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アイ
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🩷「仁人」
💛「…っ、」
勇斗に何を言われるのか怖い。
🩷「何してんの? ……って、どうした?」
💛「……何がですか?」
🩷「いや、顔」
勇斗は仁人の手元にある台本を見た。
🩷「それ、どうしたの?」
💛「コーヒーをこぼしてしまって。僕の確認不足です」
🩷「……仁人が?」
💛「はい」
🩷「本当に?」
💛「…はい」
🩷「ふーん」
勇斗は台本を受け取ると、シミのついたページをじっと見つめた。
🩷「これ、乾いてるね」
💛「……え?」
🩷「コーヒー。もう乾いてる。今こぼしたわけじゃないよね?」
仁人の表情が固まった。
🩷「それに、仁人がこんなミスするところ、俺ほとんど見たことないんだけど」
💛「……たまたまです」
🩷「ねえ、仁人」
勇斗は声を落とした。
🩷「最近、何かあった?」
💛「……ありません」
🩷「本当に?」
💛「……はい」
勇斗はそれ以上、聞かなかった。
けれど、仁人の手が小さく震えていることに気づいていた。
🩷「……そっか」
そう言って、台本を仁人に返す。
🩷「じゃあ、俺が勝手に気にしてるだけか」
頭を掻き、俺の顔を覗き込んだ。
💛「……佐野さん?」
🩷「でもさ」
勇斗は少しだけ笑った。
🩷「俺、仁人のことは結構見てるから」
その言葉に、仁人の胸が苦しくなった。
気づかないでほしい。
でも、本当は。
誰よりも早く気づいてほしい。
そんな矛盾した気持ちを抱えたまま、仁人はうつむいた。
💛「……仕事に戻ってください」
🩷「はいはい」
勇斗は歩き出した。
けれど、数歩進んだところで立ち止まる。
🩷「仁人」
💛「……はい?」
🩷「何かあったら、俺に言ってね」
💛「……」
🩷「俺、味方だから」
その一言が、どうしようもなく優しかった。
勇斗の姿が見えなくなってから、仁人はようやく顔を上げた。
💛「……そんなこと言われたら」
声がかすれた。
💛「……頼りたく、なるじゃん」
けれど仁人は、まだ知らなかった。
廊下の角で、莉子が二人のやり取りを聞いていたことを。
そして彼女が、笑顔のままスマートフォンを取り出したことを。
🌸「……へえ」
画面に表示された勇斗の名前を見つめ、莉子は小さく笑う。
🌸「そんなに大事なんだ、吉田さんのこと」
その笑顔には、もう優しさなんて残っていなかった。
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コメント
3件
言ったらあかんと思うけど、正直ブットバシタイ
よかった、ここまで読んだ…!今回のエピ、仁人が隠してるものを勇斗が無理に引き出さずに「見てるよ」って伝えるところがすごく優しくて苦しかった。仁人の「気づかないでほしい、でも気づいてほしい」って気持ち、めちゃくちゃわかるし、勇斗のそういう距離の取り方、いいなと思った。 そして莉子さんのスマホ…あれ絶対やばいやつだよね(泣)。次が怖いし気になる。