コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
超短編集です。とても短い話がいくつもあります。
書くカップリングは以下の通りで、右にいる人が受け気味です。
あとなんか一部の人は髪生えてます。
キャラ崩壊、捏造とかあります。
最後のやつだけちょっと示唆的です。
①ソード×ロケット
②コイル×スチームパンク♀
③ブローカー×サイス
④メディキット×サブスペース
⑤ブームボックス×ヴァルク(リバっぽい)
①
今日は特にファイトもないから、二人でのんびりと休日を過ごしていた。
ベンチに座って、何も言わずにただ呆けて時間を過ごしていた。
ふと、ソードが自身の手を座面に置いてあったロケットの手に重ねる。そのまま指を絡めて、軽く握って、離してを繰り返す。
ロケットの顔は赤くなり、恥ずかしそうに目を伏せた。ソードも照れくさそうにそっぽを向いていた。
数分経った。
ロケットが突然口を開き、ぽつりとつぶやいた。
「親父にさ、お前と付き合ってること話したら、なんで言ったと思う?」
「え?」
ふとソードはロケットのほうに振り向く。
「ヴェノムシャンクにも迷惑かけるなよってさ。」
少しの沈黙の後、ソードは吹き出した。
「父さんに?あはは、そっか!」
「俺が誰かに迷惑かけるような奴に見えるかよ…」
不貞腐れたようにそう言うロケットに、さらに大笑いするソード。あまりにも笑いすぎてロケットのデコピンを喰らった。
②
試合が終わり、スチームパンクは控え室でぐったりと項垂れる。額から流れる汗を拭い、深く息を吸う。
「ようダーリン!」
「うわっ!!」
いざ息を吐こうとした直前に聞き慣れたうざったい声が彼女を驚かせる。
「へへ、驚いt いっでえええ!」
へらへら笑うコイルに思い切り拳を叩きつける。
「何の用だ」
コイルを睨みつけ冷たく言い放つ。殴られた顔を抑えて呻き、何度か立ち上がると彼女と視線を合わせる。
「いやあ、挨拶しに来ただけなんだよ。お前が元気そうか確かめたくて。」
「余計なお世話だ。出ていけ。」
唇を尖らせて「つまんねー」とぼやく彼をもう一発ぶん殴ろうかと考えた矢先、噛み付くようなキスをされた。理解するまもなくコイルは颯爽と逃げていった。
一人残されたスチームパンクは顔を赤くしてわなわなと震えるほかなかった。
③
風呂から上がったサイスがリビングを覗くと、彼女より先に入浴を済ませたブローカーが頭にタオルを適当に乗せて棒アイスを咥えながらテレビを見ていた。フリップサイドのトーク番組を無言で、時々アイスを口先で動かしてぼーっと見ていた。
サイスが髪を乾かし終わってもまだその場から動いていないようで、ブローカーの髪の毛先から水を滴らせているにも関わらず視線はテレビに釘付けだ。
「そろそろ髪乾かしなよ。」
「もうちょっと。」
即座に返ってくる空返事にため息を吐き、仕方なくサイスはドライヤーをリビングに持って来た。
「ドライヤーの音小さくならない?」
「乾かしてやってるんだからそんぐらい我慢しろ。」
溶けかけのアイスを食べながら、髪をドライヤーの温風に当ててもらっている。
「音量上げていい?」
「ダメ」
「えー。」
④
メディ、好きだ。
お前のことが大好きだし大嫌いだ。
見てくれ、こんなにすごい発明をしたんだぞ。
こっちを見て、凄いと言え。
優しく笑いかけろ。
俺を認めろ。
抱きしめて、愛してるって言え。
…
わかった。笑わなくてもいい。
そのしけた顔のままでいいから、俺を称賛しろ。
俺の方を見ろ。
目を逸らすな。
どうしてそんなに頑固なんだ。
少しぐらい認めてくれてもいいじゃないか。
頼むから
⑤
時刻が深夜を回るころ、玄関のドアが叩かれる。
こんな夜遅くの来客を確認するためドムは玄関に向かう。
「こんばんはー…」
気まずそうな表情をしたブームボックスが立っていた。
「やあ、こんばんは…ん、ヴァルク?」
ヴァルクはブームボックスに背負われて爆睡している。
出かける時、「今日はブームボックスの飲んでくる!」と張り切っていたのを思い出す。
「うちのバカが迷惑かけてごめんな…」
「いやあ、全然!楽しかった!ありがと!」
明るく笑って彼は背負ってたヴァルクをドムに引き渡した。
「それじゃ俺はこれで。おやすみなさーい!」
「おやすみ。」
足早に去っていくブームボックスを見送って、起きる気配のないヴァルクを見下ろす。あとでファイヤーブランドに言いつける事を決意しながら彼を観察していると、首周りに赤い跡や引っ掻き傷に似た跡をいくつか見つけた。
全てを察し、やはりファイヤーブランドに言いつけようとドムは固く決意した。