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11.独り
りんside






先生と別れてもう5年が経つ。私は21歳になりまだ家には帰っていない。



海の近くの海の家でいつも潮風に吹かれながら働いている。



先生を忘れられるわけじゃなかった。毎日先生のことを考えていた。5年間。




今はこっちの方での常連さんとかとも仲が良く沢山お話をする相手がいて毎日充実している。




1224


クリスマスイブの日


もう寒い日にも関わらずただの飲みでお客さんが賑わう。



“ガラッ



『いらっしゃいませ!何名様でしょうか。』


私がドアに近ずきお客様を見ると、見覚えのある顔。



『え。先生?』



『え。りん?』




少し前よりも大人になった先生の姿。


びっくりしすぎて何も言えない。


他のお客さんたちの騒ぎ声は遠のき先生だけに惹き付けられる。



『ここに居たんだ。久しぶり。』


『お久しぶりです。』




ずっと会いたかった人の顔を見て安心感で涙が出そうになる。



『りん。会いたかった。遅くなったけど成人おめでとう』


『ありがとうございます。先生に会いたかったです。』



店長が気づき外に出してくれた。




海の目の前天の川が見えるこの場所が私は大好きだった。




『先生。あの時はごめんなさい。わたし今は幸せだよ。』



沈黙を破るように先生に話しかける。




『なら良かった。』



冷たさは変わらずだけどやっぱり本当は優しい人なんだよな。


『怖かった。大切な人がまたいなくなるのが、』


『また?』


『15年前。結婚を前提に付き合ってた子がいたんだ。12/24の日にプロポーズしようと思って呼び出したら来なくて。LINE見たら天国に旅立ってたんだよな。』


『先生。』



私先生に悪いことしちゃった。



木の上に座っておる先生に私は初めて抱きついた。



『今度は私が話を聞きます。抱え込まないでください。』




『ありがとう。』



『先生。』


『ん?』


『大好きです。』




先生にやっと伝えられた想い。





冬の夜空は雪をふらせ月で私たちを照らしてくれた。







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