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俺は有名な研究者だ。
そして新たな研究によってタイムマシンを作ることに成功した。
周りからは
「天才」
「昔から君のことを信じていた」 などと持て囃されているが……。 昔は
「屑」
「産まなきゃ良かった。」 と、存在自体を否定されたというのに、手のひらを返してきた。
祝福の拍手も、無意識の内にかつての怒号と重ねてしまい、恐怖の対象となってしまった。
人間とは滑稽だ。
ということで、俺が今こんなに苦しい思いをしているなら過去の俺を殺したらいいよな、そうすれば俺は消える。
まぁ、元からあの忌々しい俺自身を殺す為だけに作ったタイムマシンなのだが……。 ちゃんと動くかなどの動作確認は部下にさせていて、安全なことは確認済みだが、表向きはもう一度、誤作動を起こさないで動作をするかの確認ということにして XXXX年に戻るという計画だ。
我ながら天才だと思う。
そしてその計画を実行するのが今日な訳だが……。
一つだけ心配がある。
親殺しのパラドックスのようなめんどくさい事にならなければいいな。
ということだ。
……そんな取るに足らないことを考えながら俺はマシンを起動する。
自分を殺したら消えてしまう?
いや、俺の狙いはむしろソレなんだ。
パラドックスについて説明してなかったな。
一つ質問だ。
もし自分で自分の親を殺したら、自分は死ぬのだろうか。
……。
答えは俺にも分からない。
まぁ、……要するに自分が死んだことになれば親を殺したという事実は消えて、俺も元に戻る、
…死ぬ前からな。
これが親殺しのパラドックスだ。
厄介だろ?
…いや、そんなことにならないようにするが………。
数分後、俺はタイムマシンに乗っていた。
ボタンを押すと光に体を覆われ、その眩しさのあまり、めまいがしてしまった。
光が収まったのを感じ、恐る恐る目を開く。
そこには昔見たままの景色が広がっていた。
実験が成功したことに気づき、俺は足早にコンビニに向かう。
果物ナイフを買いに行き、ターゲット(俺)を探す。
果物ナイフなど握ったこともないのに、妙に手に馴染む。
……もう20分は経っただろうか。
ようやくターゲットを見つけた。
俺は昔の俺に近づき、果物ナイフをソイツ目掛けて勢いよく振り下ろす。
その瞬間、
「グチャ」
という音がした、
生暖かい感覚がナイフ越しに伝わってくるのが分かる。
ふと自分の手を見る。
自分の手………
いや、体全体が透けている?
「__ッ!?」
記憶が蘇ってくる。
俺はこの光景を何度も見た気がする。
いや、見た。
確実に。
結局俺は気づかないままループしていたというのか?
やはり人間は愚かだ。
そして、滑稽だ、
俺は体が消えるのを感じながら静かに目を閉じた。
_____________
以下、主人公の設定
過去の自分を忌々しいと言っている。
自己評価が高く、頭が良い。
自分以外の存在を見下している、
これでも一応研究者で自分を殺すために発明を繰り返して地位を高め、部下を増やしていった。