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紫赤短編集♡








👑視点でお送り致します。


お弁当のふたを開けた瞬間に広がる、甘い卵焼きの匂い。 その向かいで、なっちゃんがぽつりと呟いた。

🍍「最近唇乾燥するんだよね。」


箸を止めたマニキが、当然のように頷く。


📢「あーわかる。」


🍍「なんか、塗っても塗っても乾燥しちゃうんだよな。…いるま、オススメのリップクリームある?」


その問いに、マニキはふざけることもなく真面目な顔で答えた。


📢「 俺の使えばいいじゃん」


一瞬、空気が止まった気がした。

なっちゃんは箸を持ったまま、眉をひそめて小さく言う。


🍍「やだよ…」


その言葉には照れとも拒否ともつかない、微妙な温度があって、マニキ は「なんでだよ」と口を尖らせるけれど、どこか嬉しそうだ。


ふたりの間に流れる、言葉にしなくても伝わるような距離感。 そのイチャイチャを真正面から見るのは少し気恥ずかしい。


俺は、黙って卵焼きを口に運ぶ。

甘じょっぱさがやけに濃く感じた。


なっちゃんが箸を止めて、ぽつりと呟く。


🍍「舐めたら保湿できそうだけど…」


その瞬間、俺は思わず顔を上げた。


👑「なっちゃん、それ逆効果。」


🍍「え、なんで?」


👑「唾液が蒸発するとき、唇の水分も一緒に奪っちゃうんだって」


🍍「はへー…」


口が半開きのまま、気の抜けた声を漏らすなっちゃんの横で、マニキが顔を赤くしていた。


📢「 ………… ⸝⸝ 」


🍍「いるま?」


📢「いや、その、この話…やめよう」


視線を逸らしながら言うマニキ。

その反応に、俺は思わず息を呑む。


👑(……まさか)


頭の中に浮かんだある可能性。


👑「 マニキ、もしかしてなっちゃんとキs


📢「なつ!次の授業体育だから! 急いで食って、更衣室行こ!」


マニキが箸を置く音も荒く、椅子を引く勢いで声を張った。妙に必死なトーン。 明らかに、話題をぶった切るための強引すぎる方向転換 。

🍍「え? あ、うん…」

なつは状況がのみ込めないまま、手元のおかずを慌ててつまむ。

ベーコンを口に突っ込むその動作さえ、どこか戸惑いが滲んでいた。


マニキは早く終われと言わんばかりに、弁当をかき込みながら耳は真っ赤なまま。

👑(図星…なんだろうな)


俺は黙ってその様子を見ていた。

さっきまで甘ったるく漂っていた空気が、今は気まずさに変わっている。

それでも…どこか微笑ましい。


箸を置いた俺の視界には、ベーコンを頬張ったまま目を丸くするなつと、 その隣で焦りだけを隠せずにいるいるまがいた。

👑(青春やな…)






紫赤短編集ノベルVer.

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