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こんがら世界

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こんがら世界

1 - プロローグ やめてやるよ、全て

♥

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2023年06月15日

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これはあまり関係ないけど、ストーリーのカギは少しあるから見たほうがいいと思います。

ではお楽しみください。






プロローグ




これは、現代の世界とこんがらがった世界の物語。


【こんがら世界って言うんだよ】

…あぁ、俺って無力なのかな、ははっ…

…僕はこことは違うところにいきたかった…

【そっか、じゃあ行ってみようか…?】

…でもさ無力っていっても、もう力が無いってわけじゃないんだ。頑張ればもっと…さ、極められるんだよね…

…ここに居なくなっても平気…?なのかな…自分で決めちゃっても…問題ないのかな…?

【大丈夫。きっと君も気に入ってくれるはず。最初は怖いかもだけど慣れてくるよ…】

…俺が気に入るだって…?本当か?こんなに自分を責めている俺でも許してくれるっていうのか…?じゃあ後悔しないようにその世界に入らせてもらうよ…

……いいのかな…お父さんみたいないい人いるかな…あぁあと僕の居場所はあるのかな、不安ばっかりだけどここよりましになるかもしれないし……行くよ…

「その世界に!」

【そうか…なら君の大事なものをあげろ…そうすれば成立だ】

俺の大事なもの、それは俺の心だ!それしかない!心がなければ優しさも強さもないからな、なっ?いいだろ?それで?

…僕のは…記憶でもいいの…?楽しくてあの頃に戻りたい記憶…それが僕の、大事なものだ。一生忘れたくない…ずっとそこにいたかったけどね…

【なるほどな。それでいい、ではその大事なものを……ヒュッ。よし…これで君はこの世界の仲間だ…ようこそ。私たちの世界へ…!そしてここからは君一人で行け、きっと何かが助けてくれるはずだ。…じゃあな…人間の子供よ。】

あぁ、ありがとな。ぜってぇに今の自分を超えてやる…この世界で…な…。

…では。ばいばい…(手を小さく振る)


…行ってしまった。なんてことをしたんだ。私は。いや違う…僕だ。人間の子供というのは先に未来があるというのにこの世界で一生を終えてどうする!?しかし、かなり時間はずれているはず…もし僕があの子供たち2人を助けるのは無理というわけではない! 仮面をつけた少年…あの少年が僕が一番最初に世界に誘い込んでしまったんだ。勇気で満ち溢れててあの子ならきっとあの世界でも生きていけると思ったからだ…そして今日…また誘い込んだ少年は火傷の跡のある少年だ。目が真っ黒で裸足だったな…すごく可愛そうだった…僕はその少年を見てあの世界に連れ込むしかなかった…あの世界ならきっと…みんな優しくしてくれると願って。…こう自分でやってしまったことを後悔しているのは、綺麗な白で少し茶色がかった翼を持つ者だった。頭のなかで考えをまとめさせてるようだ。翼を持つ者はこの仕事をやりたくてやってるわけではない。ただ頼まれたことだった。そう…あの変な感じのやつが僕を…操っているんだ。

……!なんだ、あのやつの気配がする…!落ち着かなければ…。後ろから足音がする。後ろを振り向きたくても振り向けない。なぜか?怖いからだ。そのまま僕はじっと体を動かさずにしていた。後ろのどこらへんだ?いや、前にいるのか?どこだかわからない…


「ねぇ…なんでこっち向かないの…?」

はっ…!ど、どこにいたんだ?!全くわからなかった、ってことはずっとそこにいたのか!?その変な感じのやつは僕の右側に手を後ろに組んで立っていた…どこまで恐ろしいんだ…フレン様は…。

「フ、フレン様…!全く気づきませんでした…。ずっとそこに居られたとは、申し訳ございません。」

っと少し震えた声で言う。フレンは言う。

「フッ、大丈夫さ。それって僕がすごくなったってことでいいんだよな!?」


画像 話したと同時に自分の笑顔に指を指した。

「そうですね…。お見事です…。」

「……!やったね〜。さっき君の驚いた顔見て笑いそうになったよ。流石人間さらいだなぁ〜。」

「!ち、違う!僕!いや…私は人間を拐っては…!」

「いやぁ〜!君は人間の子供をあの世界に誘い込んでるんだからさぁ〜!文句ないよなぁ…?お前がやってること…俺が言ってるのと違うわけないよな…?」

フレンの様子が変わった…。その瞬間僕はゾッとする。少しイラだったみたいだ…気をつけなきゃ…

「もちろんそのとおりです…。間違ってはいません…、あ、あと今日1人の子供をあの世界に行かせましたよ。意外と普通に行けました…。普通の子供は泣いて泣いて、全く話にならないのですがね。」

「…おっ!本当か!これで2人目か!でかしたぞ。ひとさらい…じゃなくて…なんだっけ、名前。」

「…(こいつ僕の名前も覚えてないのか!?) 私の名前は…ありません。好きな呼び名でいいですよ。」

僕はあえて自分の名前を言わなかった。というか言いたくなかった。こんなやつに名前なんて言われたくもない。しかし、名前を覚えてないってどういうことだ…?

「名前がないのか!じゃあ僕がつけてやろう!じゃあ…君は…んー。フード…とか?ほら、君の服についてるだろ〜。だからフードさ、よろしくな〜。」

「フード…。フレン様のフ、と同じですね…。名前をつけて下さりありがとうございます。」

「いいの、いいのぉ!こっちもすまんな。失敗したやつはみんな存在消してるから忘れちゃうんだよね〜。でも…君は別…。なぜかは誘いがうまいから。僕のNo.1の弟子みたいなものだよ君は!」

「…はぁ…?」

その言葉で僕はなにかにふれてしまった。すごく熱い。力がある。歯を食いしばる…。そうそれは怒りだった。確かに仲間がどんどん居なくなっていくわけだ、しかも何も言わずに退職した、なんてことはおかしい…。一番仲が良かった、あの…一緒に笑っていた…あの!クソッ!名前が出てこねぇ!仕事するときはいつも一緒で!笑って!泣いて!ケンカして!なんでっ…なんで思い出せないんだ…。頭を抱えて僕は嘆いた…。

「僕がやってきたことは全部間違ってたんだ!なぜみんながやめてしまうのか理由が分かった!お前のせいだ…お前が…僕のは友達を消していくからだっ!僕の気持ちになってみろ!悲しい…心が沈む…楽しくない…。僕は気づかなかった。お前が口を滑らすまで…ずっと…もっと早く気づいてれば僕の、友達を無くさずに済んだのかもしれない…。名前も…出てこない…見た目もっ…性格も…。こんなの無しだよ。僕を置いて行くな…僕だけ…生きるなよ…。」

嘆いてるうちに鼻水と涙が自然と出てしまっていた。鼻をすすり、涙を長袖で目をこすって拭いた。それを見て聞いていたフレンは口を開く。

「……ごめん。フードは仲間思いなんだね…。でもこの消したやつは全てゴミ…。この仕事において効率が悪い…。だからと言って生かしていくのもあれだし、このまま生きていても価値なんかどうせない…。しかし、君は素晴らしい…。いまだかつて、人間をあの世界へ送り

込むことができるのは君しかいないのだ…。だから…この先僕と頑張ろうではないか。さぁ…。」

フレンはフードと言う名前をつけられた者に手を差し伸べた。しかし…

パシッ…!!

「痛った…。何するんだ…。」

「やはりお前には…何も分かってない。僕の気持ちが…全く。こんな気持ちになったことないのか…?変なやつだ…。この世の者とは思えないな。」

フード?はフレンの手を振り払って自分の力で立ち上がった。それと茶色がかった羽がふわっと少し湿った地面に落ちていく。

「はぁ!はぁ〜!そういうことね!ようやく君の気持ちがわかったよ〜!君はさっさとこの仕事を辞めたいんだね〜!あーでも君にはまだ仕事があるからぁ、辞めさせるわけには行かないんだよねー。」

にっこり笑顔で手を使っても表現している。とても気味が悪かった。あんな笑顔なの初めてかもな…。

「なぜだ?結構長くいるんだから離れてもいいだろ。それに決める権利は僕にはあるぞ?」

「……。あのさ、何回いったらわかるの?これは君にしか出来ない仕事。やりたくない?あぁ!そうか。なら俺がやめていいと言うまでこの子供さらいをやれ。やめるという選択肢はない。」

また一気に雰囲気が変わった、だがそんなので怯えるわけには行かない。ここまで来たならあとは…。

「そうか…。なら僕が逃げると言ったら?」

「は?」

「僕は今日でやめてやるよ、全てを。」

「お前何を言ってる…」

バサッ!

フード?の翼が光りすごい速さで木々をくぐり抜ける。ここまでは狙い通りだった…

「はぁ…君はいいやつだったのに…残念だな。また新たな仕事に向いてるやつを探さなくてはいけないのか…まぁ仕方ないな。今日でやめてやるっていってたし…。じゃあその願い。叶えてやるよ…。」

フレンは落ち着いた表情である一冊の本を取り出した。茶色くて、硬そうでなんだかすごく危なさそうな本だ。それをパラッと開くとフレンはなにかに言い始めた…。

「今、翼が光っている裏切り者を殺せ。存在ごとも消せ。」

そう言うと巨大な地響きが鳴り、地面はすごい速さでひびが割れていく。……。それを知らないフード?は…。

「…。追って来ないぞ?ラッキーなのかわからないが嫌な予感がする…。」

その予感は的中。地面のひびはすぐそこまで追ってきている。それに気づかずフード?は立ち止まって後ろを振り向いてしまった!

ゴゴゴゴッ!…。バーンッ!!

「ヴッ!クッ、クソ…!ま…ずいな…。

なぜ…か、久しぶり…に、草の匂いを嗅いだかも…。

…、ははっ…おか、しいなぁ〜。なんで、笑ってるんだろ…。


画像 しかもっ…血が、致命傷な、ぐらい流れてる…のが見えんだ…けどっ。…。そっか…お腹に…岩が、刺さっちゃってるんだ…。足も動かないから…そっちも潰されちゃった…んだ。

あぁぁ…。やっぱ…僕って、おかしなやつで…バカな…や…っで、最高に最低だったな。オェッ…。」

ここで諦めなくても、ここで終わるんだろうなっていうのを感じた。痛すぎて何も感じないし、動けない。てか、動きたくない。もうどうでもいいや、みんなのもとへ行けるなら…。あ、あと。

「最後に…僕の娘に…。ごめ…な…。こんな、自分勝手なぼく…で…。知らなかった…こんなに…守りたい、もオェッ…がある…なんて。きっと僕は、そんな、メイのことを…ぜーっ…たいに守って…みせ…る…よ。メイ……。あぁ…も…おわ、だなっ…、楽しく…過ごしたかった…、全く…変な僕だ…な……。」

ザッ、ザッ、ザッ…

「あぁあ〜。本当に変なやつだっただな、フードは。お前が逃げなければ俺はお前をこき使った後殺すつもりだったのに。ま、変わらないか〜。もう生き返すのには無理。足とお腹がグチャグチャ。復元は出来ない!処理するより、存在消した方が一番早いもんね〜。」

と本を片手で勢いよく閉じた。パンッ!という音と一斉にフード?の体が消えていく…。地面のヒビも徐々に直っていく。その消えていく血液をフレンは右手の人差し指と中指で触った。

「サラサラしてるな…人間と天使の血が混じっているからか?さっきのお前の話を聞いてるあたり、娘がいるそうだな…。それはまぁ別にいいんだが。」

指に付いた血液も消え、フード?はこの世界に完全に居なくなった…。しかし彼はきっと、友達と仲間のもとにいっているであろう。楽しいそうな笑い声も聞こえてきそうな、夢のなかで…。

「はぁ…。殺した中で一番やばいかもなこれ〜。マシなのは、頭を潰したり、両手切断とかかな。こんなに血液出たの初めてだったからちょっとびっくりしちゃった〜。さっ。仕事に戻ろっかな〜。」

フレンは暗闇の中に消えていった。フード?が立ち上がったときの羽は今でもなぜか存在が消えずに残っている。希望の光を待っているかのように。

そして…それから3年後…。またこんがら世界の道が開かれる事になる。それは、偶然か?誘導か?まだこんがら世界は始まったばかりである。



本編へゴー!↓

※イラストはいつか、デジタルになります。アナログは見づらいかと思いますがよろしくお願いします。

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