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まだしばらくもっくん自覚ないまま涼ちゃんへの猛アタック続きます。
正直音楽の知識は皆無なのでツッコミはご遠慮ください😅
今回はひろぱ登場〜
次に練習する時に涼ちゃんを誘い、半分無理やり連れて行く。
「若井〜。新しくキーボードに勧誘してきた「涼ちゃん」仲良くしてあげてね」
「あっ、どうも、よろしくお願いします」
涼ちゃんは目を泳がせながら、戸惑ったように若井に挨拶する。
「こちらこそどうも。…もしかして元貴に無理やり連れてこられたんじゃない?」
「えっ?はははっ」
困ったように涼ちゃんは頭をかく。
「やっぱり。俺の時もかなり強引だったんだよなぁ」
「なんだよ。強引って!」
「めちゃくちゃ強引だったじゃないか」
若井は大きなため息をつく。
「俺、元貴の中学からの友達でギターやってる若井。よろしくね」
とりあえず若井との挨拶もすんだ事だし、涼ちゃんをキーボードの前に案内する。
「これがキーボードね。触って確認してみて」
涼ちゃんは最初、不思議そうにキーボードを触っていたがすぐに楽しそうに自分から音を鳴らしはじめた。
よかった。ホッと胸を撫で下ろす。
「それでさ、式典の時の曲だけど、キーボードのパートも追加して作成したんだ」
「えっ?もうできてるの?」
「うん。涼ちゃんが入ってくれるって思ったら止まらなくなって一晩で作っちゃった」
またお前は暴走して…と若井がため息をつくがそんなの関係ない。
「えっとね、音流すから聞いてみてね」
「えっ?譜面ないの?」
「ああ、ごめん。こいつ楽譜作れなくて、俺もいつも耳コピして後で譜面におこしてるんだ」
「まぁとりあえず聞いてみてよ」
俺はキーボードのパートを加えた音源を流す。
しばらく唸っていた涼ちゃんだったが、おもむろにキーボードを弾き始める。
「こんな感じかな?」
「そう!やっぱり涼ちゃんすごいね」
涼ちゃんはサラサラとノートに今聞いた音を譜面におこしていく。
「俺、譜面に起こすのけっこう得意だからさ。どう?」
「うん。とりあえず3人で合わせてみようか」
演奏を始めると色々と気になるところが出てきて、次々と2人に支持をだす。
「若井はキーボード入ったからここはもうちょっと引いて、こっちの方は…」
「涼ちゃんはここはこんな風に変更して…」
何度も何度も繰り返す指示に2人は根気強くこたえてくれる。
そしてやっと俺の求めていた音が完成された。
「すげぇ、キーボード入るとこんなに違うんだ」
若井が呟く。
「うん。涼ちゃんはどうだった?」
そう尋ねると呆然とした表情で涼ちゃんは「すごい」とポツリと一言こぼす。
「すごい…。最後に音合った時、すっごい気持ちよかった…」
なんだか夢の中にいるような表情でボーっとしている。
「それにしても、涼ちゃん、さすが音楽科だ。1日で合わせられるなんてすごいよ」
「あれ?涼ちゃんって音楽科だったの?」
「うん。音楽科の3年」
若井は驚いて涼ちゃんの方を見る。
「すみません!俺、てっきり同じ1年だと思ってタメ口きいちゃって…」
「いいよ。今更だし、元貴がタメ口なのに若井だけ丁寧に喋られてもなんか変だしさ」
涼ちゃんがちょっと苦笑してから、ニッコリと優しい笑みを浮かべる。
「名前の呼び方もそのままで大丈夫だよ」
「…わかった。じゃあ涼ちゃん。改めてよろしく」
と若井が照れながら頭をかくと、それに涼ちゃんは気まずそうにこたえる。
「…ってか俺、見学だけって話だったよね?」
「えっ?涼ちゃんバンド入ってくれるんじゃないの?おい!どうなってるんだよ、元貴!」
若井が俺に詰め寄ってくる。
「だって…1回でも参加してくれたらきっとその気になると思って…」
俺の声がだんだん小さくなっていく。
「涼ちゃん、どうだった?ダメ?」
「う〜ん。音楽科の練習もあるしなぁ」
「その合間だけでもいいから!お願い!」
そう言って頭を下げる俺の耳に、涼ちゃんの大きなため息が聞こえる。
「……音楽科の合間だけになるけど、本当にそれでもいいの?」
「もちろん!」
「それでもいいならこちらこそよろしく。俺も今日すっごく気持ちよかったし、楽しかったからさ」
やったーと若井と2人でハイタッチをする。
そして俺のバンドに無事涼ちゃんが加わったのだった。
やっと涼ちゃんバンド参加!
なんかめっちゃ長くなってしまった…。キリのいいところまで書きたくて😅
恋愛要素はもう少し先です。
パラレルもので状況設定に時間かかってるので、 ちょっとお待ちください。