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もう最っ高です!!続き作っていただきありがたいですー!!!
前回の続きです。
前回をまだ見ていない人は前回のものを見てから見ることをおすすめします。
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『はっ、はっ、はっ、、』
もうどれだけ走ったか分からない。
ここがどこだかも分からない。
頭が痛い。目の前がぐねぐねしてる。
痛い。いたい。いたい。
ついに足がもつれて盛大に転けた。
普通に痛い。でも少し頭がスッキリした気がする。
『い゛ったたた、、膝擦りむいちゃったな、、でも、少し楽になった』
頭がスッキリすると、少し視野が広くなり、周りが見えるようになった。
ここは、何度かツーリングで来たことのある海辺だった。
『まさかこんなとこまで走ってきてるとは、、』
『我ながら恐ろしっ』
幸いにも今は寒い時期ではないから海風が心地よい。
少し歩いて、崖となっている場所に腰掛ける。
海は真っ暗でなんでも飲み込んでくれそうだった。
『ここから飛び降りたらさすがに死ぬよな、、』
『う、、ここからはちょっと怖い、、かも』
少し弱腰になってしまったため、崖から砂浜へ場所を変えた。
そしてゆっくり海へと近づいた。
『あ、さっき転けたとこに潮水しみるかな、、』
『痛いのは、、いやだな、、でも、仕方ない』
腹を括り海へと近づく。
少しずつ深いところをめざして、
足裏から、膝、下半身と、少しずつ沈んでいく。
最初は痛かった膝も慣れたのか感覚が無くなったのか、痛みはもうない。
そして肩まで使った頃、色んな記憶が頭に浮かんだ。
いいことも、悪いことも。
波の揺れで、鼻に水がかかる。
『色んなことがあったな、、楽しかったし、、、辛かったし、、』
『でも、もう終わり』
『今までありがとう』
『最後に、助けて、ほしかったな、、』
その言葉を最後に波に身体を預けた。
後ろが少し騒がしい気もしたが、今はどうでもいい。
少し息苦しさを感じる。
目の前が霞んできた。
もう少しかなと期待した。
だが、どうやら期待通りにはいかせてくれないみたい。
すごい力で水面へ引き上げられた。
「おい!何してんだよ!」
『げほっ、ごほっ!!っ、げほっごほっ!!』
誰かわからない。けどうっすら黒い髪の人ということはわかった。
そのまま砂浜へと連れていかれ、そこに座らされた。
息も整い初め、視界も明確になってきた。
「おい!あぶねぇだろ!!こんな夜に海なんかに入るんじゃねぇ!!」
『うるさいな、いつどこで何しようが俺のかっ、、』
俺の勝手だろ、と言おうと思った。
けど、その人の顔を見て言葉が出なくなった。
『し、真一郎、、くん、、』
「あ?俺のこと知って、、ってお前武道か?」
最悪だ。今1番会いたくない人。
なんで、なんでここまで神様は俺にいじわるをするんだ。
もういいじゃん。もう、楽にさせてよ。
それとも何?これが罰なの?
散々人の未来を好き勝手変えた罰?
そんなことを悶々と考える。
「、ぃ、、ぉい、、おい!!武道!!」
『っ、な、なんですか?いきなり大声出して、、』
「いきなりって、、何度も声掛けてんのにお前が無視するからだろ?」
『え、あ、すみません、、聞こえてませんでした、、』
「ま、それはいいけどさ、お前万次郎たちから逃げたんだって?」
『え、は、、?』
バレてた?バレてたの、なんで、教えたの、?なんで、関係ないのに、
「お前、もしかして自殺しようとしてたとかじゃないよな?」
『っ、、』
もう、そこまでバレてるのか、、
『、だったらなんですか、、』
「だったらって、、まじなのかよ、、」
「なあ、なんで自殺しようとしたか、教えてくれねぇか?」
『、なんでですか』
「なんでって、まぁなんとなくかな?」
そう言いながら、胸ポケットからタバコを取り出す。
「まぁ、、あれ?あ、、た、タバコが、、」
「あ、、出してから海に入ればよかった、、、」
なんだかすごく悪いことをした気分になった。
そういやこの人かなりのヤニ中だったわ。
『すみません、タバコダメにしてしまって、、』
「いや、いいんだよ、、」
そんな震えた声で言われても説得力ないぞ。
『とりあえず場所変えませんか?例えばあの崖の上とか』
「、また海に入る気じゃないだろうな?」
『そんなわけ、人気のないところに行きたいだけです。補導されたら面倒ですし』
そういうと、渋々着いてきてくれた。
崖に2人で腰かけた。
「それで?話してくれる気になったか?」
『、疲れただけですよ。この世の全てに』
「お前、、そんなこと言うやつだったんだな、、いつも能天気なのに、、」
『失礼なこといいますね?』
「悪い悪い、えと、何に疲れたかって具体的に言えるか?」
『具体的も何も、全部ですよ 』
『人間関係も、将来のことも、全部全部疲れたんです』
『だから早く終わらせたいんです』
「そうか、、でも、お前が死んだら悲しむ人沢山いるだろ?」
『いませんよ、そんな人』
「万次郎とか悲しむと思うぞ?」
『大丈夫ですよ、マイキーくんたちには真一郎くんが居るんですから』
『それに、俺が近くにいるとみんなの将来をぐちゃぐちゃにしちゃう』
『だから、例え悲しまれたとしても一緒には居られないので、生きていようと死んでいようと大丈夫です』
「ぐちゃぐちゃって、、お前ネガティブすぎるだろ、、」
「それに、武道に将来ぐちゃぐちゃにされるほど、あいつらは弱くねぇよ」
『遠回しに俺のこと貶してます?』
「事実だろ、実際お前弱ぇじゃん」
『真一郎くんには言われたくないです』
「う゛、、俺黒龍の総長やってたし、、」
『俺だってやりましたよ』
「、、、喧嘩負けたことねぇし」
『ワカくんが真ちゃんはいつもボロボロになってたって言ってましたよ?』
「、、、うるせぇよ、、」
『声ちっさっ!』
思わず少し笑ってしまった。なんだか久しぶりに笑った気がする。
「お、ようやく笑ったな」
二ッと笑う彼。
『、うるさいです、、』
いいな、こんな人になりたい。でも、俺にはなれない。
羨ましい。なんて思うのは贅沢だろうか。
「お前が何に悩んでるかはわかんねぇけど、そんなに気にすることでもないんじゃないか?」
「さっきも言ったが、お前に将来をぐちゃぐちゃにされるほど、あいつらは弱くねぇ」
「そして、仮にお前が暴走しても止めてくれる仲間がいるだろ?」
「だから心配すんなよ」
少し、心に刺さった気がした。
『でも、、それじゃ迷惑かけ、、』
「あのな、人は迷惑かけるのが当たり前なんだよ」
「そして迷惑かけられるのも当たり前」
「だからいちいち気にすんな」
「お前は人を頼らなさすぎ」
「自分一人で突っ走って、、全部背負って、」
「少しは休めよ」
「お前も俺も、完璧じゃあないんだよ」
「無理をすれば疲れは出るし、嫌になれば死にたくもなる」
「でもそんな時こそ、人に頼るべきだ」
「迷惑なんてかけるのが普通なんだよ」
「相手もいつかそうやって迷惑かけてくる時がある」
「その時に同じように受け止めてやれば、それは迷惑じゃあねぇ」
「それが仲間の印だ」
「な?だから死ぬのはやめて、一緒に帰らないか?」
ゆっくりと立ち上がり、俺に手を差し伸べる。
俺はこの手を取っていいのだろうか。
こんな穢れた俺が、彼に触れていいのだろうか。
彼らのそばに居ていいのだろうか。
『っあ、でも、、俺は、、』
「なんだ?まだ何かあるのか?」
「まぁそれは帰ってからゆっくり聞いてやるよ!」
二ッと笑う彼。
どうしよう、彼の元へ行きたい。
ゆっくりと手を伸ばす俺。
だが、その手を阻止するように俺の脳内にたくさんの言葉が出てくる。
「お前だけ楽になる気か?」
「ここまで来たのに結局戻るのか?」
「みんな辛いのにお前だけ助かる気か?」
「自分勝手なやろう」
色んな言葉で埋め尽くされる。
頭が痛い。いたい。
『う゛、ぐっ、、』
思わず伸ばしかけた手を頭へ持っていく。
「武道!?おい!!武道!!」
少しずつ真一郎くんの声が遠のいていく。
気がつくと真っ白な空間にいた。
『こ、こは?』
何も無い、ただの空間。
『、、?』
頭の理解が追いつかない。
誰がこんなとこに連れてきたのか、なぜこんなところに連れてきたのか。
しばらく留まっていると、急に床?が開いて真っ暗な空間へと落とされた。
いつまでもいつまでも落ち続ける。
まるで奈落に落ちているような気分。
しばらく落ちると、少しずつ周りに言葉が見えてきた。
その言葉はずっと悪夢で見てきたものたちだった。
それらがずっとぐるぐると俺の周りを囲む。
そして、嫌な記憶も断片的に俺を囲み始めた。
大切な人の死ぬ瞬間。守れなかった瞬間。 俺が殺した瞬間。
嫌だ。いやだ。もう見たくない!聞きたくない!
『う、あ゛ぁ゛あ゛あぁ゛ああ゛あああ!!』
『はっ、!』
目覚めるとそこはまたただの白い空間。
さっきまでのは夢だったのか。
分からない。わからない、分からない、?
どうなんだろう、もしかしたらわかっているのかもしれない。
分からないふりをしているだけなのかもしれない。
そんなことを考えていると、突然俺の目の前にあるものが現れた。
﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋
佐野真一郎の手を取りますか?
▶YES
▶NO
﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋﹋
頭の中に残るのは、さっきの言葉や断片的な嫌な記憶。
俺は、俺は、、
『どっちを、、選ぶべきなんだ、?』
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続きを書いてみましたが、予想通りぐちゃぐちゃになってしまいました、、。
期待に添えずごめんなさい🙇🏻♀️՞
あなたならこの選択肢、どちらを選びますか?
(2024/06/17 20:57:12)
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