」
それは城を爆破し、辺りにいる敵軍を倒すためのもの。
「押したあと、10秒猶予があるから、周りに爆発することを伝えて離れよう」
「じゃあ、やろう」
「みんな!今から城が爆発するから、退避して!」
rd side――――――――――
「ごめん、やるしかなかった」
「運営兵も少し死んでしまった」
「でもこれで大半の敵を殺すことに成功した」
「その後、敵は少し暴れてどこかへ行っちゃった」
「多分これは想定してなかったと思うからね、立て直すために1度帰ったのかな」
「ただ、きょーさんとぐちつぼさんに爆弾の合図が届いてなかったみたい」
「俺らの責任だ、ごめん」
きょーさんは、見つけた後目覚めていない。コンちゃんが言うには生きているのが奇跡らしい。
その時、みどりが思いっきり息を吸って言葉を発した。
「こんなこと、言いたくないんだケド」
「なんで、らだおくん帰ってこなかったの」
「らだおくんの能力、青鬼を使えばあんな敵一瞬だったはず」
らっだぁ : 能力 青鬼
体の1部を青鬼のように強化できる。
広範囲攻撃が出来てとにかく強い。チート級。
1番言われなくなかった。多分、みんな思っていた。俺が帰れば、本当にすぐ終わっていたと思う。でも俺はこいつらを信じて向こうを守る選択をした。
「これは、俺がお前らを信じた結果だ」
「…敵の戦力を見誤っていた」
「ごめん…」
「そんなことを聞いているんじゃない」
「どうして、そっちを選んだの…!」
「俺たちよりそっちの世界が大事なの!?」
「ねぇぇえ!」
「答えてよ!!!!」
「みどりくん、落ち着いて、冷静になろ」
コンタミが止めに入った。
「らっだぁ、みどりくん、大丈夫だからね」
「きっときょーさん目覚めるから」
「…」
「部屋戻る…」
みどりが一足先に部屋に戻った。
「正直、俺も思ったよ」
ぐちつぼが口を開いた。
「こいつ来ねぇーやんって」
「でもさ、そっちはそっちで大変だったんだろ?」
「お前は向こうの世界でも位が高いだろ?」
「期待っていうのは重いよな」
「そうだね、みどりくんは向こうの世界に来たことないから知らないけど俺らは知っているもんね」と、コンタミが言う。
「…ごめん」ポロポロ
俺は涙を流していた。その涙は後悔が含まれている。みんなを悲しませた事も含まれている。
そして、さっきコンタミが言った言葉。
(きょーさん、目覚めるから)
あれは多分、嘘だ。
みんな分かっている。きょーさんには、包帯がぐるぐる巻かれていて、いたるところに管が繋がれている。あまりに助かるとは思えない。もって後数時間といったところだろうか…。なにか、奇跡が起こらない限り。
きょーさんが死んでしまう。
それが一番耐えられなかった。
ぐちつぼが背中をさすってくれた。
「ごめん、俺きょーさんのところ行ってくるわ。少し、2人にして欲しい」
「分かった」
そして俺はきょーさんが寝ている部屋に移動した。みんなも心配なのか、病室の廊下で座っていた。そして部屋に戻ったはずのみどりも居た。やっぱり心配しているらしい。
――――――――――