『遭難 』
俺の趣味は山登りだ。
でも歳も歳なので妻からやめろと止められている。
自分の好きなことをやって何が悪い。
そう思っていた。
数時間後、俺は遭難した。
もう暗くなってきている。
急いで山を下りないと危険だ。
家の方向は北。
幸運なことにコンパスは持っている。
急ごう。
どのぐらい歩いただろうか。
もう暗くなっている。
月が西から昇ってきている。
早くしないと……
死んでしまう…………
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解説
語り手は山で遭難してしまったようだ。しかも辺りも暗くなり、月も昇り始めている。月はどの方角から昇るのだろうか。そう、月は東から西へ昇る。語り手が見たのは西から昇ってきている月だ。語り手が見た月は一体……
もしかしたら語り手はいつの間にか別の世界に迷い込んでしまったのかもしれない。知らないうちに、いつもとは違う世界に迷い込んでしまうのはとても恐ろしい…