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親友が 死 んだ。
信じられない、信じたくない、それだけが頭によぎった。
数年前私と親友はある日、海に行った。
浜辺を歩いて数分、親友が突然こう言った。
「私ね、生まれ変わったらクラゲになりたいだ。」
その言葉に私はこう返した。
『クラゲ…?なんでなりたいの? 』
そう私が言うと親友は言葉を詰まらせたかのように何も喋らなくなった。
これが数年前の話。
数ヶ月前夜中に親友から電話が掛かって来た。
私達は深夜まで電話をする仲だったので、特に違和感も感じず私は電話に出た。
「助けて…」
『え? 』
私は電話に出ると親友からそう言われた。
「ごめん、やっぱりなんでもない笑…ちょっと体調悪から明日学校休むね。」
『あぁ…うん、お大事に』
そう言うと親友との会話が終わった。
今思うとこれが私と親友の最後の言葉だった。
9月1日
親友はあの日を境に連絡も付かなくなり家にも行ったが誰も出てこなかった。
何度も親友に電話をしたがやはり出ない。
次の日親友の家に警察が来ていた。
なんだろうそう思い少し見てみたら、
親友が真っ白な肌で眠って居る様な顔で家から運ばれていた。
そして私は瞬時に理解した。
死 んだんだ。
9月5日
親友の葬式。
親友の親族や親友の友達が来ていた。
みんなが親友に線香をあげていき遂に私の番が来た。
親友の近くへ行き親友を見る。
血が通って居ない白い肌、化粧をされた顔、ただ眠って居るような顔。
そんな親友を見るとやはり親友は 死 んだ そう思い知らされる。
私は泣くのを抑え親友へ線香をあげた。
葬式が終わり誰も居ない所で1人泣いた。
親友の棺桶から見える親友の手首には無数の傷があった。
親友は全て抱え込んでいた。
どうして相談してくれなかったの。
どうして周りが気づいてあげなかったの。
そう思う前に私は親友との電話を思い出した。
《助けて》
親友は助けを求めていたのにどうして私は。
どうして私は気づいてあげれなかったの。
どうして私は無力なの。
どうして私が居るの。
どうして親友が居なくならなきゃいけないの。
私はそっと手首にある時計を見た。
この時計で時間を巻き戻せたら。
巻き戻せたら親友を助けたい。
そんな馬鹿らしいことを考え再び膝に顔を埋める。
顔を上げるとそこには 死 んだはずの親友が居た。
幽霊でも偽物でもない。
本物が。
私は親友を確認するように親友の手を握った。
「どうしたの?寂しかった?」
昔の私なら『違う』そう言うだろう、でも私はこう言った。
『寂しかった。 』
親友はびっくりした顔をした。
「…」
親友が私の心を察したのか頭を撫でてくれた。
私も親友に頭を撫でながら相談に乗りたかった。
今では親友は自 殺 を免れ、今は私と親友で下校している。
横断歩道を渡ろうとした時、暴走した車が親友を含む歩行者を跳ねた。
あぁ… 死 んだ。
信じられない、信じたくない、。
それでも顔にかかる生暖かい液体がそれを物語って居る。
また時間を巻き戻せたら。
そう彼女の葬式が終わった後誰も居ない場所で1人泣き。
1人、膝に顔を埋めた。