この作品はいかがでしたか?
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『中原中也の握手会に”当選しました”』
「あ….当たってしまったぁぁぁ!!」
私の名前は「太宰治」ごく普通のアイドルオタクであり、夢男子です。
ー握手会ー
(やっぱり、女の子のファンが多いなぁ….もしかして私、場違いかな….?)
何やかんや考えながら太宰は、中也の握手会の列に並んでいた。
「次の方ー、どうぞ」
太宰の番がきた。
「いつも、応援ありがとう….な」
(え?え?え?だ、太宰??)
「いえ、これからも頑張ってください!」
「あ、あぁ….」
「…….さん」(マネージャーを見、太宰を呼び止めろと合図をする)
「わかりました」
マネージャーは、急いで太宰を追いかけ玄関前で呼び止めた。
「え、えっとー。何か御用でしょうか?」
「ちょっと、此方に来て頂けませんでしょうか」「は、はぁ…」
マネージャーに連れられた所は、アイドルの控え室がある廊下。
しかも、向かったドアの看板には、「中原中也」と書いてあった。
勿論、太宰は戸惑った。
(え?え?ここ、アイドルの控え室でしょ!?何で??しかも、この部屋中也さんの部屋だし!!)太宰は、戸惑いを隠せず、マネージャーさんに「落ち着きなさいと」言われた。
数分後、目の前に中原中也が現れた。太宰は、「あ、」とか「え、」しか言えないくらい緊張していた。
「よぉ。昼間は、楽しかったか?」
「え、あ。ちゅ、中也さんに握手して貰えるなんて、嬉しくて今もちょっと夢だったかもって、思うくらいです!!」
「そうか。ちょっと入れよ」
「い、いえ!そんな、御無礼な事!」
「遠慮すんなって」
中也は、太宰を部屋に入れ、誰も入らない様にとマネージャーに告げた。
「まぁ座れ、ミルクとコーヒーどっちがいい?」「い、いえ!わ、私は、水でいいです!」
「まぁ、そんな事言うなよ。ミルクでいいか?」「は、はい!」
中也がミルクを注ぎに行き、自分には珈琲を入れ、太宰の前にミルクを置いた。
(本当に記憶が無いんだな….)
「あのー、どうして私を中也さんの部屋に入れたんですか?部外者を部屋に入れたと大騒ぎになりますよ?」
「太宰….」
「はい…?」
中也が勢い良く太宰を強く抱きしめた。
勿論これをもし、外でやっていたら確実にニュースに取り上げられるくらいの行為だ。
「え?え?ちゅ、中也さん!?あ、あの、苦しいです」
「….してたんだ…」
「はい?」
「ずっと、お前の事探してたんだよ….」
中也の言った事がよく理解が出来なかった。
でも太宰は、(あ、きっと私が知らないだけで何かのイベントか何かだろう)と思ったが、太宰は(いや、そんな事は無いだろう)とすぐに理解した。「あ、あの!どうして、私を抱きしめたんですか!?」
「やっぱり、お前は前世の記憶が無いんだな….」「前世の記憶….?」
中也は、前世の事を全て話した。
出会った時の事、どう過ごしていたかという事、そして、太宰と中也が前世では「相棒」だったという事。
「私と中也さんが、相棒….?」
「そうだ」
「そ、そんな!私なんか中也さんみたいなカッコイイ人となんて、全然!釣り合いません!」
「そうか?俺は全然良いと思ってたぜ?」
「そ、そんな事は100%有り得ません!実際に相棒だったとしても!今は、「人気アイドル」と「中也さんのファン」と言う、関係です!」
「申し訳有りませんが、私は帰ります!これからも中也さんを推していきますので宜しくお願いします」
「そう。あ、連絡先交換しようぜ!」
「え?あ?え?え?」
ー帰り道ー
太宰は、中也と連絡先を交換し、今も夢かとドキドキしながら帰っていた。
(ちゅ、中也さんと連絡先を交換してしまったぁぁぁ)
(夢なの!?夢!?夢なら覚めないでくれたまえぇぇぇ)
そんな事を思いながら、家へ向かっていた。
「でも、本当に前世なんてものがあるのかな?中也さんが嘘を付いてるようにも見えなかったし….何なら、真剣な顔をしていたし….」
太宰は、あの事を真剣に悩みながら帰った。
「どうしてもまた逢いたい….」
「また、太宰の事を考えてるのかえ?」
「あ、姉さん…」
コメント
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続き下さいm(_ _)m
姐さん!!!