テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
虹星もも🌈✨
今から数百年前、中世ヨーロッパ。今日のヨーロッパの基礎を作り上げたと言われるこの時代。城の中には、貴族たちの日常があった。
好きな時間に起きて、好きなものを食べ、好きなだけ娯楽を楽しみ、好きな時間に眠る。自由奔放、気ままな生活。
中世ヨーロッパの貴族たちは誰もが羨む贅沢な暮らしを送り、その一生を終えてきた。けれど、それは本当だろうか?
現代から500以上も昔の時代。その当時の贅沢な暮らしは、現代の我々にとっても羨ましいことなのだろうか?
そこには現代の我々では考えられないような生活環境と、人々の常識が存在していた。
謎に包まれた貴族たちの生活をこっそり覗く旅へレッツゴー!
中世ヨーロッパの貴族の生活
西暦1300年頃、中世後期。フランスにある、小高い山の頂上にお城が一つ。お城には、山の周辺を治める貴族が暮らしている。ちょっと失礼して、彼の暮らしを覗いてみよう。
「あぁ、よく寝た。さて、支度するかぁ」
目覚めの時間。窓の外を見てみると、まだ暗い空が映っている。朝日が昇る前から、貴族は活動を始めた。
朝日が昇る前となるともはや夜中としていい気がするけれど、この当時「朝が早い」というのは貴族に限ったことではない。一般市民たちも夜明け前に起きて身支度を済まし、日の出と共に一日をスタートさせていた。
この当時にも大学は存在していたが、一時限目が始まる時間はなんと朝六時。これだけ朝が早いのは、灯りの乏しさが主な理由だと言われている。
当時蝋燭はあったものの、性能は低い上に貴重だった。そのため、夜は寝ること以外に出来ることはなかったという状況。
起床した後は沐浴を行い、身だしなみを整えてからお祈りを行う。そしてその後は、簡単な朝食を摂ることもあった。
貴族の朝食、絶対豪華で美味しいやつじゃん!って思うよね?でも実際はというと……?
「さて、朝食にしようじゃないか」
「はい、ご主人様。こちら、パンとワインでございます」
「うむ、くるしゅうない」
給仕係が持ってきたのは、パンとワイン。
意外かと思われる方もいるかと思うけど、この当時の貴族の朝食は、パンをワインで流し込む簡単なものだったと言われている。貴族の朝食と聞くとてっきり豪華なものを食べているんだろうと思いがちだが、実際そういうわけではなかった。
さて朝食を食べ終えた貴族の元に、誰かが訪ねてくる。家令と呼ばれる使用人たちだ。家令たちは、王族や貴族の事務や会計、そのほか雑務にあたる多くの使用人たちを統括する仕事を任されている。
貴族たちの仕事は、城と領土の管理だった。そのため数人の家令たちと打ち合わせを行い、城と領土の運営方針を決める必要がある。方針が決まった後は家令たちは城内の商人や農民たちに指示を伝え、仕事をさせる。
「ええっと、今日は何についての打ち合わせだったかな?」
家令1「今日は、先月決めた運営方針の進捗報告と」
家令2「今週城内で発生した犯罪への対処の検討」
家令3「それから来月の領土防衛及び軍事活動の方針についての打ち合わせ」
家令1「それらが終われば、裁判や決済に必要な公文書の承認をお願いします」
「はあ……そんなにあるの?」
貴族の仕事内容は多岐に渡る。
国王が住む王宮とは異なり、貴族が住んでいるのは防衛機能を備えたいわば軍事施設だった。そのため貴族たちは軍の司令官を務めており、軍事活動の方針決定を行なう必要がある。
そして当然収めている領地には人々が暮らしているので、犯罪などの様々な問題が発生していた。それらの問題の対応も、貴族たちには求められている。
軍の指揮から犯罪の対応まで、仕事の幅が広すぎる!
このように中世ヨーロッパの貴族たちは、多くの人がイメージするような自由きままな生活を送っていたわけではない。これだけ忙しければ、あっという間に時間が経ってしまいそうだ。
コメント
1件
**みぅの感想🥀** おお、貴族って朝っぱらからパンとワインだけなんだ…めっちゃ意外!てっきり毎日ご馳走だと思ってたから、そのギャップにちょっとときめいた(?)。しかも朝6時始業って、今の高校生より早くない?笑 仕事も軍事から犯罪対応まで幅広くて、思ってたよりずっと庶民っぽい苦労があるんだな〜って。歴史の教科書に載ってない"生活の匂い"がして、すごく新鮮でした🌙