ピピピピ……
『んっ…はぁ ほら、起きろ』
『ん…』
『喉乾いたな コーヒー淹れるか』
起こさぬようゆっくりベッドから下りようとした時 後ろに腕を引かれ倒れ込んだ
『うわっ』
『ちょっ…何すんだよ』
『ふふっ おはようジミン』
半分寝ぼけながら微笑むこいつは同じメンバーのジョングク
『まったく…起て支度しろよ』
『もう少し…もう少しくっついていたいな…ダメ?』
モサモサした髪にクリっとした目がまるでゴールデンレトリバーみたいで可愛い
その眼差しに弱い俺
『……ちょっとだけだからな』
『うん♡』
俺たちが関係をもつようになったのは
最近だ
まさか自分が男と…メンバーと付き合うなんて夢にも思わなかった
あの日…あの事さえ起きなければ今も変わらずの関係だったのかな?
正直 いまだに何が正解か分からない
でも 自分の中にあるモヤモヤが消えたのはこいつの純粋な思いと自分の中にある不思議な気持ちが重なったからだ
-半年前-
『お疲れ様でしたー』
『お疲れ様です』
『あぁー疲れたー』
『さすがにずっと仕事やレコーディングが立て込んでたからな』
『みんなお疲れ様』
『ヒョンお疲れ様』
『今日はこの後 仕事ないならゆっくり休んでくれ』
『やったー』
『ジミニヒョンはこの後どうするの?』
『あぁ…久しぶりに友達と飲みに行こうかな』
『……』
『お前は?』
『特には……一緒に行っちゃダメ?』
『え? ダメダメ 俺は友達は共有したくないの の じゃまたな』
『うん…また』
バタンッ
『……まだパーソナルスペースには入れないの?』
『久しぶりだな』
『最近忙しくてさー』
『忙しいのは有難いな』
『本当だよ 頑張らなきゃ』
『そんなんじゃ 恋人も作れないんじゃないかwww』
『今は作る気ないよw』
『勿体ない』
『何がだよwww』
『気になる人とかいないの?』
『いないいない』
『お前の事好きなやついっぱいいるじゃん 視線感じたりするん?』
『そりゃ…まぁ』
『その中で気になる視線とかあるわけ?』
『ん?気になる…』
何故かグクの顔が浮かんだ
最近やたらと目が合う
いや…思い出せば昔からだ
でもそれは俺が世話を焼いていたし
メンバーの中で1番仲良かったし…
でも何故か最近のあいつはなんだか甘い
昔はツンデレだったけど 今はデレしかない気もする
でも俺もグクも男だから深くは気にしたことなかった
(そういや 今日一緒に来たがってたな…ズキッ)
『ん?』
『どうした?』
『…いや 何でもないwほら 呑もうぜ』
『もうこんな時間か…』
『そろそろ解散するか』
『久しぶりに会えて楽しかったよ ありがとう』
『俺たちこっちだからまたな』
『あぁ…また連絡する』
『タクシー来るまであと少しあるな』
☎
『もしもし』
『あ ジミニヒョンwww』
『グク?どうした?』
『ふふっ ジミニヒョンこそwww』
『お前酔ってんな』
『あ、もしもし』
『はい』
『こんばんは ミンギュです』
『あ、こんばんは』
『あの 珍しく酔っ払ってて…最後まで世話したいんですがこの後レコーディングがあって…』
『え?!今どこですか?向かいに行きます 迷惑かけてすみません』
『大丈夫ですw それじゃお待ちしてます』
『酔っ払うなんて珍しいな…』
『あ、ジミニヒョンどうしてここに?』
『お前な…』
『すみません…止めたんですけど言う事聞かなくて』
『逆に迷惑かけてすみません あとは大丈夫なんで仕事行ってください』
『ありがとうございます それじゃ失礼します』
『はぁ…ったく』
『ふふっ』
『ほら 立って タクシー待たせてるから行くぞ』
『はーいw』
マンネのくせに俺よりデカくて重い
『寄っかかるなよ重い』
『いいじゃんかー』
『お前タメ口…ったく 運転手さん出してください』
『ちゃんと帰れるか?』
『グク?』
『寝るな!!起きろ おーい…はぁダメだこりゃ』
仕方がないのでジミンの家に連れて帰る事にした
-次の日-
『グク…起きろ』
『二日酔い大丈夫か?おーい』
『んっ…っ…頭痛っ』
グクは上半身を起こした
『頭痛いのか?大丈夫?』
ジミンは優しくグクの頭に触れた
『ジミニヒョン…』
『ん?』
『あぁ…起きたらジミニヒョンがいるって幸せだな』
『何言って』
その時そっとグクの手がジミンの頬に触れた
『夢だとこんなにそばにいれるのにな…』
『夢?…あぁ 寝ぼけてるなwww』
『バーカ いつまで寝ぼけてんだよwww』
ジミンは笑いながらグクの両頬を手で触れた
『ほら 顔洗って…』
その時 手を引かれジミンはベッドに倒れ込んだ
『ちょっと!!…グク?』
グクはジミンに覆いかぶさった
『ど、どけよ…ふざけんのもいい加減に』
『夢でも僕を拒否るの?…こんなに…こんなに好きなのに』
『え…』
『か、からかってるんだろwヒョンを…』
ジミンはグクの顔を見つめた
その顔は真剣で 切なく でもはにかんだような表情だった
『…グク』
『好き…苦しい…ヒョン…愛してる』
グクはそっと口付けをした
『?!』
(ちょっと 今キスされてる?!…え?!)
ジミンのくちびるを優しく撫でる
『…ヒョンのくちびる柔らかい』
『や、やめろ!!』
『照れてるヒョン可愛い…』
『照れてなんか…』
赤く染ったジミンの顔はグクの理性をいとも簡単に崩した
優しかったキスから次第に濃厚なキスに変わっていく
ジミンの口の端に指を入れ口を開けさせ舌を絡めた
『んっ…っ…グク!! んっ』
力いっぱい体を引き離そうとしても自分とグクの体格差ではビクともしない
『やめっ…っ ん…っ』
『?!』
ゆっくり服の中に手が入ってきた
そして胸に触れた瞬間
『ジョングガ!!!!』
『!!』
『ジミニ…ヒョン?…え…夢じゃ…』
目の前には顔を赤らめ息があがり 乱れた服で横たわるジミンの姿
夢だと思っていた事が現実だったとようやく気付いた
『あ、あの…ヒョン…僕…』
次第に青ざめていくグク
『違うんだ!!いや、違くなくて…ごめん』
グクは部屋を飛び出して行った
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