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#魔法
こはる
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植まどか
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こはる
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第69話
私は、二人に前世の事を話した。
「……じゃあ、俺の叔母さんの魂がセリーナって事なのか?」
「はい。病気で死んでしまいましたが……ここの家、住んでたんです」
「へぇ……」
そうなるよね……別に信じても信じられなくてもいいんだけど。
「でも、本当に谷平さんは夏蓮の子供なんですね。面影があります」
「そうなのか……」
「それでなんですけど、この家、電気も水道もガスもないので、直しますね。そこら辺は得意なので」
私は、指を一回鳴らした。
電気を魔法石で補って、それで水魔法石を使って、ガスは、天然ガスを魔法石を使って直で持って来た。
そこの近くに魔法石を置くだけだけど……まぁ、あるのとないのでは全然違う。
「「え……」」
二人は呆けた声を出して、私と電気を交互に見ていた。
私が、休んでからは、何とか倒せたらしい。ノアが縛って、あの聖騎士の元へ……あそこは逃れないよ。
セキリュティは万全だし。聖騎士の人たちだって、あのくらい十人いれば余裕だし。
……多分ね。多分だよ。
私が、ノアの事をベッドに寝かせようとした時に「リナ……笑って……」とノアが寝言を言った。
いつもぐっすりで、寝言なんか言わないノアが珍しい。いや多分、その夢の犯人、私だけど……
いつ人の前で笑ったっけ……いつ人の前で泣いたっけ……いつ人の前で我儘言ったっけ……いつ人の前で怒ったっけ……
全然してない。
「ゴメンね。忘れちゃった……」
頭を撫でながら、そう呟いた。
次の日。
昨日は家事を、私がやってたけど、起きたノアに怒られて、今はノアが全部こなしている。
ノアは、元気が有り余っている。確かにそうだけど、心は崖っぷち。自分の所為で私に無理をさせてしまっていたと考えてるみたいに。
というか、そうなんだろうね。
高橋さんと、悠里さんは、その日の内に帰っていった。谷平さんは隣の部屋で布団を敷いて一晩。
痛くないのかな? 私も、前世はそうだったけど……ベッド生活から布団は、結構難しいよ。
「リナ。おはよう」
そう言ってノアが朝ごはんを並べてくれた。谷平さんは、まだ起きていない。
「おはよう。今日は、捕まえに行くよ」
「そうか。この世界には何人くらいいるんだ?」
「ええっと……多分五十もいない。全員、関東の中に居るから、直ぐに終わらせられるよ」
パスポート作んないといけない時は、とーっても面倒だけど、ここら辺をウロチョロするのは大丈夫。
……職質さえ、されなければ。
まぁ、東京、神奈川って感じだから、一日分かな。
「分かった。二手に別れるのか?」
「いいえ。午前中の内に、神奈川っていう少し離れた所を終わらせて、午後に東京を全部。どう?」
「終わるんじゃないか」
だよね。いつも、凄い時は一日に百以上は捕まえていたし。
「えぇ。家事を済ませてからいきましょう」
谷平さんが起きてこないと無理だけどね。
私たちは亜空間から紅茶とポットを取り出してから朝のティータイムで話し合った。
今は神奈川であいつらを捕まえてる。
谷平さんが起きたら『ついて行くから待ってろ。警察に職質されたらどうする?』と言われて、今は三人行動。
私が取り寄せながら怯ませて、ノアが縛り付けて魔法陣へポイ。
谷平さんは、監視。誰か人が来ないか確認している。
「全部終わったから、東京のやつら全部しらみ潰しにしにいくよ」
私は、そう言って魔法陣を出した。
「これはどこに繋がるんだ?」
「東京駅よ」
そう言って私は、魔法陣に飛び込んだ。
東京駅……近くの裏道だった。全然人通りが無くて助かった。
「行くよ。あと二十人くらいだし、午前中で終わるね」
「そうだな」
「……本当のバケモノか……」
谷平さんに、ため息交じりに呟かれた。
それから一通り捕まえた。
帰ったら丁度、十二時半だったから、和食を作った。あ、谷平さんのポケットマネーだから、ちゃんと後で支払わないと……
「俺の家の味だ……」
「私が夏蓮に教えたんですから、味が違ったら困ります」
「美味っ。初めての味……」
ノアも味噌汁を飲んで目を丸くしている。
「でしょ。あ、でも箸使えないと、不審に思われるのか……?」
後で外食するとかなったら……面倒だな……
私は、ノアに箸を差し出しながら「使ってみて。日本の人ってこれで食べるんだよ」と箸を動かすジェスチャーをした。
ノアは、二本の棒を見て首を傾げているけど、私の事を真似したら……おぼついてるけど、出来ている。
習得早っ! 流石ノアだわ……
そんなこんなで、その日も泊めさせてもらった。
コメント
1件
「忘れちゃった……」のとこ、すごく胸にきたよ。いつも誰かのために動いてるリナが、自分が笑うことすら忘れてたって認める場面、切なかったな。それでいてノアが箸の使い方をすぐ覚えちゃうほっこりした日常もあって、この緩急がたまらない。二人の関係がじわじわ深まってる感じがして、次がすごく気になる!